「誰もいないルーヴルで撮影」岸辺露伴 ルーヴルへ行く crisさんの映画レビュー(感想・評価)
誰もいないルーヴルで撮影
岸辺露伴を実写化するって難しいことだとは思うんだけど
なんていうか、「岸辺露伴」に寄せて、というよりも
高橋一生が「そういう人物」として、一人ちゃんとした人物を作り上げているから、そいつが岸辺露伴だろうがなかろうが、あんまり重要じゃなくなっているというか。
岸辺露伴と合っているかどうか、ということが気にならなくなる。
高橋一生が集中しまくってるから。
そういう納得のさせ方もあるんだな、と勉強になる。
ブラックジャックの時もそうだったけど、こういうちょっと闇や影のあるキレた才能のある人物を演じるのすごく合ってるなあと思う。
彼自身、神経質・几帳面なところがあるだろうし、そういうキャラと相違があんまりないんだろうな(全然違ったらどうしよう笑笑笑)
ちょっと世にも奇妙な感じがこの岸辺露伴シリーズは引き込まれるし、
ちょっと不気味になってきた時の飯豊まりえちゃんの明るさに救われる。
ルーブル、休館日とかを使っての撮影だったのかな?
あんなに人がいないルーブルを体験できるって貴重だよなあ。
先日ルーブルに行ったばかりだったので「あ、あそこだ」とかなって楽しかった。
作中でも言ってたけど、本当にいろんな抜け道があるんだろうな。
実際行ってみて、本当迷路みたいだったし、めっちゃくっちゃ広かったし、
人が紛れたり、ものが隠れたり出てきたり、何か不思議なことが起きても不思議じゃないっていう。笑
そんなことを感じさせる場所だった。
2016年にモネの作品が出てきたらしいけど、
そんなことあるの!?って感じだけど、そんなことあるんだろうなあ。
それが「ありえそう」って思わせるくらい、本当でかくて、不思議な雰囲気があって。ホーンテッドマンションとまでは言わなくても、でもそんなところある。真夜中の誰もいないルーブルの中、絶対何か起きてそうって思うもん。そんなファンタジーなことも思わず考えてしまう場所だった。
青年役岸辺露伴。この子いいね、好きな感じの青年だね。なんて名前の俳優だろ、と思って調べたらなにわ男子の子だった。
なにわ男子のことをあまり知らないけど、あの子はいいなと以前思っていたから、あー私はやっぱりこの子みたいなタイプを「良い」と思うんだなーと改めて再確認。笑 市川染五郎、長尾謙杜、この感じが好きなんだろうな。似てるしね、この二人。タイプが。
カメラワーク、綺麗だなあって思うシーンが結構あった。
画角?かな。あーここから撮るの綺麗、とか
あーここシャッターチャンス、みたいな綺麗な切り取りがいくつもあった。
黒、当たり前のように見ている色たちだけど、
考えてみれば、その色をつくる素、原材料があるんだよなあ。
色なんてもう、なんでも作れちゃうと思ってしまってるよなあ現代だから。
貴重な色、とかあったわけだもんなあ。
吸い込まれるような黒。見てみたいと思ってしまった。