「満足度の高いライブ映画」劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD 柚子味さんの映画レビュー(感想・評価)
満足度の高いライブ映画
マネージャー歴5年、ずっと見たかったアイドル達の姿を期待以上の映像で見られてとても満足しました。
はじめに:-0.5要素
・バックダンサーの数が中途半端でノイズになってた(多い方がノイズに感じる人、バックダンサーがいないのは開催予算の低さを感じて嫌な人、それぞれいると思うので個人的な感覚として。)
・事前に聞いていた映画テーマは「森羅万象」のはずだが、作中では「ライブテーマは"旅"」と言っており、今一つ旅要素を感じられない。(壮大すぎることを恐れたのか、しかし「森羅万象」の方がピッタリだと思う。)
・もっと派手な映像効果(ライブ演出)を期待できる
以上3点の物足りなさから総評☆4.5と付けさせていただきましたが、アイドル達のパフォーマンス、かけ合い、ビジュアル、新曲サプライズなど期待以上のものを見せてもらいました。
今までアイナナのライブは声優さん達によるリアルライブが多く、アイドル達の本格的なダンスパフォーマンスを体感する機会が少なかったため、メタい話になりますが演者の体力を気にしなくていい全力の振り構成にいちダンス好きとしてとても興奮しました。
以下、数えきれない嬉しい点を絞って箇条書きにします↓
【映像】
・顔がいい。とにかく顔がいい。顔の造形が16人もれなくすごく綺麗。
・ビカビカ光線が走る派手さとアイドルを主役にきちんと映しきることを両立させる画面構成の上手さ
・ライティングの妙。特にMC中のアイドルへの光の当たり方が現実さながらで、細かい表現力に唸った。
・好みが分かれるところではあるが、暗転フェードアウトによる舞台転換時間の短縮。実際には舞台準備やアイドルの待機・着替えのため1分ほどざわつきの中待つところを、暗転からすぐ切り替えるのは飽きやダラけがなく個人的に肌に合った。
【ダンス、パフォーマンス】
・1曲目からモンジェネのステッキダンスver.という新規パフォーマンス。開始一発目からサプライズを与えられた嬉しさと、他の曲でも従来の動き(MV参照)を残しつつ広いステージを活かした新しい振り構成に大変興奮した。
・個人的にどの振り付けもすごい好み。音のハメ方が気持ちいい。
・16人曲のフォーメーションの豪華さ。先輩Re:valeを中心に据える機会が多いながらも、全員が一度は中央前列に出てくるバランスの良さと、くるくる変わりながらもドタバタしない動線の美しさがいい。
・Pieces of The Worldの歌割りの珍しさ。現在ここでしか聞けないデュエットが盛り沢山。
・アイドルそれぞれの踊り方の癖を感じられて大変興奮する
・アイドル同士の関係性や性格を孕んだパフォーマンスに本編履修者は口角が上がる。PTTとかササゲロとか
【キャラクターの表現】
・指先の揃え方や腕の角度など、それぞれの性格がよく表されてる動き。同じ"手を振る"でも一人一人個性がある。
・パフォーマンス中のふとした表情や目線、アイドル同士の言葉のない掛け合いにリアルタイムの熱を感じる
・表情変化の細かさ。ミリ単位の眼輪筋の変化、眉の角度、口の開き具合、どの瞬間どのアイドルを見ても表情作りがリッチ。特にMC中のモモちゃんは毎秒顔のパーツが動いてる
・相槌や呼応など、ライブ台本にないその場で出た一言二言がリアル感を増している。耳が100個欲しい
耳が弱いため細かく語ることが出来ませんが、音響も非常に素晴らしかったです。チネチッタなど強い音響設備の中だとさらにライブパワーを感じられると思います。
1曲ごと、1秒ごとに見どころや良さを語りたくなる豪華さがあります。
また、最推し以外のアイドルにも思わず目が奪われてしまうような、改めて実感する各アイドルの魅力を十二分に感じました。個人的には亥清悠がヤバかったです。映画の間だけは「はるちゃん」と呼べない、強い引力がありました。
映画を観てからというもの、常にPieces of The Worldが頭の中で流れ、脳内で映像を繰り返し眺めながら新曲メドレーを再生する日々を送っています。
ストーリーの内容を反映したセリフもありますが、アイナナを何も知らなくてもアイドルのパフォーマンス映像として楽しめる作品かと思います。
残高に気をつけつつ通いまくろうと思います。