「程々の湯加減で」アンダーカレント C.B.さんの映画レビュー(感想・評価)
程々の湯加減で
マシンガンでドンパチあり、カーチェイスあり、殺人あり。犯人を追いかけて、とそんな映画ばかりだとくたびれてしまいます。ちょっと緩いのがいいなと思い、プライムビデオで見ましたが、結構、間をとっていて、次はどう展開するかなと楽しませてくれる映画でした。終わってみるとなんということのない展開でしたが、そういえば、真木よう子さんとリリーフランキーさんは他の映画では夫婦役だったよな。と余計なことを思い出しながら見ておりました。東京ではなさそうだけど、ここはどこだろうと思ってみていましたが、千葉県市川市で撮影されたようです。ちょっと都心から離れた場所と描きたいテーマがうまく溶け込んでいるようでした。記憶の底に押し込んでいた子供時代の記憶。その忘れたいが忘れることができない記憶を封印した習いからなのか、夫に関しても見えていない影の部分に気が付かずにいた。そんな話なんだろうと思います。身体の中でコチコチに固まっている部分がユルユルと解凍されていく。そんな感触を感じさせる、この映画のエンディングが好きです。
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