「一人の女をめぐる男同士の意地のぶつかり合い。」チャレンジャーズ レントさんの映画レビュー(感想・評価)
一人の女をめぐる男同士の意地のぶつかり合い。
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ストーリー構成は映画「スラムダンク」と同じく一つの試合を軸に登場人物の過去が語られていく。
幼馴染でともにテニスの腕を磨きあった親友同士のアートとパトリックの二人。その二人の前に運命の女性タシが現れたことから、彼らの運命の歯車が動き出す。
終盤であの二人だけがわかるサーブ、絶対やると思った。あれでアートはすべてを理解する。最初から仕組まれた試合だと。
それを知ったアートはあえてタイブレークに持ち込む、もはや八百長も何も関係ない。お互いアイコンタクトで意思が通じ合う二人。
ここからはタシは関係ない。今までのしこりも何もかも脱ぎ捨てての真剣勝負だ。お互い笑顔でそれを確かめ合う二人。そこからの彼らの意地と意地とのぶつかり合い。ラストのボール目線での激しいサーブの応酬、その打ち合いは凄まじい。
まさに手に汗握る応酬のラスト、勝負がついたまさにその瞬間にネットを超えて二人は抱きしめ合う。
あだち充の「タッチ」もこういう風にしたらよかったのに。一番の親友で恋敵の弟和也が途中退場は反則だよなあ。達也と和也が南をめぐってこういうどろどろした闘いを見せてほしかった。でも少年誌だから三人の3Pシーンは描けないか。見てみたい気もするけど。
本作はまさに大人版タッチだ。
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