世界の終わりからのレビュー・感想・評価
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この作品の終わりから
上手くレビューできませんが、感想を。
予備知識なく、タイトルと桐谷映画と
いうことで鑑賞しました。
なんだろう、主役の女の子の印象が、
スワローテールのアゲハのイメージでいたら
岩井俊二監督が登場でたまげた。笑
事前の想定とは少し異なる印象の映画でした。
内容は、戦国、セーラー服、女子高生なんて、
とても80年代の香りがします。
一冊の長編漫画を読んだような感想。
上手い役者さんばかりでした。
ただ、少し意味不明な設定が多かったので
パンフレットもなくて、補完できなかったので
ガイド本か、ノベライズがでないかなぁ。
2時間タップリです。
個人的には、創りたいものを作る
数少ない監督さんですので
最後と言わずもっと作品を作って欲しいです。
この作品の終わりから、また次回作にも期待!
世界の終わりと夜明け前
輪郭はありきたりに見えるが、主人公のキャラ造形や結末への転回など面白さもあった。
正直設定は分かりづらく、まったく説明されない部分も多い。
しかしこれは主人公ハナと同じ目線であり、それもあって彼女の絶望にはとても共感できた。
伊東蒼はもとより、ユキ役の子も台詞回しは拙いながら表情が非常に上手かった。
ソラは、冨永愛のあの独特の雰囲気があってこそ行動に説得力が生まれていて素晴らしい。
しかし、演技や演出、特殊メイクなどあらゆる所が特撮っぽいというか、ジャ〇プ漫画の実写風というか。。
どことなくチープになっているのは残念でした。
また、ハナの絶望を深めるためとはいえ色々と詰め込まれ過ぎていて煩雑な印象も。
佐伯は殺されて江崎は生かされた理由も不明。(ピンピンしてたし、膝カックンされただけ説アリ)
老婆のいる地下空間など、雰囲気以上の意味がなさそうな要素も多数。
「私は愛されてた…」とか、全部台詞で言っちゃうのもいただけない。
カセットプレーヤーが綺麗すぎたり2日で家がゴミだらけになったりと、細部も甘い。
暴徒の出現自体も、本丸のハナを目の前にして老婆や江崎に群がるのも意味不明。
ただ先にも書いた通り主人公への共感性は非常に高く、響くものがあったのは確かです。
裏設定とか知れば、もう一歩面白くなりそうな予感。
想いの海
両親は既になく、唯一の身寄りだった祖母も亡くしてしまった孤独な高校生のハナ。
彼女は学校では苛められ、生活費を稼ぐのに精一杯のために進学することも諦め、人生に夢も希望も見出だせずにいた。
そんな彼女の前に突然政府の人間が現れ、彼女に世界を救う手助けをして欲しいと依頼する。
その方法は夢の内容を話すこと。
ここで冒頭の侍に襲われ両親を亡くした少女の場面の持つ意味が分かる。
ハナは夢を見る度に、戦の真っ只中にある過去の日本を舞台に、ユキという少女と行動を共にすることになる。
彼女たちは侍に襲われながら、ある手紙を祠に届けるという使命を受ける。
夢の中の行動の意味は何なのか、それが現実の世界にどう影響するのか、何故夢の内容を報告する必要があるのか、ハナ同様に観客にも情報は与えられない。
やがてハナは夢を通して過去から現実に影響を及ぼすことが出来る輪廻師の血を引いていることが分かる。
普通の人には変えられない運命を、ハナだけは変えられる可能性があるのだ。
SFの設定としては夢の中と現実の境目が分からなくなるので結構ややこしい内容ではあるが、この映画が描くのは人の想いの強さがどう世界を変えていくかだと思った。
強い想いは人を救いもするし、人を破滅に導きもする。
この映画では誰かの深い悲しみが、世界を終わりに導こうとしている。
想いは目に見えないからこそ恐ろしいものでもある。
強い想いが集まると人の感情は支配され、常識など簡単に通用しなくなってしまう。
怒りの感情に支配された暴徒の姿はとても恐ろしい。
ハナは世界を救うために身を削るが、その都度人間の身勝手さによって苦しめられてしまう。
彼女自身が人生の苦しみの中にいるために、果たしてこの世界を救う意味はあるのだろうかと考えてしまう。
一方でずっと孤独だと思っていた彼女は、両親からの愛の深さに気付き救われる場面もある。
彼女の両親は自分たちの身を犠牲にして、彼女を生かす道を選んだのだ。
幼馴染みのタケルもずっとハナに無償の愛を注いでいた。
これからも人間の営みが大きく変わることはないだろう。
不満や文句をぶつけるだけの人間もいるだろうし、自分勝手な人間もいるだろう。
しかし少しずつ人間の脳は意識のベクトルを変えつつあるのだと思いたい。
この映画が最後に込めた希望はとても優しい世界である。
たとえ争いがなくならないとしても、確実に世界が人に対して優しい方向に向かっていることを切に願いたい。
ストーリーも良かったが、この作品はキャスティングも絶妙だったと思う。
ハナ役を演じた伊東蒼は魅力的だが、決して華やかな女優ではない。
しかしそこがこの作品の世界観にとてもマッチしていたし、役に説得力があった。
彼女の表情の豊かさにはいつも感心させられる。
今後がますます楽しみな女優だ。
彼女の悲しみと絶望が世界を終わらせ、希望が彼女自身と世界を救う。10代に見て感じてほしい。【再鑑賞】映画賞受賞記念アンコール上映で1年ぶりに鑑賞。
ハナは世界を終わらせないために頑張る。なのに辛く悲しいことばかり。絶望するハナは「こんな世界は終わってしまえ。みんなの死んじゃえ」と叫ぶ。世界は終わってしまうのか?
そしてこの映画はそこから未来への希望を見いだし発信する。タイトルどおり、世界の終わり「から」。
監督が言うように10代の中学生・高校生、小学生(PG12)に見ほしい。そして、あなたが一人ではないことを、絶望せずに未来への希望を見いだしてほしい。
紀里谷和明監督作品は初めて見た。“最後の作品”らしい。
「紀里谷が引退 ? そいつあ清々した。メッチャ嬉しい ( ノ^ω^)ノ 」 などと言うフトドキモノ、失敬な輩がいるかもしれない (^^)。
私は、もし新作が出たら見たいと思う。
【追記】2024/4/18(木) 再鑑賞
再鑑賞に際し、改めて監督からの問い
「絶望しか見えないこの世界は救われるべきなのか?」
を考える。
今の日本と世界は1年前の公開時(2023/4/7)より更に混迷を極め、絶望の度合いも深い。
僕の出した答えは、主人公ハナちゃんと同じである。
100ぐらいレビューが上がってるが、この問いに関連したレビューが少なくてつまらない。ちょっと残念 (絶望はしない) 。
第44回ポルト国際映画祭(ポルトガル)で最優秀作品賞受賞!!
というわけで、UPLINK 吉祥寺で受賞記念アンコール上映がある。
というわけで、2024(令6) 4/18 (木) 夜20:25~22:40 1年ぶりに再鑑賞。
伊東蒼を観に来た
期待してた割に凡作だった「さがす」の中で、
一筋の光明を観たのが伊東蒼だった。
彼女が主演というだけで観る価値あり。
紀里谷監督なので、
ファンタジーで間違い無い予想そのまま。
モノクロの時代劇風なスタートで
(女の子の衣装がファンタジー🤣)
本編はほぼ近未来。
と言っても現代と変わらず、
伊東もほぼ等身大の女子高生。
ただ境遇は過酷。
彼女の夢はメイクアップ。
輪廻師として見る夢で占い、
世界をある意味“メイクアップ”する。
そんな運命を中々受け入れられないが、
信じてくれた人、託してくれた人に、
報いる為に決意する。
ハナ(伊東)の両親の想いが泣かせる😭
今回の紀里谷ワールド、
ハナの家系とか、
世界情勢とか、
高橋克典の演出とか、
冨永愛の言動とか、
ツッコミは沢山あるが
まあ悪くは無かった。
今回伊東は終始悲観した顔だったが、
やはり彼女には期待しか無い。
名前が似てるとかではないが、
2代目蒼井優と言っても過言ではない。
それにしても夏木マリは、
リアル湯婆婆でしたね🤣
あのポジションは不可侵です。
食わず嫌いだったんです
紀里谷作品、はじめてまともに観ました。それにこんなSF沢山見てきたし、邦画にあまり期待してないし、しかしこの作品好きです、よくできてる、細かい箇所の指摘はしません。キャスティングも素晴らしい。未来のAIの声はピース又吉さんかな。余談ですがその昔、岩井俊二作品『スワロウテイル』知人に「騙されたと思って観て!」と言われ観たら…良かったんです…。同じ気分です。
絶望からのコペルニクス的転回
他人を糾弾し排斥することによってカタルシスを得ようとする不条理な世界。
追い詰められ絶望する少女。(伊東蒼が素晴らしい!)でも味方をしてくれる人もいる。
が、僅かに残された希望も打ち砕かれ、もう出来る事はない。終末に向かって突き進む世界。
「こんな世界なくなってしまえばいい!」
絶望の果てにそれでも未来に託す希望。そしてそれを受け継ぐ者。まさに絶望からのコペルニクス的転回。
もし運命と言うものがあってそれは変えられないものだとしても、そこに至るまでの人生はあなたが作ることができる。
紀里谷監督入魂の一作は後世に語り継がれるべき傑作でした!
私はすごい作品だと思います。
設定や世界観、タイトルなど、今まで聞いたことはなくはないというのが第一印象でした。
ですが、物語の終盤で自分の先入観に騙されていたことに気づきました。
これは今までより一歩先に進んだ、新しい展開を観せられているんだ、と。
観終わってみれば、タイトルもこれでいいんです。
SFなのか、社会風刺なのか、私小説なのか、全てが織り交ぜられて物語は進んでいく。
SF映画としても俊逸なストーリーであり、一人の主人公の人生としても語られる価値のある物語。
地味なようで実は新しい。そう意味では損をしている気はします。
形としてはハッピーエンドになっていますが、ホントにそうか!?と考えさせられてしまうのも監督さんの思惑なのでしょうか。
クリエイターとしての監督さんの個性がにじみ出ている作品だと思いますが、僕は万人受けするものよりも、こういった作品の方が好きです。
できたら何度も観に行きたいのですが、隣の県まで高速を使って行かなければならない。
上映映画館も少なく、パンフレットもない。
もっと、多くの人のレビューを読んだり、雑誌の記事をみたり、製作者の想いを聞きたい作品です。
冨永愛さんは言うに及ばず、夏木マリさんがカッコよかった!毎熊克哉さんはイケボだし、伊東蒼さんの迫力はすごかった。
この映画を応援してくれたキットカットを私はこれから応援していくことにします。
世界のはじまり
今の世の中は
記録され晒され他人の不幸は蜜の味
自分が僕が俺が私がばかり
あなたが君がお前がという思いやりがない
世界の終わりから
主人公が見る夢で世界を救うことが出来るかもしれない
でも人間は身勝手で結局争いばかり
手を取り優しくしたりすることができない生き物
なんならこんなセカイいっそなくなってしまえば?
人間は強欲で力を得るとそれに酔いしれる
登場人物で説明不足なとこもあり
ある程度脳内で完結させなければならないことも多々
ナギと無限は同じ存在だったが
人間たちをみて絶望したのが無限
まだ期待をしていて救おうとしてるのがナギ
って感じでよかったのかな?
どちらも死ぬ事の無い高次元な存在
最後のハナがくだした決断
タケルへの愛
クライマックスは
少しデウス・エクス・マキナ的な感じだったけど
伝えたいことは今作のオチがどうこではない
この結末含め
劇中には現代社会の歪みを至る所にちりばめられているんですが人によっては胸に響いたり
直視できない場面も多いかもしれない
少しだけ誰かにやさしくしてあげよう
その行為自体は小さいものでも
みんながやれば世界のはじまりのきっかけになるのかもしれないから。
観たことのない世界
主人公のハナちゃんと一緒に訳の分からない世界に放り込まれる。
観たことのない世界、途中からあれ、アニメにした方がよかったんじゃないかなとも思ったけど、最後まで飽きることなく楽しめた。
紀里谷監督作品に対しての先入観がないと言う先入観を持って?観に行ったのでハードルが上がってしまったけど率直に言って面白かったです。
湯を沸かす、空白、と(佐藤二朗のは観ていない)名演を見せてくれた伊東蒼が主役。世界最弱のヒロインを演じてまた魅せてくれる。
朝比奈彩ってあんなにカッコ良かったっけ。
絶望と希望
世間的に酷評されているけど好きなんです、『CASSHERN』。特に映像センス。その久々の紀里谷和明監督の『世界の終わりから』。予告編すら観ずに観たら、あら~、良くできてるわ~。後半の怒濤の展開で伊東蒼ちゃんが演じるハナの心情に心を動かされ、冷静になれなかったなぁ。もう1回観に行く。
制作予算は潤沢じゃないだろうけど、でも、画と話のバランスが取れていて、変な画にはなってない。相変わらずのカッコいい映像。『CASSHERN』でもそうだったけど、白黒パートのザラつきは1990年の林海象監督の『ZIPANG』を思い出しました。
映画の予算って、あるに越したことはないだろうけど、ないならないなりに作れるだろうし、その分、どこにおカネをかけるかで、作品から余計なものが削ぎおとされていくのでは、と個人的に思っています。
結末は“イデ●ン”になっちゃうけど、希望が見えます。それは絶望を味わった後の希望という小さなものだけど。冨永愛さんの説得力たるや、もう……。思い返すと、今作のキャスティング、ビタはまりだなぁ。
セカイ系といえば、セカイ系なんだろうけど、あの絶望と希望はなかなか味わえないものじゃないかなぁ。なので、もう1回観に行く。
地天泰
20代の頃、バイトをしていた馴染みのうどんやに家族で夕飯を食べにでかけ、それから週末に封切られた映画のレイトショーを観に行った。
両親と死に別れ、天涯孤独となった10代の女の子が世界を救うために奔走する物語なのだが、一緒に観た同じく10代を迎えた娘の目にはどう映ったのであろうか。
この映画の上映が決まった時から、娘と一緒に観に行くことは決めていた。我が家の教育方針は娘が生まれた時から、一貫していて、自分の好きなもの、心を揺さぶられるものにまず、触れさせてみるということだからだ。
今回、観に行った映画のタイトルは『世界の終わりから』
20代の時に観た映画の中で最も心を揺さぶられた映画『CASSHERN』を撮った紀里谷和明監督の最新作にして最後の作品と聞けば、見ないわけにはいかなかった。
映画の内容に関して、ここで多くを語るべきではないのだろう。ただ、言えることは娘と妻と家族3人でこの映画を観る事が出来て、本当によかった。
上映中、隣に座る娘の席から鼻をすする音が何度も聞こえてきた。美しく、悲しく、そして、力強い映画であった。レイトショーということもあってか、上映終了後、23時を過ぎた映画館のロビーには客の姿どころか、スタッフの姿もほとんど見当たらず、静まりかえった映画館の背に家路にと就いた。
帰り道、家族皆、言葉少なく、映画の感想を口にすることはなかった。自分は2年前の夏の日に、紀里谷監督と初めて会い、話した日のことを思い出していた。
当時、紀里谷さんは「新世界」というコミュニティを立ち上げ、そこには様々な人たちが出入りし、紀里谷さんと直接、話をすることもできた。自分の他にも紀里谷さんのファンが大勢おり、紀里谷さんに様々な質問、問いをぶつけていたのだが、その姿が『世界の終わりから』のあるシーンの主人公の姿と重なって見えたのだ。
世界を救うために奔走する少女の姿と齢50を超えている男性の姿が重なって見えるというのもおかしな話ではあるが、見えたのだから仕方ない。作品は作者を映し出す鏡ともいうのだから、まさしくこの『世界の終わりから』もそうなのだろう。だとするならば、紀里谷和明という男の絶望はどのくらい深いのであろうか。
『世界の終わりから』の主人公、志門ハナも絶望に打ちひしがれていた。この映画はありったけの絶望と希望を見出しゆく作品だったんだなと、家に帰り、家族が寝静まった部屋の中で、そんなことを思いながら、映画の感想を綴っている。
願わくば、その絶望の先の希望をもとに、紀里谷監督が新たな作品を紡ぎ出す日を期待せずにはいられない。しかし、一方でその日は来なくてもよいのではないかと感じてもいる。
素晴らしい作品や感動をただ、享受するだけでなく、作中の志門ハナや現実の紀里谷和明のように多くの人々、世界に対して、自分の大切な何かをなげうち、捧げ、伝えてゆく道を自分も歩んでいかねばと思ってしまったからだ。この先、どんな道がまっているかわからないが、本作品はその道を歩む大きな力となってくれた。
絵を描くことが好きな娘は帰宅後、部屋で黙々と筆を走らせていた。
自分はこの感動の僅かでも残せればと、キーボードを叩くことにした。
ただ、こんな傑作がいくら、レイトショーとはいえ、たった数名の観客のみのスクリーンで、上映されている現実を見るにつけ、本当に世界の終わりは近いのかもしれないと考えてしまった。世界が終わりを迎えてしまう前に、一人でも多くの人たちに届いて欲しい作品だ。
(余談だが、数年来、森羅万象の変化を占う易占を毎朝、たてるのが日々の習いとなっている。本日の卦は「地天泰」と呼ばれる天と地のひっくり返った様子を表す卦が現われた。天地が逆となることで、万物が交わり、盛気を取り戻してゆくという意味もあり、この「世界の終わりから」という作品を象徴するようでもあった。また、多くの人にとって、特別な作品となる予感がした。少なくとも自分にとってはそうなった)
彖に曰はく、泰は小往き大來る。吉にして亨る。則ち是れ天地交はりて、萬物通ずるなり。上下交はりて其の志同じきなり。内陽にして外陰。内健にして外順。内君子にして外小人。君子は道󠄃長じ、小人は道󠄃消するなり。
ただただ、良かった・・・
映像も配役も演者も内容もストーリーも脚本も絵つなぎ・テンポ、それと音響音楽、全てが全て、ただただ良かった。
一言でいうとSF映画になるんでしょうけど、それを超越する演技とかドラマとかノスタルジーとか美しい映像、バシッと決まった構図などなど、ずっと画面に釘付けでした、内容も相当面白かったし─。
とにかく、伊東蒼が素晴らしかったです。演技ももちろんなんですが、彼女を捉えるるカメラがことごとく素晴らしくて、彼女が放つ感情や表情で心を大いに動かされました。
あらゆる時代を目まぐるしく、しかも意識の拠り所も曖昧なところを、見事に分かりやすく提示して切れたので、相当見入りました。
大枠はシンプルながらも、複雑で濃密、まさに全精力を費やした作品だという印象でした。
途中までは結構面白かったんですけどね
2023年劇場鑑賞85本目。
パンフレットないので☆0.5減。
内容全く知らずに観たので、まず邦画なのか韓国や中国の映画なのかすら知らずに鑑賞。まぁとにかく気弱そうな女の子が不幸な生活で人生に絶望する話かなと思っていたら全く違うジャンルでした。
どんどん思ったのと違う方向へ進んでいくので結構面白いんじゃないかと思っていたのですが、終盤登場人物たちの行動に疑問が湧いてきてシナリオのための登場人物だなという感じでした。惜しい。
伊東蒼をアイシタイ
いわゆる"セカイ系"ディストピア作品であり、紀里谷監督の世界観がアンゴルモアの如く、降り注がれる作品である 冒頭のモノクロシーンも、監督作品『キャシャーン』のような、白黒の中にゴールド感が散りばめてある色彩を採用しており、こだわりを十二分に発揮されている 自分は、世間の評価より『キャシャーン』の世界観が大好物であったし、何より、大変努力されている姿勢にも感銘している 以前、ある映画館で監督が所構わず観客に名刺を配って歩いていて、プロモーションにもおざなりになっていない人柄に素晴らしさを感じたほどである
そして本作、兎に角、主役の女の子の八面六臂な活躍が目を惹く まるで演劇のような感情剥き出しの演技で、この世の理不尽さを一心に背負った役柄は、彼女以外に出来ないのではと唸る程である
素早いカットの連続は好き嫌いがハッキリするだろうが、逆に言えば監督の親切心と捉えてもいいのではないだろうか? その他もどこかで観た映画作品のオマージュも散りばめられいて、これも又賛否両論だろう
只、それをどう捉えるかは、最初から否定的に捉えている人達からすれば益々神経を逆撫でするだろうが、ストーリーそのものを肯定的に捉えている人は監督の可愛さが滲み出ていると感じるから、まぁ、これも現代病である"二極分化"なのかもしれない
物語そのものはハッキリ言って"中二病" でも、自分も未だに引き摺っている未発達な人間だから、このどうにもならない閉塞感は浸っていたい内容である 但しこれではマズイと思ったのか、結末のオチは、日和ったかなぁと思ってしまったのも愛嬌であるかw
自分はペシミストであり、経済的弱者であり、活力に乏しい人間だから、最後に主人公の選択が痛いほど分る
そんな彼女に唯一実現出来たモノは幼馴染みの男の足を治したこと・・・ それと引替えの地球滅亡なんて、充分、面白いじゃないか
名作「湯を沸かすほどの熱い愛」の…
あの鮎子が主演なら観なくちゃ と銀座シネスイッチにGO。
えっ ? 監督は紀里谷… 。 あちゃー チケット買った後に知る。 悪い予感通り…。
絶望を娯楽に昇華させた傑作
素晴らしい傑作。
紀里谷和明監督の強い想いを
深く没入出来る娯楽に昇華させる手腕。
タイトルからアート作品のような
作家性の強い表現を想像していましたが
娯楽として色々な視点で楽しめる
素晴らしい作品でした。
学校と世界。
過去と現在と未来。
絶望と希望。
終始感情を鷲掴みにされました。
終末を背負わされる女子高生を演じた
伊東蒼も素晴らしかった😭
キットカット買って帰ろう。
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