aftersun アフターサンのレビュー・感想・評価
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まあまあだった
11歳の女の子がお父さんと同じ年になった31歳に過去のビデオ映像とトルコ旅行を振り返るという構成なのだけど、スケッチ的な場面描写で非常に淡々としていてドラマとしてフックがない。女の子はかわいいし、とても自然で映像も美しいけど、飽きる。
その後お父さんがどうやら自殺か何かで亡くなっていることが匂わされる。死の匂いが漂っている感じがするくらいで、読み取れと言わんばかりだ。物語が面白くて、深読みしたくなるようなものなら、読み取りたくもなるのだけど、全体的に退屈でさあ読めと言われても別にとしか思わない。制作のスタンスとして厚かましい。
余韻に浸る
こういう余白があって多くは語らない作品って見終わった後に「?」が浮かぶもの、いわゆる作り手の自己満を感じるものと、観客を信頼して委ねてる&余韻に浸って反芻するものとがあるんだけど、この作品は後者でした。セリフで語らない分、劇中の歌がより胸に迫ってきます。父親がどんな状態にあるのかは薄々と気付かされて、いろんな場面が危うく感じたり胸が締め付けられます。
父娘がカップルのような兄妹のような感じで、しかもお二人、特にソフィー役の子の演技が自然すぎてすごいです。
余談ですが、ネットフリックスにあるドキュメンタリー『マイキングダム 家族が教えてくれたこと』は、ビデオカメラにおさめられた父親の映像や日記を残された家族がたどり、悲しみや思い出について考える作品で、私は『アフターサン』を観てこの作品が思い浮かびました。
ロリコンお父さんの映画だと勘違いしていました
あらすじを読んで何をどう勘違いしたのか、
ロリコンお父さんが幼女をフィルムにおさめて後々彼女が大きくなった時にそれを見て色々なことが明らかになる犯罪的なストーリーだと思って鑑賞に挑みました。
そのせいで上映中頭の中が(???)状態。
まぁ入りが勘違いしてるせいで、全てのシーンがそれらしく見え、その割にはやたら単調なシーンが続き、、
いつになったら暴かれるのかと思っていたら途中寝落ちしてしまいました。
眠るつもりはないのに眠くなってしまう、そんなほのぼのとした映画です。
最後も謎すぎて意味不明な映画だと思って映画館を出ましたが、ちゃんと調べたらもっといいストーリーだったみたいで人の先入観は怖いな、と思いました。
ソフィ役のフランキー・コリオが可愛かった
11歳のソフィは、夏休みに離れて暮らす父親カラムとともにトルコのリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、ビデオカメラで互いを撮影し合い、2人は親密な休暇を過ごした。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは子持ちの母となっていて、あの夏に撮影した映像を振り返り、父との記憶をよみがえらせる、という話。
なかなかレビューが書けず、ここのレビューを読んだりしても筆が進まず、何と書けば良いのか悩んだが、やはり第一印象でレビューします。
レビューが難しい。
父親が少しおかしい感じはしたが、自殺したのかどうかよくわからず、トルコの海岸で数日を過ごした父娘、ってだけの作品に見えた。
20年後に当時のビデオを観てソフィが何を思ったかも観客任せ。
こういう何を感じるかは観た人に委ねます、というのは苦手です。
ソフィ役のフランキー・コリオが可愛かった、それだけしか感想なし。
息子サン
劇場入場時に上映館内がモヤッと暑かった…
お金払ってるんだから、節電もほどほどにして欲しい…
横の同列に他人が居ないので、Tシャツから腹出しで鑑賞
全然涼しくない…
通報しないで
本作はあらすじをチラ見程度で鑑賞
上映開始後しばらくして、やや涼しくなる…
劇中の涼しげなプールサイド映像と腹出しで、数年ぶりに上映途中でトイレに行きたくなる
色んな意味でバチが当たる
八味地黄丸 飲んでるのに…涙
あまり話が進まないので、上映1時間ぐらいでトイレに行く
トイレ後も話は進んでなかった
トイレのタイミングが良かった
トイレ後はゆったりしんみり鑑賞
他にもトイレに行きたそうなオジさんが数名…
あんまり ソワソワ しないで ♪
あなたは いつでも キョロキョロ〜 ♪
脱線しないで
そして しつこい
劇中の旅先は何処へ行ったのか、イマイチ僕には判らなかったが、その場に居合わせた様な、旅行番組より鮮明な空気感がとても良かった
あまり話が進まないが、父親が自殺するのでは?と、ドキドキしながら鑑賞
死ぬ死ぬ詐欺効果抜群だった
プールの映像で「水の中のつぼみ」を思い出した
似てないけど
この手の映画にありがちな、映像的伏線多め
やや不明な点が多いが、自分の経験と被る部分もあって、あまり気にならなかった
デジカメ映像が無ければ、曖昧な記憶…
今の時代、スマホに簡単に記録出来るが、僕はあえてしてません
記録を見て、記憶が鮮明に思い出されるのが少し怖い
思い出から戻れなくなりそう
結局、父親はもう生きてない気がする…
やんわり漂う喪失感
赤ちゃんは息子サン? 養子サン?
アフターサン
なるほどね
絵葉書のような美しい映像
父と娘が過ごした夏休みの数日を、美しく丁寧に描き出した作品。
11歳の娘と31歳の父親。
兄妹のようにも見える若い親子のやり取りは、とても自然で物凄く普通。どこにでもいそうな娘と父。そのナチュラルさが素晴らしく、また、説明無しで愛情の深さが伝わり、心が温かくなりました。
思春期のソフィからの視点が主ですが、これがまた繊細で素晴らしい。目線の先に映るもの、何に興味を持ち、どう感じてるのか。この絶妙さが本作の魅力の一つだと思います。
そしてとにかく映像が美しい…!全編絵葉書のようなビジュアルでうっとり。眩しい太陽と真っ青な空に、カラフルなTシャツが映える。鮮やかな木々と広い海、焼けた肌。
夏の輝き全部のせで素敵すぎました。
✳︎追加
良い映画なのに途中寝不足でウトウトしてしまったこともあり、芯の部分を理解できてない気がします…
もう一回観ようかな…
【”娘は父に、11歳の頃に想像した31歳ってどんなだった?”と聞いた。別れて住む父が愛娘とリゾート地で過ごした夏を、成人した娘がビデオで再生し、父が如何に自分を愛し人生に苦しんでいたかに気付く物語。】
■父カラム(ポール・メスカル)はある夏休み、離れて住む愛娘ソフィ(フランキー・コリオ)とトルコのリゾート地に出掛ける。
カラムは優しくソフィに日焼け止めオイルを塗ってあげ、護身術を教える。
ソフィは同い年位の男の子、マイケルに好きと言われてキスしたり、カラムと水球をしたりして楽しく夏休みを過ごす。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・父カラムは手首を骨折しギブスを嵌めていたり、毎日太極拳をしている。
予約したホテルの部屋がシングルだった事に激昂する事もなく、ソフィにベッドを譲り自分はエクストラベッドで寝ている。
・二人は楽し気に夏を過ごすが、時折カラムは時折表情を曇らせたり、生きづらさを垣間見せる。カラムは裕福でもないようだ。
ダイビングをしたときに、インストラクターから”40歳まで生きるとは思わなかったよ。”と言われた時のカラムの複雑な表情。
・トルコ絨毯を買いに行った時も、一度は買わずに帰るが、その後カラムはその絨毯を買う。
ー 成人したソフィの部屋に敷かれている。高額な絨毯をお土産として娘に渡したのだろう。ー
・カラムが31歳になった時にソフィが観光客に頼んで、お祝いの歌を歌って貰った夜にカラムは、ソフィに宛てた手紙を足元に落としながら、号泣している。
その前には、夜の海に独りで入水したりしている。
■最後の夜、カラムとソフィーがパーティ会場でダンスするシーンで流れた曲が、カラムが抱えていた問題を暗喩している気が私はした。
激しく流れていたのは、クイーンとデヴィッドボウイがコラボした名曲「アンダー・プレッシャー」である。
歌詞は、ヘビーなモノである。
推測だが、シャーロット・ウェルズ監督は、人生に行き詰っていたカラムの想いを伝えたかったのではないかな。
<そして、成人になったソフィは赤ん坊の泣き声が聞こえる部屋で、ビデオにとった20年前に父と過ごした一夏のリゾートの風景の中、当時は分からなかった父の姿を見たのではないだろうか。
あの夏から、20年後、カラムは何となくだが、生きてはいない気がする。
だが、20年前のビデオの中には、確かに自分を愛してくれた父カラムが写っているのである。
11歳のソフィを演じたフランキー・コリオの名演も相まって、ミニマリスティックな作風ながら、エモーショナルな映画だなと私は思ったのである。>
<2023年7月22日 刈谷日劇にて鑑賞>
11歳のお嬢さんが、ふだん一緒に居ない父親31歳と、二人きりでトル...
うわ〜じんわりと良い映画
あの頃のビデオテープを探してみたくなった
まさに夏観るにふさわしいヴァケーション映画。滅多に会えない父と娘の許されたふたりきりのバケーション。昭和の日本風に言うなれば熱海旅行のホームビデオみたいなのが始まりと終わりを告げる。にしても、懐かしのSONYのハンディカムと、あの水中カメラ(ミノルタだったか)。冒頭の再生音や停止音がとても懐かしく、切ない。ああ、もうハンディカムで撮られた子たちが自分の子供を持つ年齢になるんだな、と思うとどうしても内省的かつ感傷的になる。そして時折映るクラブの映像。きっと現代から振り返ってるのだろう、あ、これは横道世之介風の立脚点の作品だ、と思ってみているとアンダープレッシャーが流れ意表を突かれてエモーショナルな感情に。。きっと監督も自身の懐かしの行楽ビデオか何かをみて思いついたのかもしれないが、見ているこちらも何か懐かしのテープを探してみたくなった。
お父さんが11歳の時、どんなだった?
どんな大人ぬなってると思ってた?
それを見ている20年後の自分なんて考えただけでも切ない。
今の私には刺さりすぎる多くを語らない映画
ひとことで言うと離婚して別々に暮らしている父と娘のひと夏の楽しい夏休み旅行の思い出フィルムです。話の展開もとてもゆったりしていていますが、多くを語らず、多くを映さず、不意に心の描写が入って来る素敵な映画でした。思春期に入り始めた娘が幼かったなりに両親の離婚を必死に飲み込もうとする姿がとても心苦しかったです。父親の心の闇も明るく努力している姿も理解できますが、とりあえず少なくとも2回は全力で引っ叩きたくなりました泣。いつでも1番に願うのは子供の幸せのはずなのに過去に囚われてなかなか難しかったり、不甲斐ない自分を責めたり。。何度も不安な気持ちにさせます。
エンディングの曲も劇中の父親の気持ちを思い出させる様な幻想的な曲調で最後まで涙が止まらなくてとても困りました。
あれ?父娘の旅行ドキュメンタリー。
古典文学のように、観る人を選ぶ映画なのか、寝不足気味の私にはあまりハマらなかったです。
ただ、主演おふたりのたたずまいはホントに父娘のようで、その様子を垣間見している気分でした。
子どもはもちろん、親も余裕がなければ子どもにあたったりしてしまい、自己嫌悪に陥る(私も経験あり)。
11歳の娘が、ホントに大人で、そこに感嘆しきり。
父親に気を使い、元気づけ、受け入れている。
まだ無邪気に癇癪起こしていい時期なのに、いい子過ぎて反対に心配になってしまった。
私の場合、旅行やキャンプ、スキー・スノボに行く時は、数組の家族と行くのが恒例なので、子ひとり、親ひとり旅行って、静か。
社会的にひとりっ子が増えてるけど、やっぱり家庭内には複数の子どもがいる方が、双方居心地いいように思った。
想像の余地があり、定期的に見返したい映画
永遠に続いてほしい旅。最低限の情報だけが提示され、想像するからこそこちらの感情も混ざっていく。今の自分には苦しかったけど、それでも鑑賞後の余韻が胸を打つ。
最後、ある名曲が流れてきて、そのなんとなしに何度も聞いていたメロディーや歌詞が今後の人生で流れてきた時には全く印象が変わってしまうんだろうなと思うほど素晴らしい選曲でした。
ただ、苦しくなってしまう人は今の自分のようにかなり苦しくなってしまう映画なので、ぼんやり眺めてから少しずつ反芻する楽しみ方もおすすめです。
宇多丸さん、ありがとう、アフターサン、おすすめです!
娘たちとの記憶と重ね涙した
余白に家族への思いを巡らす
私は「近くにいない」家族を思う映画を好んでしまう。「近くにいない」とは物理的な距離のことでもあるが、死別しているとか蟠りを抱えているとか、そういう複雑さを持った関係性のことでもある。
また同時に、ホームビデオやフェイクドキュメンタリーのような「キャラクターが映画内でカメラを回している」映像も好んでしまう。ジョス・ウェドン版ジャスティスリーグの、冒頭のスーパーマンのシーンのような演出などである
アフターサンは、そんな私が心惹かれてしまう要素を入れ込んだ映画な気がして、とても気になっていた。
しかしこの映画はそんな私の期待を良い意味で裏切ってくれた。
ホームビデオのような映像を軸に、大人になった主人公が今は亡き父の記憶に思いを馳せていく映画なのかと思っていたら、大人の主人公はほとんど出てこず、父とのとある夏休みの旅行についてひたすら語られていく映画だった。
だがその「ある時間」を非常に丁寧に描くことで、父と娘、この家族が一体何を抱え生きているのかということがとてもありありと映し出されていた。大人になった主人公の恋人の女性が一瞬映ることで、夏休みの間に主人公が何を思って周りのカップルを見ていたのか、何を思って少年とキスをしたのかなどについて、良い広さの余白で考え巡ることが出来た。
実際にその夏休みの間に起きた出来事しか映していないにも関わらず、その出来事一つひとつに、キャラクターの葛藤が結びついて効果を発揮しており、よく練られた演出だと唸ってしまう。
「ある時間」だけを使って、こんなにも深い家族の物語を仕上げることが出来てしまうのかと思った。私はこの映画を見ている最中、自分の家族のことを思ったし、この映画がエンドロールに入ったあとは、この映画にでてきた家族のその後についてとても気になった。そうやって感情移入したり、キャラクターや物語のその後を思える映画は良い映画なんだと思う。
父親の誕生日を祝うシーン、あれは本当に良いシーンだ。
全210件中、81~100件目を表示