「自分の住む街や生活がほんの少し愛しく思えるかも」夜明けのすべて からしさんの映画レビュー(感想・評価)
自分の住む街や生活がほんの少し愛しく思えるかも
「普通に生きてるだけでもみんなそれぞれいろいろあるよね」という当たり前のことを、みんながあたたかく受け入れて助け合っている。
「いろいろある」部分を描いているので、多少辛く苦しい面の描写もあるが、それが主題ではないし、笑えるやりとりもあって、苦しいなという部分に囚われ続けることはないんじゃないかと思う。
16ミリフィルムで撮影した映画を見たのは初めてな気がする。光がふわっとしていてあたたかくてすごく綺麗だった。
画だけでなく音もナチュラルで街の息遣いが聞こえてくるようで、自分の暮らしと栗田科学で勤める人たちの暮らしは地続きな気がした。
ハレでもケでもなんでもない日常にぴったりの映画。
いい漫画を読んだら漫画を描きたくなるし、いいライブに行ったら楽器を弾きたくなる。それと同じで、あったかい世界に触れたら自分もあったかい人になりたくなる。そんな映画だと感じました。
コメントする