「こんなに居心地の良い場所があるなんて!」アダマン号に乗って しのぶさんの映画レビュー(感想・評価)
こんなに居心地の良い場所があるなんて!
アダマン号、懐深くそして優しくすべてを受け止めてくれる場所。心を病んで社会から孤立してしまいがちな人たちが、一人一人を尊重されてのびのびと時間を過ごせる場所。誰がスタッフで誰が当事者なのかさえ分からないくらいに自然にみんなで様々なワークショップを進めている。日本では想像することの難しい、地域との共生がそこに有る。多分に一人一人に存する人権尊重の意識が根づいていることが大きいのだと私は思う。最近のニュースでT山精神病院での虐待が話題になっているが、日本では精神病患者は悪、地域に居られない、隠したいと言った存在とされていて、人としての尊厳を持って接しられていないことが多いと感じる。大きく括れば、日本に人権と言うものがまだまだ借り物のようにしか理解されていないのだと思う。障害が有ろうが無かろうが、色んな人たちが自分らしく地域で暮らして行けるそんな世の中になったら良いなぁと改めて感じた作品だった。
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