「自分が病を抱えているから人の苦しみを分かるなんてことはなく、自分の...」夜明けのすべて リンダさんの映画レビュー(感想・評価)
自分が病を抱えているから人の苦しみを分かるなんてことはなく、自分の...
自分が病を抱えているから人の苦しみを分かるなんてことはなく、自分の方が症状が重いとか、つい他人と比べて自分を不幸にしてしまいがち。
そんな事は意味がなくて、まず「他人の痛みは完全には理解できない」と割り切る事、その上で相手が抱える痛みを知ろうと努力をする事、善意を押し付けない事、それが人と関わる本質なのかな、と感じた。
二人が互いに依存しすぎず、自分の頭で考え、自分の足で立っているところが良かった。
そして何より周囲の人たちの掘り下げが丁寧なのが素晴らしかった。
彼らも大きな傷を抱えていて、二人を支えることで自分たち自身も救われているのだな、と感じさせる眼差しが本当に温かかった。
プラネタリウムの藤沢さんの語りのなんと静謐で雄大な事か、それを深く受け止める山添くんのあの表情を思い出すだけでも心が揺さぶられる。
明けない夜はない、でも今目の前に広がるこの夜もまた二度と来ない。
痛みも苦しみも抱えながら、誠実に生きていこうと思えた。
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かばこさんのコメント
2024年5月24日
>二人が互いに依存しすぎず、自分の頭で考え、自分の足で立っているところが良かった。
仰るとおりと思いました!ふたりは被害者的なところもなく、淡々と問題と向き合っていましたね