「2時間49分、ただただ戦っていることに意味がある。」ジョン・ウィック コンセクエンス 村山章さんの映画レビュー(感想・評価)
2時間49分、ただただ戦っていることに意味がある。
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2時間49分というべらぼうな上映時間だが、ストーリー的にはシンプルなもので、まがりくねった展開やトリッキーなどんでん返しがあるわけではない。じゃあなにをしてるかって、とにかくキアヌ=ジョン・ウィッグが戦っているだけなんだけど、もう、戦い続けている大変さが、そのまま上映時間に直結している体感型の映画になっている。思い起こせばジョン・ウィッグは一作目からほぼノンストップで戦い続けていて、そりゃあもうお疲れでしょうと労いたくもなるし、最後の落とし所にも納得(5作目やるという話もあるようですが)。個人的には、ベルリンの巨大クラブの異様な空気感と、パリ中の殺し屋が押し寄せてくる終盤が好きで、特にパリ編なんて元ネタでもある『ウォリアーズ』をまるまる一本分やりますよという特盛っぷり。なんなら決闘が決まった時点でお話的には8、9割終わってんのに、そこから一時間戦い続ける徒労感こそが本作の醍醐味だと思う。とりあえず映画史上最長の階段落ちの、笑いと申し訳なさが入り混じった「マジか!」な感覚を味わうためにももう一回か二回は観に行きたいところです。
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