「この映画自体は評価出来る所はほとんど無いが、30年前のアニメと原作を評価する。」沈黙の艦隊 マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
この映画自体は評価出来る所はほとんど無いが、30年前のアニメと原作を評価する。
先ずは苦言を呈する。日本国は立憲君主制国家で軍事国家並以上の軍事力を持っていても、平和憲法を持った世界一素晴らしい国である。従って、三権分立が瓦解することは考えられない。つまり、この映画は出鱈目なファンタジーである。
さて、
眼下の敵
サブマリン707
青の6号
Uボート
僕はミリタリーマニアではないが、『眼下の敵』は親父が好きな映画で、ロバート・ミッチャムよりもクルト・ユルゲンスが我が映画鑑賞人生最初に覚えた俳優の名前。
サブマリン707や青の6号は連載を毎週読んでいた。小沢さとる先生は鉄人28号の横山光輝先生の一派で『スーパージェッター』や『ガボテン島』の久光久雄先生の親方である。そして、『Uボート』の封切りが我がモラトリアム人生の終焉。所謂、自立した年。
つまり、我が人生は戦争の為の道具に過ぎない軍事潜水艦で彩られている。
だから、タイタニックが世紀末に封切られた時に潜水艦の別の使い道を初めて知る亊になる。
例外的に海底二万里と言うジュール・ベルヌの小説は何故か避けていた。だから、僕にとって潜水艦はあくまでも戦争の道具だったのだ。
御多分にもれず、プラモデルの造形でミリタリー物にハマったが、潜水艦は円筒形のつまらない形なので、作った事は無い。やはり、TANKだった。タイガー戦車とT34をおりばめて、レマゲン鉄橋のジオラマを中学2年の時に作って、文化祭に展示した。
それは兎も角、
この映画を好戦的なナショナリズム映画として見がちたが、戦う相手(仮想敵国)がアメリカと解釈すれば、戦後日本の総括になると感じた。日米安全保障条約を敗戦国の足枷だったと考え、そして、『日本国が独立国家でなけれらば』と『国民総意ならば』、日本国独自の防衛を考えるべきなのだ。たが、しかし、日本国は否日本人はとことん欧米に毒されている。それは良い意味悪い意味無関係に。だから、たった今、憲法改正して、アメリカの核の傘から離れると、また、暴走する可能性が大変に高い国だと僕は感じる。
このまま、アメリカの属国の様にして、ヤマト民族(日本国は多民族国家!朝鮮、中国、アイヌ、琉球、その他)は滅ぶのも良い宿命かもしれない。
具体的に言えば、
アメリカの為に戦えますか?この映画はその事を言っていると感じた。
実際の潜水艦を使わずに、3Dアニメと実写を紙芝居の如く交互に見せて経費を抑えて作っている。俳優も昔売れたテレビ俳優を使って、ストーリーは原作やアニメションを忠実におって、余計な事を語らず、国の認可も防衛省の協力を得ずに、海上保安庁からアドバイスを受ける形にしている。その分経費を削減していることになる。
潜水艦はディーゼルで動く機械だ。従って、二酸化炭素削減に繋がらない。アニメでは、ディーゼル型潜水艦と言っていたが、この映画では通常移動型と忖度している。また、女性の副官を置くなどして女性の地位向上を言いたいのだろうが、なんか物凄く姑息に感じた。
この映画自体は評価出来る事はほとんど無いが、アニメと原作を大いに評価する。
因みに原子力潜水艦や原子力空母は有事には原爆と同じ働きをする。敵の奥深く分け入り、四面楚歌の場所で爆発すれば、軍事力だけを破壊出来る原爆と同じだ。しかし、百歩譲っても原子力の平和利用ではない。