「映像の質感と俳優が演じるリアリティが醸し出す極上のヒューマンドラマ」夜明けのすべて ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
映像の質感と俳優が演じるリアリティが醸し出す極上のヒューマンドラマ
三宅唱監督作品とあっては観なければなるまい!というモチベーションで鑑賞。
予告を目にしたときから、確実に期待に応えてくれそうな予感がしていた。
PMS(月経前症候群)で月1でイライラを抑えられなくなる藤沢さんと
パニック障害を抱える山添くんの中心に描いているのだが、
まずもってこの二人の恋愛ドラマという単純な作品ではないことに
感銘を受けた。
というのも、お互いの病に向かい合い、「治療する」ではなく、
「助けになることがある」という山添くんのセリフが
そして実際にお互いのことを考え、行動している姿が
この作品の全てを象徴している。
藤沢さんとお母さん、友達、との関わり合いも、実にリアルだし、
友達に恵まれていることも救いだろう。
山添くんも元会社の先輩の存在も大きかったことと思う。
何より、本作の中心の舞台でもある職場の人・環境も素晴らしく、
そして優しい。
そう。なんと優しい映画なのだろうと思う。
また、映像の質感が素晴らしい。
色味。特に夜景が美しくため息が出るほどだ。
映像から感じられる空気感・雰囲気も本作に見事にマッチしている。
私としては、上白石萌音の演技が圧巻であり、
特に月1イライラ直前・最中の表情や話し方が激変することに
感動を覚えた。
数々のキャリアを打ち立てている俳優だが、本作は間違いなく彼女の代表作になるに違いない。
多くの方に観ていただきたい、まさに"今"観るべき映画だと思う。
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琥珀糖さんのコメント
2024年7月25日
こんにちは
コメントそして共感ありがとうございます。
夜の街を歩く2人が、もう孤独では無かったですものね。
上白石萌音さんの表現力。
凄かったですね。
私も大好きな映画になりました。