「心に体に、響くぅ染みるぅ」劇場版 優しいスピッツ a secret session in Obihiro kame-pukupukuさんの映画レビュー(感想・評価)
心に体に、響くぅ染みるぅ
映画館にて鑑賞しました。
こういった映画を見るのは初めてです。スピッツを好きだということもありますが、演奏する度に、それぞれの楽器の音やマサムネさんの声が胸に沁みて、嬉しいながらも少し涙ぐんでしまいました。
最初の演奏のシーンは円形になっているメンバーの中心からカメラ位置がスタートします。このカメラ位置とバンドが鳴らした最初の音が体を響かせた瞬間、ほんの一瞬「自分がその場にいる」と錯覚させてくれました。自分はこのカット・錯覚のおかげでこの映画に入り込めた気がします。
メンバーで向かい合いながら演奏する形や、音の鳴りがスタジオとは異なること(映画中でも体育館で演奏しているみたいという発言がありました)、しっかりと空間が鳴って音が体に響く感じの映画館での音響(まるで現場にいるかのような響き、と言うとさすがに言い過ぎですが笑)、曲と曲の間のゆるい空気感、というこれらの要素が、自分自身がバンドをやっていた時の感覚を思い出しました。いわゆるエモいというやつでしょうか。
演奏中の照明は演出としてライトアップしている部分もありましたが、外から差し込む光もあり、夕焼けのシーンは見ていて感慨深かったです。
自身がドラムをやっていたこともあり、ところどころライドのカップを入れる感じなんかは、崎山さんの遊び心を感じたり、やっぱり凄いなと思わされました。
鑑賞後は心が洗われた感じがしました。なんと言えばいいか分からないのですが、この映画のおかげでもうしばらくはまた素直に生きていけそうだな、と思いました。
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