劇場公開日 2024年12月27日

「残念な作品」ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦い tjさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5残念な作品

2025年1月4日
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ビジュアルからあまり期待はしていなかったが本当に残念な作品でした。
一番ひどいのは脚本です。
特にハマの退場のさせ方はひどかったです。
原作では自暴自棄となり、敵陣に突撃し消息不明となったと記述があるハマですが本作では愛馬のスタミナ切れで捕虜となり処刑…。唯一、残った王子の馬が遅れていたら普通は、家臣の馬を貸すでしょう。
その他にもゴンドールへの援軍要請を拒むヘルム王やフレアラフを除け者にした挙句、連絡が取れなったり、オリキャラの主人公(ヘルムの娘)一人で突撃したりと登場人物の知能を疑いたくなる展開が随所に見られました。
何より一番ひどいのは槌手王ヘルムの亡霊の伝説をオークとトロルの仕業のような匂わせ方をしたこと。
二つの塔での「先祖ヘルムの角笛を」のセリフが台無しです。

また、ビジュアル面では(人種的な側面から仕方がないのでしょうが)マークの第二王朝を打ち立てるフレアラフが褐色黒髪というのは設定的にいささか無理があるような気がしました。
加えて盛り上がるような場面も実写版の二番煎じのような演出ばかり(ハレスの死≒ボロミアの死、エドラス付近での戦い≒ペレンノール野の合戦)。オマージュといえばそれまでですが敵陣でドヤるハレスやハラドリムを無理やり登場させたりと、その描写をするまでの流れがあまりにも不自然でした。

指輪物語の壮大さや重厚感はなく、トールキンが嫌ったカートゥーン作品のように思えます。

tj