劇場公開日 2023年5月26日

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「良くも悪くもTVの延長」岸辺露伴 ルーヴルへ行く なもしさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0良くも悪くもTVの延長

2023年5月29日
iPhoneアプリから投稿

まず、私の露伴経験度です。
・ジョジョ4部は読了
・原作は未読
・TVドラマは全6話視聴済

よかったところ
・高橋一生の演技
・音楽
・TV版のフォーマット踏襲
悪かったところ
・露伴過去編、江戸時代編が冗長
・絵作り全般

画角はTVと同じ。 冒頭の二人組相手にヘブンズドアの説明をするところ、日本シーンの屋外階段、泉を家から追い出すくだりなど
フォーマットはTV版を踏襲しており、TV版視聴済の観客も安心して見れる。
高橋一生の演技や音楽もTV版から引き続き良い味を出している。

ただ、過去編、江戸時代編は、説明ナレーション中心のシーンで尺が長く、間延びしている感は拭えない。
必要な描写に絞り、映像だけで表現することで短くする事も可能だったと思う。 その方が収まりも良い。

また、絵作りは全体的にくどい。 人物のショットはかなりの割合で、背景や他人越しの映像になっており、フォーカスは中心の人物に当たっているため
背景・他人はかなりのピンぼけ。 何を意図しての構図かわからない。
下からのあおりショットや上から舐めたショット、斜めのショットも多く、「映画だから」というやりすぎ感がめだってしまう。
おまけに肝心なルーブルの映像がしっかり撮れていない。

ストーリーは悪くないのだが、映像の小細工と冗長さが目立つ、惜しい作品であると言える。

最後に、
露伴には、
自分に書き込むという最強の防御策があるのに、なかなか使わないなあと思ったら、
最後に使っていた。 もっと早く使えよ! 相手にも「露伴を攻撃出来ない」や「露伴には嘘を付けない」
と書く事も出来るのに、やらないのはなんでなんだよ!
TV版でも今作でも「死者は読めない。 死者には書き込めない。」と言っているのに、
七瀬を読めたのはなんでなんだよ! などツッコミを入れたくなりました。

なもし