「あの日売れ残ったBlackBerryの在庫を思い出した」ブラックベリー AZUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5あの日売れ残ったBlackBerryの在庫を思い出した

2024年11月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ちょうどiPhoneが登場しBlackBerryが衰退する渦中、私は某キャリアショップで働いていた。

日本ではあのキーボードは使いにくく流行らなかったので、今の若い子達はiPhoneがスマートフォンのはじまりのように思う人もいるかもしれないけれど、スマホの元祖といったらBlackBerryだ。
欧米のビジネスマンはほとんどBlackBerryを使用していたし、時々それに憧れて「BlackBerryを買いたい」と言ってくるお客様もいた。

BlackBerryの栄光と衰退の物語を通して、企業とはどうあるべきか。自分の業界に、その業界の戦い方を全く別のものにするようなゲームチェンジャーが現れた時にどうしたらいいのか。特に会社の行末を決める立場の人には、すごく学びの多い映画だと思う。

私は特にその立場の人間ではないが、この映画を通して
・自分の部署のことだけを考えて働いてはいけない。他部署に対してリスペクトの気持ちを持って接する。バランスが大事。
・北風と太陽はやっぱり太陽のやり方じゃないと部下はついていかない。息抜きも大事。
・ピンチの時こそ意固地にならず変なこだわりも捨て、冷静さと客観視が必要。
ということを学んだ。

あの時世界をひっくり返すような発明をしたiPhoneも、今では当たり前になり翳りが見えている。
ビジネスは成功するよりも、それを維持することの方が大変だと、つくづく感じた。

AZU