「生真面目な映画」丘の上の本屋さん odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
生真面目な映画
クリックして本文を読む
古本屋版ニューシネマ・パラダイスと言ったところですかね。
貧しい移民の少年エシエンに漫画から始まり世界人権宣言まで貸し与える博識で穏やかで思いやりに満ちた古本屋の高齢の店主リベロの日常を淡々と描いています。
冒頭にユニセフへの献辞、原題は「幸福の権利」、読書は生きる上での知識ばかりか心の糧になるのだから子供には特に勧めましょうということでしょう。
劇中でエシエンに読ませる本はピノッキオの冒険、イソップ寓話集、星の王子さま、白鯨、アンクル・トムの小屋、白い牙、ロビンソン・クルーソー、ドン・キホーテそして最後に渡すのが1948年の国連の「世界人権宣言」、あらゆる人が誰にも侵されることのない人間としての権利を生まれながらに持っていると表明した書で移民の子エシエンを勇気づけるためでしょう。
子供に読ませたい本は人それぞれ、クラウディオ・ロッシ・マッシミ監督の選択は無難でしたね。生真面目な映画でした。
コメントする