「時間差」夜明けのすべて ノスタルジー鈴木さんの映画レビュー(感想・評価)
時間差
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500年前の光が今届く。
大昔の光が、昔、船で旅をする人の役に立った。
亡くなった人が残したカセットテープの音声やノートに記した言葉が、今、誰かを助ける。
無理せず、現状維持するという目標を述べる社長。
だが、星でさえも少しずつ変わるように、どんなものでも全く変わらないということはない。
会社も変わる。新しい挑戦をする社員もいるし、辞める人もいる。
トンネルの先の光に向かって二人で並んで歩く。
以前、一人が通り、一人がUターンして戻った、あのトンネル。
人の印象は第一印象のままではなく、変化していくこともある。
無理に相手を理解しようとしなくてよい。
目の前の人と会話することも、実際には言葉を発したり、身振りすることが、相手に伝わるのに、わずかながら時差がある。星の光が地球に届くのに時差が生じるのと原理的には同じ。
もともと時差があるのだ。
リアルタイムの会話にだって。
――断片的な言葉が、こんなふうにポロポロとこぼれてくるのを拾い集めることしかできません。
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Mさんのコメント
2024年4月25日
文頭の「時間差」の話が心に残りました。
このサイトのレビューにも、そんなことがありますよね。
昔の映画を見て感動して、他の人のレビューを読んだら、全く同じことを考えていて、共感のポチをつけてみたら、その人の書いたのは、ずっとずっと前のことで・・・。で、その人の最近のレビューを読んでみようと思ったら、もう何年もアクセスした形跡がなかったり、とか。
それでも、後に読む人は、そのレビューに影響されたり、感動が深まったりとか。あるいは、もうその人には読んでもらえないのだろうなと思いつつ、そのレビューにコメントを書いてみたりとか。
「時間差」の発想がとてもおもしろかったです!