「この映画見ない人、全員〇〇です」search #サーチ2 kursbuchさんの映画レビュー(感想・評価)
この映画見ない人、全員〇〇です
1作目見てないし、大して期待しないで見たら想像を5段階くらい超えてきてビビりました。
えっなんでこの映画が満点じゃないの?地方中核都市の中心部で見ましたが2~3人しか入ってませんでした。平日夕方とはいえ。。働き方改革と所得増を進めるべきです。これ見ない人は人生1%くらい損してます。
テーマは三葉虫の化石くらい陳腐ですが、構成力だけで神のようなエンタメになっています。
テネットみたいな神アイデアとかアバターみたいな神映像技術とかいりません。構成だけで勝負してます。金不足guyには福音となるケーススタディーです。
なんでこんなに面白いのか考えてみました。
たぶんITネタは本質ではありません。
人物評価が激しくどんでん返しするのと(「王様ランキング」のテク)、1つのイベントに3つも4つも意味がある(将棋のトップ棋士の指し手みたい。1手が守りになってて、攻めにもなってて、他の筋の攻めの補強にもなってて、陣形組みにもなってるという解説を見た時、『神技を見た』という思い・アハ体験が得られる)
・テックネタの披露がミスリードになっており、伏線にもなっており、どんでん返し(人物評価のどんでん返し)にもなっている
・何よりラストの謎解きが同時にどんでん返しであり、カタルシスでもあり、最終テーマでもあって、使い古されたテーマが新鮮に感じる。インセプションの作中のキリアン・マーフィーも最後はこんな感じだったのではないでしょうか。作中の人物の感覚ってこんなのかもと思ったのは初めてで大変新鮮でした。
謎解き後はぶっちゃけ消化試合ですが、ラストのテックのトリックについては面白かったです。ITエンジニアが軽視しがちなヒューマンインタフェースの重要性を啓蒙する例としてこの上ないです。伝統的なインタフェースが使えない人にとって選択肢は命の問題なのでした。
ただラストバトルについては、もうちょい絶望の時間を引き延ばしたほうが劇的になった気がするのと、あの人別に〇さなくてもいいんじゃないかなと思いました。これはかなりのメランコリーでエンタメ作品のハッピーエンド至上主義としては超いらないです。アメリカの社会的要因で〇ぬエンドになったんですかね?とはいえ全体として最高の評価は揺るぎません。
最初の動画編集のミスリード凄かったですね。編集したのは主人公で、カットされたのは父親が病に倒れるシーンだろうと思ったはずです。よく考えたらそこの映像流れてないのに、そういうシーンを見ていたかのように脳内で補完してしまっている!
冒頭でこのレベルのミスリードはマジやばいです。プロパガンダ研究者も真っ青のミスリードです。
最後全部流れた時に「あれ?こんな内容だったっけ?」と思ってしまいました。見てないのに!
まんまとやられました。