アダマン号に乗ってのレビュー・感想・評価
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(オンライン試写会はネタバレがなくても便宜上のネタバレ扱い)
今年116本目(合計767本目/今月(2023年4月度)11本目)。
入れ替わりになりますが、先日12日、fanvoiceさまのご厚意で先行オンライン試写会でみました。
テーマとしてはやや重めの、「精神疾患を持つ方にどのように接するべきか」という、その中でもいわゆる「デイケアセンター」に焦点がある映画です。
タイトル通りこの「デイケアセンター」は船舶であり、日本とフランスを比較すると行政法規の違いがあるため(日本は概して厳しい)一概に語りづらいものはあるものの、その言わんとすることは日仏同じであり、日本では行政法規の関係で船舶内での取り組み事案はないかごく少数であるものの、一般のデイケアセンターでは同趣旨のものはいくつかあります。その限りにおいて「船舶か船舶でないか」という点はあまり問題ではありません。
ただ、日仏で大きく違うのは、特に精神疾患をお持ちの方に対するいわゆる「デイケアセンター」に対する一般市民への考え方(もし何かトラブルになったらどうしよう…)というもので、フランスではあまり反対運動は起きないようですが、日本ではこの反対運動はそこそこ見られます。また、日本では3障害(身体・知的・精神)の中でも、知的・精神を両方受け持つ場合がある(もっぱら、センターの集約化という理由による)のに対し、フランスは個々個別に「疾患に合わせて復帰センター等がきめ細かく整備されている」点については、映画および、オンライン試写会後のミニトークショーでも触れられていたことであり(詳細はネタバレになるので回避)、この点についても日仏の福祉の違いはかなり現れます。
映画「それ自体」は架空のお話ですが、日仏ともに特に精神疾患をお持ちの方に対するデイケアセンター等の論点があることは周知の事実であり、本映画はこれをフランス側から描いた作品になりますが、日本の一般的な福祉論(一般常識レベル)と対比させたとき、福祉先進国と言いうるフランスでどのような考え方、取り組み方がされているのか、あるいは、一般市民がこうした施設に対してどのような考え方を持っているのか、という「日仏の違い」について論じられていた(ただし、この映画はドキュメンタリー映画ではないので、そこはその論点があることに気が付く必要がある)点については好印象です。
特に減点対象にするまでも見当たらないのでフルスコアにしています。
正規の公開日には対抗以上になると思います(特に、福祉にかかわりたいなと思っている方など)。
形になると、見えてくるものもある。
まず、船の美しさにやられる。
図書館とかの誰でも入れる公共施設で美術館みたいなところは時々みるけど、心の療養施設がこんなに美しい場所なら確かに心も元気になりそうだなと思った。
皆さんアダマン号に乗って、自分の心の中を旅してるのね。最初に患者さんが歌っていた歌を聞いてうるっときたのは私だけじゃないはず。特に芸術活動に特化していた方を集めている訳ではないそうだが、みんなすごい芸術家。自分の気持ちを目で見たり、耳で聞いて確認できる形に表現することで、自分の中の何か形にできないしんどいものを外に出せる場所なんだと思う。
そしてその形になったものを皆んなでどう感じたか話し合う。本人にも見えないものに他人が向き合うことは難しい。
形になると、目に見えてわかるものもある。
なんか改めて芸術って素晴らしいと気付かされたな。
お父さんが画家だという女性が描いた絵がとても心に残った。
色彩感覚って、すごく育った環境が色濃く出ると私は思っている。
今日何しよう、ってみんなで話し合ってる所をみて、その日の時間割を自分で決めて進める『窓際のトットちゃん』のトモエ学園を思い出した。
今でもトモエ学園は私の憧れ。
私も通いたかった。
だからか、なんかここに通ったら幸せだろうなと心から思えたよ。
何がすごいってこれ、役者さんが演じてる映画じゃないことだね。
すごいねぇ。
スタッフが凄い
2023年4月12日
映画 #アダマン号に乗って (2022年)鑑賞
パリ、セーヌ川に浮かぶ船<アダマン号>は精神疾患の人々のデイケアセンター
音楽や絵画などの創造的な活動に参加している誰もが表情豊か
職員による暴力が頻発する日本との違いに驚きます
@FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました
パリ セーヌ川に浮かぶ木造船 『アダマン号』 精神に疾患のある人々...
パリ セーヌ川に浮かぶ木造船
『アダマン号』
精神に疾患のある人々を迎え入れ
文化活動を通じながら
彼らの支えとなる時間と空間を提供し
社会と再び繋がれるようにサポートしている
デイケアセンター
アダマン号に集う人々の姿を
静かに見守るドキュメンタリー
ベルリン映画祭金熊賞受賞作品
セーヌ川に浮かぶデイケアセンター
その木造船は
周辺の景色と一体となりとても美しい
集う人々は歌を歌ったり絵を描いたり
とても素晴らしく心に響く
個性を持つ人々
生きにくい世の中から隔離せず
自分の居場所を見つけていく
コミュニティの大切さを知る
静かであたたかい作品でした
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