「荒木先生の世界観は堪能できるかも」岸辺露伴 ルーヴルへ行く カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
荒木先生の世界観は堪能できるかも
上映後の舞台挨拶付きで劇場鑑賞。
NHKで放送した全話は鑑賞済み。
本シリーズは岸辺露伴(=荒木飛呂彦)の世界観と理屈では説明できない怪現象に予期せず対峙する露伴の様を、高橋一生のなりきった演技とスリルと緊張感を鑑賞者が作中に入り込み一緒になって楽しむドラマである。
テレビシリーズを映画にする理由は各作品ごとに違うのだろうが、予算の多くを大物俳優のギャラやCGなどに消費することなく、国内地方(会津)と海外ロケ(パリ)と時代劇パートに費やしているところが良い。
やはり岸辺露伴シリーズには派手なアクションやダイナミズムなどは不要で、ダークな雰囲気を淡々と見せていくのが真髄と思うからである。
NHK製作ならではのルーブル美術館を貸し切った撮影は本作の1番の見どころで、真贋を見分ける露伴のこだわりにピッタリな舞台だが、ルーブルは人間が管理できるような所ではない(だっけ?)という露伴の最後の言葉に、もう少し説得力を持たせるような演出はあっても良かったのではないかと思った。
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