「1人も手放さない、それがミリオンライブ!」アイドルマスター ミリオンライブ! 第1幕 ルケムさんの映画レビュー(感想・評価)
1人も手放さない、それがミリオンライブ!
「OPの39人が一緒に歌って踊ってる姿に感動した」
それが私の最初の感想でした。
今年10周年を迎えるコンテンツ、アイドルマスターミリオンライブ!が長い年月を経てのアニメ化。
アイドルマスターシリーズの中で最もアニメ化に時間がかかったタイトルである。
今回の先行上映を見て思ったのは10年かかったからこそ素晴らしい作品になったな、ということだ。
そもそも、ゲームコンテンツのアニメ化というものは人気に火をつける為に早々に踏み出すものである。
事実シンデレラガールズもサイドMも2年目から3年目の間にしているし、次に公開するシャイニーカラーズも5年目である。
ただ早々にアニメ化する、と言っても良いことだけではない。
サイドMと(現時点では)シャイニーカラーズは所謂1stライブに出演していた初期アイドルしかアニメにピックアップされず、シンデレラは人数多いから仕方ない部分もあるが出番の偏りがかなりある。
いくら話が面白く、ライブシーンが良くても、自分の担当アイドルがちょい役しか貰えない、というのは面白くない。
ただそれ自体は仕方がない、求められていたのは火をつける為に作り出した時に出せる最高のものだから。
しかし、ミリオンライブは10年かかった、その結果なされたのは熟成とも言える練り込みである。
声優の10年向き合ってきたからこその演技力、スタッフ陣のアイドルへの理解度、そしてミリオンライブが歩んできた道のりが全て詰まっている。
そして、ミリオンライブの、というより765プロのプロデューサーは765ミリオンオールスターズ52人が知れば知るほど好きになっていく、所謂箱推しに近い感覚だ。
綿田監督もこのアニメは箱推しだ、とパンフレットで語っている。
まだ4話しか見ていないが、ミリオンスターズのアイドル達はみんな台詞がある、一回ではなく複数回だ。
みんな個性もはっきりと出ているし、逆にまだ初期アイドルのような状態だからこそここから個性が爆発していくと前振りしているアイドルもいて、この先の展開にワクワクが抑えきれない。
10年かかったからこそ納得のいくアニメになっている、それはラジオや舞台挨拶などでの声優さん達の言葉を聞いていると伝わってくる。
既に公開されている第二幕の予告を見ると、この先もみんなで進んでいくミリオンライブに期待しかない。
1人じゃ届かない、1人も手放さない、そんなミリオンライブらしいアニメをこれからも楽しみにしている。