「夏の明るさと、ちょっと曇り」aftersun アフターサン crisさんの映画レビュー(感想・評価)
夏の明るさと、ちょっと曇り
夏の思い出、というものは本当に
どんな些細なこともきらめいて、記憶に保存される
きらめきすぎて、せつなさまで感じたり。
明るければ明るいほど、さんさんと光り輝いているほど
嬉しいのに、楽しいのに、せつない。
そんな、ふしぎで特別な季節、夏。
そんな夏の要素をぎゅっと含んだ作品だったな。
見る前から、そういう切なさいっぱい含んでるんだろうなとは思ったけど。
でも、予想外に「暗さ」も結構散りばめられていた。
その「暗さ」というのは、ときどき垣間見える父の「曇り」の一面。
何かを抱えてる。突いたら一気に壊れてしまうような。そんなもろさ、危うさを感じた。何かいっぱいいっぱいになってるようだった。
娘の前では見せなかったけど。
死んでしまうんだろうか?と一抹の不安もよぎりながら。
わからない。
そこはこの作品では見せてないけれど、亡くなってしまったのかもしれない。あの夏休みじゃなくても。
ただ、父と娘のトルコの宿泊地での休暇のひととき
これを終始、たっぷり時間を使って眺められたことはいい時間だったな。
あんまり会えない娘との夏休みってなると、あれもこれも!ってはりきり詰め込みまくる感じになっちゃいそうだけど、
ほどよくゆるい時間の使い方をしてて(プールサイドでゆっくり音楽聴いて寝てる、とかホテルのテラスのソファーでゆっくり風に当たって寝転んでる、とか)それがなんか良いなあ。と思いながら見てた。
この父と娘の関係も、お互いにプレッシャーがなく、一緒にいる時間をリラックスしてくつろげているところがとても良かった。見てて癒された。
11歳の娘の感じもちょうど良かった。
子どもすぎず、かといって思春期のこじらせもまだなく無邪気さもあり。
あれくらいの年齢の、ちょっと上のお兄さんお姉さんをああいう眼差しで観察する感じ、なんか、ふっと懐かしくなった。ああいうの、自分のときにもあったなあ。やってることが、すべて大人に見えるんだよなあ。でもまだそれをやるには自分が幼いなー子どもだわ、って、自分が彼ら彼女らよりも幼いことが恥ずかしくなるんだよな。一緒の感じで楽しみたいけど無理だなって悟るんだよな。独特のアウェイ感。ああ...そんな気持ち、めっちゃ懐かしいな......あったなあ....
11歳、確かに11歳って、あんな感じだった。
ほんと、11歳の絶妙な感じを表してたなあ。
父が誕生日だからみんなにバースデーソング歌ってもらうように仕向けたり、娘からの手紙「忘れないでね、いつも愛してるよ」だったり。なんか純粋な行動で、あれもよかったなあ。
感動のおしつけがましさシーンって感じでもなくて。
「ハッピバースディトゥーユ〜」じゃない、全然知らない曲で驚き。笑
父のいろんなところがひっかかるけど、
でも、どの日もどの時間も、とても良かった。
見てて、なんかぎゅ、となるものがあった。
ああいう夏のバカンス宿泊地の夜ごはんの雰囲気好きなんだよなあ。
だから今作の中でも、夜ごはんのシーン結構好きだったな。
ビュッフェ、ダンスの催し、カラオケ、
庭っぽいところでの席のシーンもあるし、テラスっぽい席のシーンもあるし。どっちも好きだったな。
パフェを食べて、父味見して。味見っていったのに半分食べちゃってんじゃんの感じとかも。なんかわかるなあ。それでポラロイド写真撮ってもらって。
あれくらいの年齢の、ちょっと上のお兄さんお姉さんをああいう眼差しで観察する感じ、なんか、ふっと懐かしくなった。ああいうの、自分のときにもあったなあ。やってることが、すべて大人に見えるんだよなあ。でもまだそれをやるには自分が幼いなー子どもだわ、って、自分が彼ら彼女らよりも幼いことが恥ずかしくなるんだよな。一緒の感じで楽しみたいけど無理だなって悟るんだよな。独特のアウェイ感。ああ...そんな気持ち、めっちゃ懐かしいな......あったなあ....
11歳、確かに11歳って、あんな感じだった。
ほんと、11歳の絶妙な感じを表してたなあ。
父が誕生日だからみんなにバースデーソング歌ってもらうように仕向けたり、娘からの手紙「忘れないでね、いつも愛してるよ」だったり。なんか純粋な行動で、あれもよかったなあ。
感動のおしつけがましさシーンって感じでもなくて。
「ハッピバースディトゥーユ〜」じゃない、全然知らない曲で驚き。笑
父のいろんなところがひっかかるけど、
でも、どの日もどの時間も、とても良かった。
見てて、なんかぎゅ、となるものがあった。
ああいう夏のバカンス宿泊地の夜ごはんの雰囲気好きなんだよなあ。
だから今作の中でも、夜ごはんのシーン結構好きだったな。
ビュッフェ、ダンスの催し、カラオケ、
庭っぽいところでの席のシーンもあるし、テラスっぽい席のシーンもあるし。どっちも好きだったな。
パフェを食べて、父味見して。味見っていったのに半分食べちゃってんじゃんの感じとかも。なんかわかるなあ。それでポラロイド写真撮ってもらって。
自分はああいうふうに父と二人きりでずっと過ごす、みたいな思い出はないけれどなんか、ああ、父親とこういうふうに過ごせるってとてもいい時間、かけがえのない時間だろうなって、癒されながら見てた。
このお父さんが、悲しいあれではなくて、救われてほしいなと。
フィクションの中の相手なのに、なんかそんなふうに思わず願っちゃったな。