一晩中のレビュー・感想・評価
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エドワード・ホッパーの絵を彷彿させる夜の街や早朝の風景と映画に時折見れる極上の漆黒にうっとりできる逸品
ブリュセルの深夜から夜明けまでの群像を見せる作品だが分かりやすいドラマは無く、ロケ撮影された街角や路上で見せる深い漆黒の映像が、極上でそこだけでもうっとりできる出来栄え。
近年引用されるエドワード・ホッパーの絵を彷彿させる夜の街や早朝の風景に何となくストリート・ノアールなる言葉を連想する(犯罪は無いけど)
劇場に掲示してる作品解説を読むと、画面構成もビールの注ぎ具合も納得かな🤔
余談
美しいデジタルリマスターされた映像だが、冒頭や終わりクレジット辺りにフィルムのホコリなどのノイズを意図的に残している感じ🤔
見方がむずい。
ちょっと蒸し暑い夜に色んな人がくっついたり離れたり、、で朝になってまたくっついたり離れたりするのを淡々と俯瞰するするでもなく、並べて行くという、、、
ロマンチックな随筆、散文、実験、標本、、良い言葉が見つからないや。喫茶店の窓から駅前広場の恋人達を眺めてるような映画です。
そういう意味ではジワジワ楽しいような気もするけど個人的には暗い映画館の中でじっと座って観てるのは少し辛かった。でもまあ、こういう映画もあって良いとは思う。
あっ、街の音や建物、階段、音楽とか、、音の使い方がちょっと面白かったな。
それぞれの男女(たまに、ひとり、男ふたり)のある一晩の様子が切り取...
それぞれの男女(たまに、ひとり、男ふたり)のある一晩の様子が切り取られて、繋がれている映画、
それぞれのくわしい事情や、その後の関係性などは映像からはわからない。一緒に過ごすふたりもいれば、別れて夜に溶け込んだりするふたりもいる。ムーディな音楽が流れている場所では、ふたりは抱き合うように踊って夜に揺らめく。
とても、暑い日の夜、が描かれているはずなのだけれど、スクリーンの中で暑そうにしている人は少ない。スクリーンは、常に青を帯びていて、とてもひんやりしていそうなかんじなのだ。人の感情の温度も低めに保たれていて、なにかに抑圧されているようにも思えた。
だからこそ、夜が明けた場面は眩しく感じられた。でも夜が明けて朝になったからと言って、それぞれの関係性が劇的に変わるということはないのだけれど。
恋人と思われる人と電話する場面が何回かある。電話を切ってから、「彼が好き」「愛してる」と言うの。恋人に手紙を書く場面も1回。手紙を書いてる途中でその場面は終わってしまう。
アケルマンの映画は、相手に気持ちを伝えるということが抑圧されている気がする。「アンナの出会い」では、いつも電話が繋がらなかった、
誰かを想う時間
人恋しくなったり想いが溢れたり、心の奥底に仕舞い蓋をしていたのに開いてしまったり
夜は深く考えたり考えすぎたりする時間
そして衝動的になる時間でもある
たくさんの出会いや別れ
とても好きな作品
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