「心の深淵なんて誰にもわからない。」アンダーカレント ちゆうさんの映画レビュー(感想・評価)
心の深淵なんて誰にもわからない。
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人間の心の奥底を抉るような映画です。
観ていくうちに本当の自分が如何にそこはかとない存在であるかがわかります。
今泉力哉お見事です。
追記(ラストシーン考察)
ホリさんが
私には妹が1人居ます、さなえと言います。
とかなえに言ったそのあと暗転
犬の散歩をするかなえを距離を少し置いて歩くホリさん、そのあとエンドロール
この2つのシーンの間に何があったのか?
人間は都合のよい思考をしますから、かなえがさなえの存在をふたたび忘れてしまい淡々とした関係が続く。
かなえが自分都合の過去をしっかり受け止めて、前に進もうとする。
かなえはホリさんと決別し、ひとりで前を向こうとするが、ホリさんは過去の柵を拭えず、付き従っていく(かなえだけが過去を払拭し、前だけをただ見つめていこうする)。
この3つくらいが考えられる。
観るものに賽は投げられている映画なので、余韻を引き摺りたい者にはうってつけの作品
ちなみに過去から逃げよう逃げようと生きるサトルと過去へ過去へと引っ張られていくホリさんの対比もおもしろい
リリー・フランキーについては、あれは神様かもしれない、ちょっと風変わりな神様、運命の糸を操っているような・・・あやとりの糸そのものの存在
だらだらと追記しましたが、画面だけでは語り尽くせない、佳作です。
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ニコラスさんのコメント
2023年10月10日
ちゆうさん、共感ありがとうございます。
ワタシもラストシーンのあの距離感が気になって、外に出た瞬間パートナーに聞いてみましたが、捉え方は人それぞれでした。
余韻がある作品はいいですよね。