「高すぎる自己顕示欲の成れの果て」シック・オブ・マイセルフ めるさんの映画レビュー(感想・評価)
高すぎる自己顕示欲の成れの果て
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下手なホラーより恐ろしい映画やった。ポップな感じで、割と気楽に観られるかなと思いきや、徐々に陰鬱でもやもやと霧が濃くなっていく感じ。カップルで会話はするけれど、お互い自分!自分!のことしか話しておらず、全く会話が成立していない。
注目されるために、わざと薬を飲んで皆に注目されるわけやけど、わざわざ自分を傷つけてまで注目されたい意味って一体…虚言癖も相まってドツボにハマっていき抜け出せなくなっていく。ただ、その嘘を重ねていくたびに罪悪感もあったんやな〜というのが主人公の空想シーンでわかる。
主人公の出生とかまでは描かれていないので、推測ではあるが小さい頃から承認欲求が強かったんかな。母親があんなカルトみたいなセラピー団体をおすすめするのも普通ではなく、愛情を受けて育ったってわけではないんやろうなあと思った。精神的なケアが必要。あとはあそこまで虚言癖や異常な行動をしているにも関わらず、表だけで適当にあわせて、主人公に向き合おうとする人がいないことも不幸やなと思った。
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