「全体通すとわからんが第三幕は面白かったといえる」アイドルマスター ミリオンライブ! 第3幕 言語化練習さんの映画レビュー(感想・評価)
全体通すとわからんが第三幕は面白かったといえる
この映画はアニメ放送の先行上映で3部あるうちの3部になる。1,2部を見ていないと少しついていけないので見た前提でまとめます。
3部だけで話すのではなく全体を通して39人をと新しくプロデューサーを追加して、AS、赤羽P、など多くのキャラクターを登場させ話をまとめるためには今回の話は割と全力を尽くしたと思うし、これ以上いいものはできないと感じた。人によっては推しのフューチャーがされていなかったり、セリフが少なかったり、話の終わり方がいまいちだったりなど文句はあるかもしれない。しかし、私は万人にウケるため、窓口を広くするためには今回の作品は割といいのではないかと思った。
9話はASのバックダンサーを任された5人とAS組の絡みが深く掘り下げられ、シアター組としての不安、先輩としての威厳や、姿などがしっかりと描かれており、彼女らの成長の仕方が分岐するいい話になったと思う。
10話は静香にスポットを当てた話になっており、実際にアイドルが抱えそうな家庭環境の問題を取り入れており、辛くもあり、厳しい話だった。しかし、静香のソロシーンや父親が許可を出す心の奥底に残っていた思い出のシーンはなかなか心に刺さるものがあり、とても好きな話だった。
11話はシアターに戻り、こけら落とし公演に向けての練習合宿の姿を見せた。合宿と聞いてまさかと思ったが、そのまさかはなかったが、シアターで合宿をするシアター組の姿はまさにミリオンライブを知っている人間からするといつもの光景でありながら見たかった光景であり割と心に深く突き刺さるものがあった。未来のライブに対する思いがいつも変わらずキラキラしているというその気持ちも主人公としての姿を見せつけており、よかった。
最終話はほとんどがライブシーンで一部本当にあった出来事を盛り込んだりなど、アイドルアニメとしての見せ場を作り、私たちの物語はこれからだという感じで終わった。
少し不満があるとすると時々会話に一拍の間があり、少し会話のテンポがずれるところが気になった。あとは、個人的には笑える部分だったが、ライブシーンの拍手や歓声が劇場の規模ではないのが少し笑えた。
全体を通してどの程度人の心に残る作品になるかはわからない。自分の心にはあまり残らない作品だと思うが、自分が好きな作品がアニメ化され、悪い印象は受けなかったというのはとてもよかったと思う。