「ごちゃ混ぜ脳筋映画120%」ゴジラ×コング 新たなる帝国 Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ごちゃ混ぜ脳筋映画120%

2024年4月28日
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毎度楽しみなモンスターバースだが、回を重ねる毎に脳筋レベルが上昇し、ザ・アメリカ映画へと成長している。
実際日本公開前に全世界で800億円近い興行収入をあげているのだから、当然の形なのだと思う。この間2014年のギャレス・エドワーズ監督の「GODZILLA」を鑑賞したが、ダークで緻密だったあの世界観は何処へ行ったのだろうか笑。
地下世界と地上も行ったり来たり出来るようになり、本当に緻密さもないごちゃごちゃっとしたストーリーとなっている。後半はこの様な展開が畳みかける様に続くため、全てが早口言葉で進んでいる様にさえ感じた位だ。
本作でより成長したコングは更に人間臭くなり、言葉を話せそうな勢いである。ゴジラよりも表情豊かな彼は辛そうな時は本当に辛そうであり、手当り次第ぶっ壊す意外と短気なゴジラとは良い対象となっている。一方のゴジラも予告映像で背ビレがピンク色に染まっており、何事かと思っていたが、小高い山(ゴジラから見たら丘?)から海に直接ダイブしたり、全力疾走、空中戦、海中戦と様々な姿を見せてくれるのだが、きちんと格好良くてどこか可愛いらしさもある存在のままで居てくれて良かった。
前述の通りアメリカ映画の為、物語の自然さや、シリーズを通しての整合性、胸の熱くなるドラマパート等の緻密さは無い。その代わりの重大な役割として、他の国では出来ないド迫力の映像を作る事だ。物語は脳筋系かもしれないが、口あんぐりな大乱闘シーンはハリウッド映画ならではのこだわりを感じる。やはりGWや夏の思い出になる大人から子どもまで楽しめる映画はこの手の映画に尽きるのだろう。

Mina