劇場公開日 2024年8月9日

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夏の終わりに願うことのレビュー・感想・評価

全24件中、21~24件目を表示

3.5正直言うと、ちょっと嫌っていた私。。

2024年8月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

感覚として、盆や正月は自分の好みの映画があまり劇場にかかりにくい印象があります。今週は何も観ずに見送ることも考えましたが、以前、ヒューマントラストシネマ有楽町で『WALK UP』を観に来た際に気になったトレーラー、子供がメインの映画3作『SCRAPPER スクラッパー』『クレオの夏休み』と本作『夏の終わりに願うこと』。結局のところ、全部劇場で観たことになりますが、中でも本作はIMDbやRotten Tomatoesの評価も高く鑑賞前から期待がやや高めでした。なお、初日第1回目(12時50分~)の客入りはそこそこです。
と言うことで、鑑賞前にまず気になっていたのが原題『Tótem』。ちょっと調べてみると恐らくは信仰の対象のようなものであり、確かに本作でもそれを思わせるシーンや表現などが多く出てきます。とは言え、直接的にスピリチュアルなことは少なく、それぞれが生きていくための指針であったり、或いは生活そのものであったりとむしろ日常的。そして、そここそが本作の主人公である7歳の少女ソルにとっての「通過儀礼」に深く関わります。逃れようのない悲しい現実に対して複雑な心境で向き合い、そして彼女なりの折り合いをつけていく言動、或いはその様子の一つ一つに切なさを感じます。からの終盤、とあるものを強い眼差しで見つめ、そして何かを念じていると思わせるシーンはとても印象的。ソルを演じるナイマ・センティエス、とても素晴らしいです。
ただその一方、ソルに感情移入すればするほどマイナス要素も思ってしまう私。国民性もあるのかもしれませんが、もう少し病人への労りと父娘の残り少ない時間を優先してあげて欲しいと思ってしまったり。。「自分はこれだけあなたを愛しています」の表明(合戦)は尊いのですが、1時間延長してやっとこさの娘(with妻)によるメーンイベントなど、バースデイパーティー全般についついイライラを感じてしまって本末転倒に。まぁ、言い換えればそれだけ心を持っていかれているのですが、、、
とは言え、そんなクサクサすら一気に反転、ついつい微笑まずにいられないのがソルの従妹、エステル(サオリ・グルサ)。母や猫、そして祖父との絡みに思わず笑わされてしまいます。まさに無邪気とはこのことで、だからこその大人に気を使ったソルが見せる「無邪気な振る舞い」との対比としても秀逸な演出になっています。
と、レビューの途中にも「好き嫌いの範疇」にて逡巡はしたものの、結局のところキャスティングや演出諸々が素晴らしく、監督、脚本そして製作にも加わったリラ・アビレス監督、今後も注目せざるを得ないと感じました。感服。

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TWDera

4.5試写会に当選して、一般公開前に鑑賞です。 7歳の女子、大好きな父に...

2024年8月5日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

楽しい

幸せ

試写会に当選して、一般公開前に鑑賞です。

7歳の女子、大好きな父に会いたいのに、父の容態がよくなくて。
その父の誕生日パーティーを催そうと、親類一同が集まるものの。
大人の険しい会話とか、喜ばしい出来事ばかりでもなく。

主役の女子の表情の変化、すごい見ごたえでした。

原題 Tótem は、代々受け継がれるものという意味があるようですね。

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woodstock

4.0 別れの時

2023年10月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

大切な人を不治の病で亡くした経験がある人ならとても心に響くと思う。
少しずつお別れの時を覚悟をして心の準備をするんだけど、そんなに割り切れるものじゃない。
たぶん劇場にいた人たちもその場に自分がいるような気持ちで見ていたと思う。
ラストのソルのあの表情がグッとくる。

配給が決まったそうですが、ぜひアヴィルス監督の第一作目も公開記念で上映して欲しいです。
一般公開されたらまた観に行きます。

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m m

2.0情報取得はほどほどに

2023年10月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

寝られる

観る前に公式ガイドブックの作品解説を読んだが、これがまずかった…
本作は父親トナの誕生日パーティに参加した7歳の娘ソルが、それが末期ガンに侵された父の最後のパーティとなることを知るという顛末を、様々な人間模様を交えて描いている。要はそれが全部解説に書かれており、いざ観たら解説以上の出来事が起こらないまま終わってしまったからだ。
そのせいかソルの親族の複雑な人間模様に関心が持てず、終始蛇足に感じてしまった。家計を圧迫する治療費の問題や、傍目は円満な姉妹でもその実は…という描写はある意味で現実的ともいえるが、トナの死後もあの関係は改善せぬままなのかな…という後味の悪さだけが。
唯一良かったのは、ラストでの全てを悟ったかのようなソルの表情。化粧していたとはいえ、7歳とは思えないほどの色気を醸し出していてドキッとしてしまった。ただ、あの表情を観るために94分も我慢しなければならないのは酷。監督は実娘にこの作品を捧げているが、娘はこれを捧げられても困るんじゃ…と余計な詮索をせずにいられず。

ガイドブックを先に見てしまった自分が悪いのだが、かといって詳しく解説が載ってなくても、この作品を観ようと思ったかは分からない。情報取得はほどほどに、情報解禁は出し過ぎず隠し過ぎずでお願いしたいもの。

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regency