「前作ケイコと変わらぬ世界観でした」夜明けのすべて ONIさんの映画レビュー(感想・評価)
前作ケイコと変わらぬ世界観でした
素晴らしかった。瀬尾まいこ原作と聞いて、松村・上白石と聞いて、やっぱりもっとメジャーな感じの三宅監督作品かと思っていたのが、予告編がやけに地味だな、と思っていたけど、完全に三宅監督作品でした。前作と同じくフィルム撮影。
原作がどんなものかは知らないですが、この伝えたいもやっとした孤独や光や未来やら人生やらをストレート言わせないで、障害を持つ若者と、それを預かっている経営者の会社での日常が細かく描かれている。職場がプラネタリウムやってるという設定がよく、狭い中と広大な宇宙と過去と未来を立体的に交差させる。男女が主人公であるが、愛だ恋だではない私たちの友情みたいなものがいい。不機嫌でとっつきづらく、初対面ではウザっと思ってた世界が180度変わった瞬間の喜び。
この伝えるべき物語をどストレートに自分の映画文法で伝え切る三宅監督と俳優陣に感銘受けました。
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