「ラストの高揚感は、そこまでの苦行に値するのか?」aftersun アフターサン bionさんの映画レビュー(感想・評価)
ラストの高揚感は、そこまでの苦行に値するのか?
私小説から地の文を削って映像化したアート作品。余白だらけで、よく言えば想像が物語を補完する。想像を掻き立てられるエモーショナルなシーンは、合計10分くらいで、残りは、退屈で早送りしたくなるシーンが延々と続く。
退屈なシーンの中で、父親が抱えている経済的苦境や精神的な悩みが少しずつ明らかになって、ラストへと繋がって行く。ラスト5分間は、目が覚めるような美しい映像と音楽に包まれる。
ラストの高揚感が、そこまでの苦行に値するかと問われると、他人にはおすすめできない。
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