家からの手紙

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家からの手紙

解説

平凡な主婦の日常を描いた「ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地」で映画界に革命を起こしたベルギー出身の女性監督シャンタル・アケルマンが、1970年代ニューヨークの風景をとらえた映像とともに母からの手紙を朗読したドキュメンタリー。

路地、大通りを走る車、駅のホームで電車を待つ人たち、地下道などニューヨークの荒涼とした街並みに、母の愛情に満ちた言葉を朗読するアケルマン監督の声を重ねることで、都会における疎外感と遠く離れた家族との距離を浮き彫りにする。

日本では「シャンタル・アケルマン映画祭2023」(2023年4月7~27日、ヒューマントラストシネマ渋谷)にて劇場初公開(「街をぶっ飛ばせ」と併映)。

1976年製作/85分/ベルギー・フランス合作
原題:News from Home
配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム
劇場公開日:2023年4月7日

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映画レビュー

4.0都会の孤独

2023年8月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

 当映画館のホームページで気になったので鑑賞しました。
私は現在60歳を過ぎ九州で暮らしていますが、30年近く東京で暮らしていたので、色々なものが自分と重なり心が揺さぶられました。都会の孤独をスタイリッシュに描いています。
この類の映画に興味のない方だと1ミリを刺さらなかもしれませんが、アメ車好きであれば興味がわくと思うます。1970年代自動車産業の栄光を独り占めしていたアメリカの車、リンカーン・キャデラック・シボレー・ダッジ等がスクリーンいっぱいに出てきます。アメ車好きにはたまらないと思います。
本題の戻りますが途中で気が付きましたがアングルがすべて人間の普段歩行する目の高さの撮影にこだわっています。上空からやローアングルは一切ありませんので本当にその場所にいるような感じがします。それとやはり静かな感動を呼ぶのはラストの岸から離れていく船上からのアングルです。
ブルーレイや配信がスタートしたら再鑑賞したく考えています。

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ユメノトチュウ

4.0素晴らしかった

2023年6月10日
iPhoneアプリから投稿

シャンタルが自分宛てへの母親の手紙を読み続け、
カメラはひたすらにニューヨークの街並みを追っていく。

娘の気持ちは母の手紙からしか見えない。
しかし、最後にはニューヨークを旅立つ。
その答えの出し方も鮮やかだし、
道中にさまざまな考えを巡らせられるのも
この表現方法ならではだと思う。

人々を切り取ること、
人々を見つめること、
それは背景を読み取ろうとすること
自分自身をも見つめること
想像すること、創造すること。

全てが故郷につながり、
そして母親につながってしまうのだ。

とにかくこの母親への愛がたっぷりと詰まった映画は、
唯一無二のドキュメンタリー映画だといえる。

実際に母親の姿も娘の姿も出てこない本作が持つ力は
凄まじい。
私たちは、私たちの中で母親像、娘像を夢想する。
それは、かつての大切だった人かもしれないし、
有り得たかもしれないその人の姿かもしれない。
そして、いま大切にすべき人なのかもしれない。

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JYARI

4.0遠く離れた故郷から、アケルマンのいるニューヨークへ、母からの手紙は...

2023年5月7日
iPhoneアプリから投稿
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imymay

3.5なんだろう、むず痒いようでいてこのあったかさは。

2023年4月27日
iPhoneアプリから投稿

固定のショットで映し出される当時住んでいたというNYの街の記憶。

時折聞こえてくる母からの手紙を音化した声。
その内容には子を想う母親の心配、日常の出来事がふんだんに詰まっていて、あぁ、世界中のお母さん達が想うこと、表現することってやっぱり似てるんだなぁと素直に思う。
またそれを素直に受け取れない娘の立場も併せて。

娘の成長を感じながら、同時に切なくも思う母親の心情とNYの街並みが徐々に溶け合っていく…
類を見ない映画体験ができた。

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Marizza
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