劇場公開日 2023年3月3日

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丘の上の本屋さんのレビュー・感想・評価

全77件中、1~20件目を表示

3.5ページをめくる音

2025年3月12日
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古本屋、古書店はとても楽しい。
そこにある本には必ず元の持ち主がいる。
読んだかどうかよりも、それを手にすることとなった経緯が気になる。
読みグセがついていたり、背表紙が傷んでいたりページがけばだっている本を手にすると漂流物を拾ったかのような気持ちになる。
図書館でも同様の気持ちになることがある。
リベロとエシエンの交流や店の佇まいがステキな作品ではあるが、この作品で一番ステキなところは「この続きが気になって仕方ない」気持ちをページをめくる音とともに思い出せるところだ。

ここ数年、地方にいくと素敵な図書館が増えていて立ち寄ることが楽しみになっている。
新しい図書館のスタイルも素敵だし、昔ながらのスタイルだって捨てたもんじゃない。
読みたい本を探すのも楽しいが、お気に入りの本を誰かが読んだ形跡があるかどうか確かめるのが好きだ。私が昔に書いた手紙を誰かが受け取ってくれた気分になるから。

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イズボペ

4.5リベロとの読書会 君なら死ぬ前に 最期に どんな本を大切な人に託すか

2025年3月31日
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····持ち主が代わり
新たな視線に触れるたび
本は力を得る
(『風の影』カルロス・ルイス・サフォン)

映画が始まってじきに提示された名言だ。
なるほど、そのような視点は持っていなかった。これは古書を扱う人間ならではの逆説だろう。古い書籍自体が生命を持ち、所有者の間を転々とする毎に読み手の力を吸収して、人間をば感化させる歴史の重みを積み増してゆく。そうして本が更に力を得てゆくのだと。
未読だが、その「風の影」の骨格を下敷きにしてこの映画も作られているようだ。《古書店の少年と謎の経歴の老作家が出会って時空と国境を超えた本の世界を旅する内容》、だとのこと。

本作の舞台としては、「パソコンでの検索と通販取り寄せ」は普及はしているが、スマホはまだ氾濫していない、という感じの時代設定。

良作だった。
コンセプトとしては、恐らく本好きの少年たちを対象とした学習教材風の作りで、その制作に当たってはUNICEFも応援してくれているらしい。そしてすべての子供たちが安心して良書に出会える環境をと願っての作品だ。

僕も若い頃は本屋に入り浸り、図書委員を務め、神田の古書店街を歩いたものだ。
書店の乾いたひんやりした空気と、紙の匂い。インクの匂い。そして古本のホコリと黴の匂い・・。
学校の図書館ならば誰がこの本を手にしたのかを「読書カード」の記名から伺い知る楽しみもあった。挟んであった私物の栞や、傍線にも読者に起こった何がしかの物語の痕跡がある。

そして
「本屋や図書館に行くと何故トイレに行きたくなるのか」という研究は読んだ事がある(笑)

本作「丘の上の本屋さん」には様々なお客が出入りする。
カフェのお兄さん、牧師さん、自著への誇りを語る先生、初版本マニア、買い取りで小遣いを稼ぐ男、そしてネオ・ナチもやってくる。
そしてその客のすべてに対して店主のリベロが実に味のある言葉で応じるのだ。

「2500年前にこの本を書いたイソップは君の肌と同じ色のアフリカ人だ」と知らされた時の、エシエンの背中と歩幅に気付いたろうか。
移民の子との読書会は素晴らしいし、選書がランクアップするごとに変わってゆく、店主の期待と少年の成長の表情も見どころだ。
著者との邂逅。ならびに書物によって人生が動かされる瞬間がスクリーンに映る。

(ただねぇ、「星の王子さま」を「天ぷらを触った手」で受け取らせるかなぁ?
あのシーンには アアアッ!と思わず声が出たし、ドン引き。
これ、監督が本をあんまり大切にしない人である事がバレているね。あり得ないお行儀の悪さですから、あそこは大変に残念。
景色も音楽も良いのに、どこかテレビドラマ風の、かつ学校放送みたいな安っぽいカメラもあって、そこ、少し星を減らした)。

でもエシエンのような年代の子たちにとっては、本への興味を沸き立たせてくれるし、本屋にも足が向く。そして本好きの大人たちが世の中にはいるって事にも出会える ―
そうしたエシエン世代のための、シンプルに徹した、しみじみとしたいい映画だったと思う。

穏やかななリベロ。
自身の過去について、彼はまったく語らないが、壮絶なものを経てきているのではないか。ユダヤ人であるとか、父親がパルチザンでナチかムッソリーニに殺されたとか。
そういう人たちはヨーロッパにはたくさんいるのだから。

そして僕はつい最近「星の王子さま」を、引きこもりの女の子にプレゼントしたこともあり、
「最後に贈る本に想いを託す」―という大人たちの祈りも、強く感じた本作だった。
(レビュー有り、ミュージカル版「星の王子さま」)。

・・・・・・・・・・・・・

追記

で、「世界人権宣言」ですか?(笑)

「ところであなたはあなたのお国の憲法は何回読まれましたか? 私は日本国憲法を3回読みました」と語る日本に住む外国の方のエピソードを読んだ事がある。
読んだ? 読んだことある? ちゃんと知ってた?

「どうおもったかね」
「どこが面白かったかい」
「一言でまとめると?」
リベロはそう訊くよ。

たーいーへーんー! (焦っ)

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きりん

2.5さまざまな人々

2025年3月8日
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最後の終わり方がなぁ…
そうくるか…
もう少し、物語り中盤で伏線が欲しかったなぁ。
主人公の男の子がやや微妙な印象。
街の雰囲気や景色は綺麗だった。

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84

4.5読書好きに国境も年齢もない

Nさん
2025年2月10日
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鑑賞方法:VOD

インターネットの普及、スマホの時代の中で、読書する人は少なくなっているのかもしれない、何処でも楽しめる本、本を読みたくなる映画、また店主と少年との交流、温かい気持ちになります

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N

4.0リベロとエシエンの友情は◎

2025年1月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

単純

幸せ

配信(DMMTV)で視聴。
イタリアの古い古書店で店主の男性リベロと移民の少年エシエンの
古書店内での会話から友情を築くストーリーには感動。エシエンが
本に興味を示す姿にリベロは好感したのだろう。これだけでもこの作品の
目玉。ただ、単調なストーリーは残念だった。

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ナベウーロンティー

4.0美しい街の景色と、本屋の主人の優しさが心地いい

2024年12月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

イタリアの街の古本屋の主人と、そこに訪れる人々との日常を描いた作品。
私が海外の作品が好きな理由の一つが、その国の日常や時代背景など、日本に居たら知り得ないことを映画を通して知ることが出来るということにある。

隣りのカフェの日常や、本屋に通う少年は隣国からの移民(?)だったり、会話からも色々知ることが出来るのも映画の楽しみのひとつ。

そういった意味では、街や日常の描き方がとても良かった。またこの主人が少年に次はどんな本を渡していくのか、そこにも興味が出てきて、いつの間にかとても引き寄せられてしまいました。

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TOMO

3.5ほろりときました

2024年11月7日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

知的

幸せ

吹き替え版でないことを悔やみましたが
最後まで鑑賞できました
うすうすと話の展開が見えていたものの
飽きずに見れたのは俳優さんがよいのか撮り方がよいのか…
ラストも予想できてはいたけど
ボロボロと涙がこぼれました

映画の台詞ではないけれど
本はどこにでも連れて行ってくれるし、いろんなことを教えてくれる
そんなことを想い、思い出したそんな作品

父も読書が好きだったな…

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きなこ

4.0イタリア映画ってなんでこんなに綺麗なんやろ

2024年10月7日
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鑑賞方法:VOD

知的

幸せ

まず映像の美しさに惹き込まれた。
あんまりイタリア映画って見ぃひんけど、なんでこんなに綺麗なんやろな〜。

もちろん「イタリアの最も美しい村」のひとつに数えられるチビテッラ・デル・トロントを舞台にしてるからなんやけど。

物語は、盛り上がりもなく、淡々とした古本屋の日常を描いているだけ。
でも、暖かな日差しと細やかな人情に溢れて、いつまでも観ていられる。

ブルキナファソからの移民であるエシエンの子役が表情豊かないい演技をしていて良かった。
彼なくしてこの映画は成り立たへんと思えた。

古本屋の店主がリベロって名前、『自由』という意味なんやから結末は回収できたんかなと…。

『人にとって最も大切なのは幸せになる権利だ』が映画のテーマであることはリベロとエシエンの会話に散りばめられていた。

もう一度、
イタリア映画ってなんでこんなに綺麗なんやろ。

✱映画でリベロがエシエンに貸し与えた本をもう一度読んでみよう。

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まーさん

2.5うふん、UNICEF😁!

2024年9月3日
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知的

幸せ

なるほどね、“世界人権宣言” こういうクダリか… ふむ😌

美しい感受性を持つ利発な少年エシエン。
リベロは、自身が生きて行き着いた絶対なる希求、“地球上の全ての人々が平和で安全に、生きる喜びと価値を感じられる世界” を、未来に生きる若者のひとり、エシエンに託したのだ。

丘の上の古書店と、お隣のカフェだけが舞台の、善き人々が繰り広げる日常の物語。

リベロがエシエンに貸し与える本のレベルアップ。その過程は、一冊ごとに興味深い。
ただ、最後のタイトルを聞いた時、思わず苦笑い😅

優しい気持ちが余韻に残りました。

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Sue

3.5のどかな雰囲気

2024年8月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

レモジローネ扮する古書店店主リベロはゴミ箱に捨てられていた本を買い取ったりもしていた。

様々な人たちが本を探しに来る。リベロは少年に本を貸したりもしていた。極めてのんびりしたスタンスでのどかな雰囲気だね。アマプラでは黒柳徹子が紹介していたよ。

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重

3.5丘の上の

2024年8月25日
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イタリアの風光明媚な丘陵地帯を見下ろす丘の上の小さな古書店。店主リベロは、ある日、店の外で本を眺める移民の少年エシエンに声を掛け、本を貸し読んだ感想を話し合う。

それだけの内容ながら、飽きずに見れる。出てくる人物は皆いい人ばかり。
ラストは賛否両論沢山あるみたいたが、個人的にはこの終わり方は好きじゃない。

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ken

5.0ほっとする幸せなおはなし

2024年8月16日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

楽しい

知的

アマプラで不意に見付けてふらっと立ち寄ったように鑑賞しました

なんて素朴で豊かなおはなし

古書店の店主のおじいさんを取り巻く個性溢れる人々の何気ない日常
その本屋に本を買うお金は無いけど医者を志すアフリカからの移民の男の子に、生きる上で大切なことを学んでほしいと本を貸してお互いの感想を語り合う
なんて素敵な交流だろう

久しぶりに良いものを観ました

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映画鑑賞初級

3.5Quel film fa piangere.

2024年8月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:その他、VOD

泣ける

NHKラジオイタリア語講座で学んだばかりの表現。Quel film fa piangere. この映画は泣かせる。この言葉がぴったり。イタリア語のリスニングのためにアマゾンプライムビデオからチョイスしたこの映画。本が好きだか、貧しくて買えないという移民の子エシエンに本を選んで貸してあげる古書店の老店主リベロとの世代を越えた交流が美しい。

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なみかぜ書店

4.0やっと今なら良さがわかる

2024年8月8日
iPhoneアプリから投稿

泣ける

幸せ

本はずっと好きだった
でも、個人的にこの映画をきっちり隅々まで見て味わうことができるのは今だから。
今までは、刺激の強さばかり求めていた。
イタリアの美しい風景と重なったこの物語。
ただし、最後の本のくだりだけはちょっと〝いただけません〟でした。

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さぁ行けAK

2.5正直退屈気味

2024年8月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

もうちょっと文学的な深みのあるジワーッとくる映画かと期待したがそうでも無かった。
ちょくちょく現れるお客さんもストーリー的には無意味だったりとイマイチ。重要な子供含め演技も微妙。唯一、舞台になってる街の風景は流石イタリアって感じの素晴らしさ。

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ダビ

3.5隣のカフェの店員がオダギリジョーにしか見えない(笑)

2024年7月21日
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鑑賞方法:VOD

名画ではないけれど、心に残る作品でした。本好きの人にお勧めします!

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ROKUx

4.0丘の上の本屋さん

2024年7月19日
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イタリアが舞台である事に惹き付けられました。古書店のリベロと隣人の青年ニコラとの何気ない日常のやりとりや、本が買えない移民の少年と出会いと会話、又、個性的なお客や知人、数少ない出演者だけど実にのどかで美しい

撮影の情景をすぐ側でみている錯覚に捉らわれるようにわかり易く、次が読める…💦
丁度、映画と舞台を併せたような感覚かな!?

ストーリーにはしっかりと芯があり、リベロの何となく漂う孤独と不安が本好きな少年との会話のなかで心満たされていくのがわかる。
イタリアの美しい光景と素直な感情が観ている自分もジワーっと心が和まれるような良い作品だ。心癒されたいと思うときはきっと何度も観たくなるだろう。

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ムーさん

3.5美しい街並み、景色の中描かれるほのぼのとした日々。 古書店の店主と...

2024年7月19日
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鑑賞方法:VOD

美しい街並み、景色の中描かれるほのぼのとした日々。
古書店の店主と個性豊かなお客との掛け合いが面白い。
観ていると住人のひとりになったような心地よさ。
ゆっくりと読書したくなる作品。

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さしみしょうゆ

3.5本屋が舞台の物語に

2024年7月18日
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鑑賞方法:VOD

面白くないものはない。
と思う。

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Ferma

3.5イタリアの最も美しい村

2024年7月17日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

楽しい

幸せ

主人公は村の古本屋店主、やってくるのは隣のカフェのウェイター青年、アフリカからやってきた本好きの少年、ゴミを漁り本を見つけて売りに来る男、女主人が欲しがるフォトコミックを探す召使の女性、自分の書いた本を探してくれという元教授など。
イタリアの最も美しい村で、何気なく繰り広げられる日常は、ほのぼのとしていて癒やされる。

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