「気になる点もあったので、絶賛するほどでは無かった。ただ、期待していたよりは楽しめた。」アイドルマスター ミリオンライブ! 第1幕 npupqさんの映画レビュー(感想・評価)
気になる点もあったので、絶賛するほどでは無かった。ただ、期待していたよりは楽しめた。
数年前にミリオンから離れた人間ですが、やっとこさアニメになったというので見に行って来ました。コンテンツへの熱が冷めていた自分でもそこそこ楽しめたので、同じ状況の人がいたら、見に行ったほうが良いと思いますよ。ただ、アニメ作品としての欠点は多々ありますので、手放しに褒められるほどの出来ではありません。良かった点も悪かった点も書いておこうと思います。
【良かった点】
・曲が良い
・キャラクターが期待していたより表情豊かで可愛かったです。顔に関しては特に百合子は相当可愛い。CGアニメということで心配していたのですが、見始めたら気にならなくなりました。
・茜ちゃんが信じられないほどやかましく動いてて幸せになりました。元気をもらえます。元々面白いキャラでしたが、アニメだとこんなにも、こんなにも輝くとは…!!
・これまでのアニメのキャラも思ったより出番があり、良い意味で続編を見ている感覚になれました。
・作品への愛は間違いないです。しっかり感じられます。
【悪かった点】
・大きな山場がまだ無いので、映画館に来たわりには物足りない。雰囲気としては「プロローグ+α」ぐらい。
・オーディションの場面で「全員が舞台に立つ場面を皆が見ている」というのはやりすぎだと思いました。申し訳ないけど、自分はあの場面で醒めちゃいましたね。いいシーンなんだけど、いきなりファンタジーを入れてしまうのはどういう意図があるにせよ「初歩的なミス」以外の評価をしづらいというのが率直な意見です。すみません。また、静香の成長の場面に別の要素が重なる形になっていたので、ちょっと視点がぼやけた感じがしました。
【この先期待する点(ここは評価には加味しません)】
・個人的に、ミリオンの弱点は物語性の弱さにあると思っています。キャラクターごと、関係性ごと、場面ごとのバラバラのピースみたいなものはあっても、人を強烈に惹きつけるストーリーがその中心に無いんです(「ゴールが無い」などの指摘は正鵠を射ています)。これがゲームなら、プロデューサーが自分だけの物語を見いだせるという意味で、中心が無くてバラバラなのは良さでもあるんですよね。ただ、映像作品としてはやっぱり、ひとつの物語になっていて欲しいんです。ミリオンの漫画作品はおそらくこの点に自覚的で、核になるものを明確にした上で描いていましたし、話がバラけるにしても一つ一つを密度高く扱っていましたよね。アニメにも同じレベルのストーリーを期待していたのですが、今のところは良くも悪くもゲームっぽい「分散型の楽しいお話」になっています(キャラ紹介に忙しかったのだろうか…)。第2幕第3幕も都合がつけば見に行くと思いますし、普通に楽しめる気はしますが、話としてはもうちょい踏み込んだところまであると良いなあと思います。