「ちょっと凄すぎてびっくりしちゃった。「映画作ったことない人が勘で作...」CARモディファイズ e.p.さんの映画レビュー(感想・評価)
ちょっと凄すぎてびっくりしちゃった。「映画作ったことない人が勘で作...
ちょっと凄すぎてびっくりしちゃった。「映画作ったことない人が勘で作ったのか?」と思ったら思ったよりオジサンの監督さんだったので2度びっくり。
・グレーディングされていない映像
・BGMが大きすぎて聞き取れないセリフ
・明らかに自分のセリフを忘れて、誤魔化しながら演技している悪役
・明らかに言い間違えた「今朝テレビで“読んだ”のよ」というセリフ
・それにNGを出さない監督
・雨が降っていたはずなのに、カットが変わると晴れる
・振り込め詐欺実行犯とヤクザに煽り運転する半グレしか出てこないのに、「カスタムカーに乗っている人は良い人」という結論
・劇場チラシ裏の、一番大きく書かれたキャッチコピーに「をを」という誤植
・パンフレットに載っている、何が言いたいのか全然わからないプロデューサーの怪文書
ヤベーと思うところを挙げていくだけでも、文字数が足りなくなりそうなのでこの辺にしておきます。
全部の要素が水準未満なんですよ。シナリオコンテストで賞を取った人が主人公なんですが、この映画のシナリオはあらゆるコンテストの一次審査で落ちるはずです。
現場に、本当にプロが一人もいなかったのかな?これは凄い事ですよ。
普通、どっか1か所ぐらいは良いところがあるんですが(「このシーンのカメラアングルはよかったね!」みたいな)、そういうのも一切なかったので、かなり困惑しました。
途中でカットインされるホワイトアウトからのイメージ映像(?)は、演出意図が全く不明で、上映事故で映像と音声がズレたのかと思いました。
ただ不思議と、腹が立つことはなかったですね。
ここまで出来が悪いと、「コレを人前に出せるなんて勇気がある!」とか「映像データをちゃんと映画館に届けられてえらい!」とか「(一人遅刻したけど)舞台挨拶にちゃんと集まれてえらい!」とかそういう見方になってしまうので。
時代錯誤なオカマキャラとか、唐突なボクシングとか、珍走団の下品なランボルギーニとか、その辺は内輪ノリ全開なので、関係者を楽しませる目的は果たせてたんじゃないかなぁ。このレビュー欄を見ても、そのことはよく伝わってきます。
まあ、「地方の工業専門学校の学際」みたいな雰囲気が、よく出ている映画でした。
こういうケーキの切れなさそうな人たちにもちゃんと居場所がある邦画界って、本当に素晴らしいと思いますよ。
嫌いにはなれない映画ですね。