「原作の世界観を大事にしつつ、現代に十分通用する秀作に仕上がっていて、すごく面白かった!!」シティーハンター Jettさんの映画レビュー(感想・評価)
原作の世界観を大事にしつつ、現代に十分通用する秀作に仕上がっていて、すごく面白かった!!
高校生の時に少年ジャンプで連載開始されて以来、関連するコミック/アニメ/映画ずっと観てきた原作ファンとしても納得の完成度の高さに感心しました
原作をご存知の方はわかると思いますが、この世界観を実写化するのは相当にハードルの高いチャレンジで、それが世界的に人気シリーズでありながら、誕生以来40年あまり日本では実写化されて来ず(海外で2本作られています)、今作が国内初の実写化という状況になっているんだと思います
という背景から、たぶん多くのファンが心配していたであろう本作の仕上りですが、私としては期待を大きく上回る秀作に仕上がっており大満足でした
多くの方が主演の鈴木亮平さんを大絶賛しており私も同意ですが、個人的にはそれ以上に槇村香を演じた森田望智さんが一番印象的で素晴らしかったと思います、正直そんなにべっぴんさんでもモデル体型でもないので観る前はなんでこの子?って思ってましたが、外見は原作のイメージとは違うものの、喋り方や張った声、そして立ち居振る舞いを観て大いに納得、自分の持つ香のイメージに完璧にマッチしててビックリ、兄を殺され敵討ちのため冴羽獠と半目しあいながらも共闘するメンタル的にも難しい役を熱演していて自分にとっては本作で一番良かったなと思うポイントです
ストーリーは80年代の古いアクション映画の様相を呈する大味でやや中途半端感があり物足りさなを感じるものの、そんなこと全て吹き飛ばすほどの本格的なアクションとテンポの良い編集、そして昨今得意のVFX処理に頼らずに頑張って敢行した新宿の歌舞伎町はじめ各所でのロケーション撮影によるこだわりのクールな映像、と作り手の本気度がビシビシ伝わってくる爽快感に痺れました
観るまでは鈴木亮平さんが冴羽獠???ちょっと違わない?って思ってましたがナメてました、ゴメンナサイ!という感じです
全身から滲み出るカッコいい空気感とキレっキレのアクション、そして実写化には最も難しいんじゃないかと思っていた現代では100%アウトなセクハラの塊とも言えるギャグキャラと闇世界で暗躍するスイーパーのシリアスキャラの演じ分けも完璧にこなし、“冴羽獠”というイメージ通りでメチャクチャ合ってました、ホントに素晴らしかったです
更に野上冴子を演じる木村文乃さんもクールビューティなイメージ通りでメチャクチャかっこ良くてとっても素敵でした
そして、エンドクレジットはお約束の主題歌TMネットワークの“GET WILD”がかかり鳥肌が立ちました、やっぱり世紀の名曲です
とはいえ原作ファンに媚びた作りでもなく、初見の人も含め純粋に楽しめる、すごくバランスのいい作品に仕上がっていると思います
今回はいわゆる“エピソード0”を丁寧に描いた展開、是非この後の獠と香の最高のバディムービー続編を作ってほしいと思いました