「グランドホテル形式類似の設定が醸し出す雰囲気の味わい」パリタクシー talkieさんの映画レビュー(感想・評価)
グランドホテル形式類似の設定が醸し出す雰囲気の味わい
本作にはタクシー運転手のシャルルと、乗客のマドレーヌという明確な主役が設定されているので、正確に言えば当たらないのですが。しかし、ごく限られた場面の設定(タクシーの車内)で展開されるドラマということでは、これも一種の「グランドホテル形式の映画」と言えるのではないかと思いますし、その広くはない舞台設定が、シャルルとマドレーヌとの関係性に、一種独特な雰囲気を醸し出していたことも、間違いはないと思いました。評論子は。
シャルルが運転するタクシーの車窓に流れるパリの街の風景が、あたかも「走馬灯」のように、マドレーヌが語る彼女の人生の思い出をリアルに紡いていたと思われます。
その雰囲気が存分に味わえるという意味では、佳作であったと思います。評論子は。
コメントする