「いつも通りのシャマラン」ノック 終末の訪問者 ヤンバルクイナさんの映画レビュー(感想・評価)
いつも通りのシャマラン
クリックして本文を読む
少し構成が古臭い気がするが、シャマランらしさ全開の作品だったと思う。
ゲイカップルの家族のもとに、突然4人が訪れ
家族から1人選んで殺さないと世界が滅亡すると言われる。
にわかに信じがたいが、時間が経つにつれて彼らの言う災害が実際に起きていく...
あくまでカップルが主人公なので、彼らがどういった人物なのかは明かされていくが、4人の素性は分からず。
なぜ4人が選ばれたのか、全ては運命で片付けられる。
怪しい人達に、早く選ばないと世界が滅亡すると言われても信じられないよ..と思うが、その不透明な不穏さこそ、シャマラン作品の魅力だと思う。
ただ主人公は同性愛カップルなので、偏見・邪険にされされた過去があるだけにさらに納得するハードルが高いし、観客も理解出来ないだろう。
いまや情報が全ての世の中で、人の予言だけで信じて行動することは難しい。
それを強行する構成が、古くささを感じた。
彼らが4人だったことはヨハネの黙示録に登場する騎士を意味し、途中窓にバッタがたくさん付いていたことも世界の滅亡が近づいていることの暗示。
日本人には分かりにくいが...
それでもあの内容の濃さを100分にまとめるあたりは素晴らしく、オチも分かりやすかった。
個人的にはカップルが選択しない=世界が滅亡なのであれば、4人はわざわざあの場で死を選ばなくても良かったのでは、、と思ったが
ヴィジョンを見続け、自分が死ぬことでしかカップルを説得出来ないと分かっていたからキャビンに訪れたのだろう。
彼らも含めた5人がヒーローだった。
4人もヒーローだったともう少し分かりやすくすると観客も気持ちが救われる気がした。
コメントする