「テレビ・シリーズのファンでしたので、待望の新作映画でした。」刑事ジョン・ルーサー フォールン・サン 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
テレビ・シリーズのファンでしたので、待望の新作映画でした。
ただし、観終えて思ったのは、この映画、前後編の前編なのでは?
終わっていないと思います。
いよいよ悪の背景の組織に迫るのが、後編で、
そこで完結するのだと思います。
「刑事ジョン・ルーサー」はBBCで2010年から2019年にかけて
season5まで放映されていました。
私はAXNミステリー・チャンネルでseason3まで観ていました。
ルーサーは捜査で犯人に迫ると分別を失い犯人を憎むあまりに、精神を病み
時に犯人を殺してしまう程、凶暴です。
違法捜査も厭わず責任を取らされて休職。
しかしルーサーに代わる有能な刑事はいない→復職する。
それを、繰り返しています。
さて今作品。
犯人は最初から分かっています。
アンディ・サーキスが演じるサイコな連続殺人犯の陰謀で、
ルーサーは刑務所に収監されています。
しかし刑務所のルーサー(イドリス・エルバ)に犯人からのコンタクトが・・・
ルーサーに被害者が殺される直前の声を聞かせて挑発するのです。
たまらずルーサーはツテを頼って刑務所に暴動を起こし、脱獄を決行。
ルーサーの後任の女性警部(シンシア・エルボ→ハリエットの)は、
脱獄したルーサーを射殺するのも視野に入れて追います。
アンディ・サーキスの犯人がぶっ壊れた男で、その猟奇殺人の数や規模は
想像を超えます。
(逆に言えば、荒唐無稽で信憑性に欠けますけど、)
まあ、その荒唐無稽で残虐な犯行、そこが見所で、
犯人に弱味を握られる被害者たち。
殺すまでの犯行動機は、常識的には納得出来ないですね。
快楽殺人ないしは病的なサイコ殺人鬼です。
被害者たちは弱味を握られてネットを通じておびき寄せられている。
多少TVシリーズをやや拡大した程度で、特に新鮮味も程々ですが、
イドリス・エルバの犯人を憎む手負の熊みたいな姿の好きな私は、
楽しんで観る事が出来ました。
Netflixで3月10日から配信されています。