「お前も ゲイだったの?」マネーボーイズ 映画イノッチさんの映画レビュー(感想・評価)
お前も ゲイだったの?
仕事がなくて仕方なくウリをやっているのかと思いきや、主人公のフェイだけでなく同郷の後輩ロンも、結局は同性愛者だったんだなぁと、映画が進むにつれて判明
ゲイであることが一族の恥になる田舎で、同じ性的指向をもった先輩に対して
仲間意識を持ち それが憧れへ 憧れが恋へと発展していったのでしょう
ゲイの世界では あるある なのかな?
自分は男に体を売りながら、でも恋人も体を売る同業者!
なんと複雑で皮肉 陰鬱で可哀想な世界なんだろう
しかも それ(ウリ)が出来るのは、若い時だけのわずかな期間
分け前も沢山ピンハネされるだろうに、かなり裕福な生活を送っている彼らを見ると
余程儲かるのかな? ソープ嬢よりも?? と勘ぐってしまう
男を買うスナックのヤバい客(バオ)の暴力行為は、一体何なのだろう
DV? 究極のSMなのか、ゲイを憎悪しているのか、意味不明
仕返しに行ったシャオレイは、鉄の棒で一撃(二撃・三撃)を加えて
抵抗できないほど痛みつけた筈なのに、最後は同格の闘い?
ここの展開も納得はいかない
しかも数年間の服役? ううううむ
そして警察官は、覆面客として誘い現場を押さえて家宅捜査するなんて、卑怯!
おとり捜査までする必要があるのだろうかと、普通なら思ってしまうけれど
そこは多様性といった部分では、かなり送れている中国だからなのか
同性愛関連の映画は、上映さえ容認されず、撮影も他国(台湾)でせざるを得ない状況の中
よくこれ程までに深い映画を完成させたなぁと監督達に脱帽&拍手
一応、内容的には「同性愛者なんて幸せにはなれないんだぞ」という
趣旨は一貫している映画だからOKが出たといった旨をネットで読んだが???
シャオレイへの想いは、愛? 後悔? 追憶?
ロンとの関係の方が、愛や恋に近いのではないかと感じた
個人的には「にゃんにゃんにゃん」と背後から
ロンがじゃれてくるシーンが好きだった
あのキスシーンは 恋 だよね
いくつかのシーンが、わざとなのか中途半端で終わるし途切れる
そのせいで、見た人によってその意味するところは意見が別れるでしょうね
そのように作っているのかもしれないけれど
なんだかスッキリしない部分が残る映画です