「迫力満点、鮮やかで美しい傑作」ゴジラ×コング 新たなる帝国 Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)
迫力満点、鮮やかで美しい傑作
●●好きなポイント●●
①前作の続き、地下空洞のある世界観。
ジアという名前はアジアと関係がありそう。前作から引き続き、ジア(カイリー・ホットル)とその養母アイリーン(レベッカ・ホール)に焦点を当てていて、陰謀論者のバーニーや獣医のトラッパー達と一緒にホロウ・アース(地下空洞)に行く。
②日本語吹替は、好きな声優がいる。
前作から引き続き坂本真綾さん、前作のメイン津田健次郎さんの代わりに本作のメインは宮野真守さん。脇役だが内田真礼さんも本作に参加している。
③クライマックスが美しく華やか。
一部ピンク色に光るゴジラと、右腕にビースト・グローブを装着したコングのコンビネーションはムネアツ。日本代表キン肉マンとアメリカ代表テリーマンの「ザ・マシンガンズ」のようだ。蛾の怪獣、氷属性の怪獣、ミニコングも参戦してゴチャゴチャ感があるが、それがまた楽しい。
⑤中盤、『猿の惑星』シリーズを観ているような氣分になる。
地下空洞でコングがグレイト・エイプ達と出会い、スカーキングという恐怖で支配するボスや超巨大怪獣シーモと戦うことになる。
⑥あざといかもしれないが、少女と怪獣が仲良し。
少女と怪獣の交流を描く『ガメラ』シリーズのように、ジアはコングと意思疎通ができるだけでなく、蛾の怪獣とも仲良し。蛾の怪獣の神々しい演出は良い。
⑦コロッセオ等の古代遺跡やエジプトの地下にも言及。
ゴジラはイタリアのローマのコロッセオがお氣に入りのようだ。地上の怪獣ハンターとして働くゴジラの休日はローマ。名作『ローマの休日』とゴジラを結び付けたところで誰得なのだろう。怪獣が暴れたり移動するたびに建造物等を壊したりして人類にとっても大損害なのだが、政府も軍も被害者視点等の人類の活動が描かれていないところが潔いとすら思う。
●●イマイチなところ●●
①怪獣のデザイン。
蛾の怪獣は邦画のデザインのほうが可愛らしくて好みだったが、本作は長い足が羽より目立っていて氣持ち悪い。
コングはゴリラそのもの過ぎるし、グレイト・エイプ達もスカーキングも個性が乏しい。もし次回作があるとすればシーモとミニコングはレギュラーになりそうだが、思い切って任天堂のドンキーコングのようにコングには赤いネクタイをさせて、ミニコングは赤い帽子をかぶせたら良いかもしれない。
②日本語吹替版にやや不満。
イケボの宮野真守さんが声をあてたトラッパー(ダン・スティーヴンス)、顔と声のイメージがあってなくて残念。迫力ある映像に集中したくて吹替版を選ぶと声にがっかりする。
③安易なハッピーエンド。
安全を守る人や政府など、怪獣の被害や対策について等の難しいことは考えないスタンス。おそらく大勢の犠牲者がいますけど…。
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こんなノーテンキな怪獣映画は、現実逃避するには最高のエンターテイメントだと思うのですが、酷評が多くて残念です。
共感ありがとうございます。
記憶がうろ覚えなんですが、いやいやどうして面白かったと思いますよ、だいかいじゅうプロレスだったですよね。
アメリカ人の相変わらずな放射能無知と、リアル昆虫なモスラが気持ち悪かった。モスラはふっくらお腹のみつばちみたいな蛾体が良いです。


