「インフレは止まった」ワイルド・スピード ファイヤーブースト k_keitaroさんの映画レビュー(感想・評価)
インフレは止まった
毎回車を使ってどんなバカ(荒唐無稽)ができるかを追求するシリーズ。
ナンバリングが上がるとその数字に比例してバカ度も上がる。
ビルからビルに渡るやつが『スカイミ〜』で〜とか宇宙に行くのが『ジェット〜』で〜という具合にバカ車シーンで何作目かが区別化できるシリーズでした。
本作はどうかというと10作目の割にはバカ度が低いというか、既視感のあるカースタント続き、期待を上回る事はなかった。大砲が2門ついた車もフレッシュな様で、「それってただの戦車じゃん」と身も蓋もない感想を持ってしまった。(こういう観方が野暮な事は重々承知だが)
あと、尺の長さが問題だ。
二部作(もしかして3部?)の前編なのに2時間半はいくらなんでも長い。
昨日の敵が今日の友になるジャンプシステムを採用している本シリーズは登場人物が多く、同時進行で3つも4つも話が進むのでテンポがとにかく悪い。みんな何がしたくて何処にいるのかが分かりづらかった。みんなに見せ場を作ってくれるのは嬉しいが、もっと脚本は整理できたのでは?と思う。
死んだアイツが実は生きていたの『男塾』システムも採用されているシリーズなので、潜水艦から誰が出てきても「やっぱりね〜」ってなるし、今回死んだ(様に見えた)人たちもどうせ生きてるんでしょ。カート・ラッセルもまた出てくるんでしょ。と思ってしまう。
しかし、実社会で喧嘩別れしていない事になっていたロック様が最後の祭りに参加してくれるのは良いサプライズでしたね。
あとは後編でどうやってアクアマンと仲良しになって最後一緒にコロナで打ち上げするか次回作に期待しましょう。