「二匹目のどじょう」search #サーチ2 TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)
二匹目のどじょう
本作のレビューを書くにあたり自分のレビューを確認すると、前作『search サーチ』については我ながら「高い評価(採点のみ)」を付けているようです。ただ公開当時に劇場で観ただけでその後の観直しはなく、正直言えば詳細についてはあまり覚えていません。言えることは、本作は第2弾とは言え「続編」ではないので前作を知る必要はなく、もし本作に興味があれば「2(と付くのは邦題だけです)」から観ても大丈夫です。一応、ポイントとして分かり易く比較すると、「1」と「2」では「探し探される関係性」が親子で逆になります。或いは、それもこの「2」を作るうえでの必要性なのかもしれないと思えるのは、この作品の特徴であるITガジェットを使った「謎解きギミック」が、私のようなオジサンにはついていけないほどのつるべ打ちです。そこはやはり「1」におけるジョン・チョウの方が年齢的に親近感があるわけですが、それにしても「2」はちょっと、はっきり見せず、スピードやガチャガチャやっている雰囲気で誤魔化されている感が否めません。例えば、少し前の映画にありがちな「ハッカー最強説」は、今どきだと「んなわけ」と鼻で笑われかねませんが、本作のように一般人がSNSやメッセンジャー等、誰も使うガジェットでそれをやることで「リアリティがある」と感じさせる作り手の意図は、「2」において裏目に出ている感があります。例えば解りやすいところで言うと(話の「筋」としてはネタバレではないはずですが、、、)根本的にセキュリティが緩すぎです。これ、破らせること前提の設定としか思えません。特に安易に過ぎるのが「Reset Password」という方法を使いすぎ。今どき、SNSやメッセンジャーで「2段階認証」なしにリセットできるサービスなんてあったのか?と、その都合のよい設定に素直に楽しめない私。さらにITと関係ないアナログなところにむしろ、「ジェーンよ、(娘の)君ならすぐに違和感感じるでしょう」というギミックに無理を感じたりと、かなり評価が高い本作に対して「無粋な意見」と思われる方もいるかもしれません。でも、もしそう思った方は取り敢えず「Reset Password」、試してみてください。まぁ、むしろ作り手が「1」を意識しすぎた結果なのかもしれませんね。残念。