「実に面白かったです」大雪海のカイナ ほしのけんじゃ 白波さんの映画レビュー(感想・評価)
実に面白かったです
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弐瓶勉原作、ポリゴンピクチュアズ製作の劇場版作品。
「シドニア」と同じく、TVシリーズの完結編といった作りです。なのでTVシリーズありきではありますね。
隔たれた世界や途絶えた文明などの設定がとてもよく練られており、実に良い弐瓶ワールドです。
そんなポストアポカリプスな世界に散りばめられたパーツ。天膜や虫に軌道樹など、全ての意味がここで分かるようになっているのは見事でした。
あと純粋にカイナとリリハの二人を見てると嬉しくなるんですね。
それと東亜重工の文字。この星はシドニアがその後、たどり着いた星のなんでしょうね。きっと。
そんなすごい広がりと、すごい繋がりを感じる作品でした。
実に面白かったです。
そしてここからはネタバレというか、あくまで個人的に感じた印象です。
やはり皆感じるのは宮崎駿へのオマージュでしょう。
ベースとなる世界観や建設者に見られる「ナウシカ」、軌道樹や明らかな文明の差や二人で唱える呪文の「ラピュタ」。
でも私が一番に感じたのは「未来少年コナン」でした。
無垢なカイナと、正義感に溢れ自身の命さえ辞さないリリハ。
水の中空気を分け与える描写もそう。
オリノガとアメロテなんて、ダイスとモンスリーそのままじゃないですか。
結婚式を迎えたであろうラストの大団円もそう。なんとも憎いですよね。
改めてとても気持ちの良い作品でした。
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