劇場公開日 2024年4月26日

「アメリカン・コミックヒーロー的なゴジラとコング」ゴジラ×コング 新たなる帝国 bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0アメリカン・コミックヒーロー的なゴジラとコング

2024年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

興奮

先日、山崎貴監督が『白組』を率いて製作した『ゴジラ -1.0』が、アカデミー賞の特殊効果賞を受賞し、ジャパニーズ・ゴジラがようやくハリウッドと肩を並べ、60年来のゴジラ・ファンとしても誇らしい気持ちになった。そして、本作のハリウッド・ゴジラも、宿敵コングとどの様に対峙していくのか、楽しみにしていた作品だったのだが…。

決して面白くないわけではないし、最先端のVFXで見せつけるド派手な、怪獣同士の戦闘シーンや街を破壊していくシーンは、さすがハリウッドと感心したが、もはやこれは、私達日本人が求めている『ゴジラ』映画とは、程遠い内容となっている。正義の味方としてゴジラとコング、そしてモスラまでがチームを組んで、戦う姿は、『アベンジャーズ』か『ジャスティスリーグ』の様な、アメリカン・コミック・ヒーロー的な内容となっていた。

それに、番宣でも流れていた、ゴジラがコングと共に全速力で走るっシーンって、どうなんだろう…?100メートルの巨体のゴジラが短距離選手のように、腕を振って走る姿には違和感しかない。また、放射性火炎も充電することなく打ち放題というのも、その威力が安っぽく見え、『ゴジラ -1.0』で見せたあの一発の様な衝撃は伝わらない。

物語は、怪獣と人間が共存する世界が舞台。その監視機関が、異常を感知した事で、仲間を探していたコングが住む地下帝国と眠っていたゴジラが覚醒した地上世界が交錯し始める。そんな折、未知なる地下帝国の存在が明らかになる中で、そこには、コングにとっての宿敵が住んでいた。その宿敵を倒すために、コングはゴジラに協力を求め、助っ人モスラも参戦して死闘を繰り広げるという…、コミック・ヒーローな展開となっている。

また、ハリウッドが製作すると、主人公は、アメリカ生まれのコングで、ジャパニーズ・ゴジラは脇に追いやられてしまっている感が強かった。本作については、『ゴジラ』映画として観ないで、新しいモンスター・ムービーとして観れば、楽しめるのかもしれない。

とは言うものの、未知なる地下帝国を舞台に、新たな強敵怪獣を登場させ、イタリア、ブラジル、モロッコ、エジプト、アイスランド等の街並みや世界遺産を、次々とぶっ壊すシーンの連続で、2時間飽きることなく鑑賞できた。クレジット・ロールを観ながら、改めてハリウッド映画のワールド・ワイドなロケ地と、製作スタッフの多さに、『白組』の予算の何倍かけたのかと、日本映画との違いを見せつけられた思いだ。

bunmei21
bunmei21さんのコメント
2024年5月1日

Mさん(^^)おっしゃる通り!ゴジラが、走るなんて物理的に無理がありますよね。

bunmei21
bunmei21さんのコメント
2024年5月1日

ゆ〜きちさん(^^)退屈ではなかったけれど、あのゴジラには違和感が強かったです。

bunmei21
Mさんのコメント
2024年5月1日

私もゴジラの全力疾走の場面は、とても苦手です。
私にとっては、ゴジラはもっと厳かで畏敬の対象とした存在であって欲しいと思いました。

M
ゆ~きちさんのコメント
2024年5月1日

共感ありがとうございました。

まあ、映画に詳しい方からしたら、退屈さは否めません!

ゆ~きち
bunmei21さんのコメント
2024年4月30日

トミーさん(^^)60年来のゴジラファンにしたら、やっぱり日本のゴジラに思いを寄せてしまいます。私的には、『ゴジラ-1.0』がベストだと思ってます。

bunmei21
トミーさんのコメント
2024年4月30日

共感ありがとうございます。
お金かければ面白いものが出来るか?と言われればそうは問屋が・・ですが、「マイナスワン」も段違いに出来がいいとは思えず。ただアメリカでは怪獣はあんな感じの解釈なんですね、同じゴジラやウルトラマンを観たのに。

トミー