劇場公開日 2024年4月26日

「バトルは派手だが、コング以外の怪獣の影が薄いのは気になる」ゴジラ×コング 新たなる帝国 tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0バトルは派手だが、コング以外の怪獣の影が薄いのは気になる

2024年4月26日
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地上で怪獣を退治するゴシラ、地底で重力を操る部族と遭遇する科学者チーム、地下深くで大猿たちに出会うコングと、並行して描かれる3つの話は、それなりに面白くて飽きないし、派手な怪獣プロレスも存分に楽しめる。
ただ、ようやく見つけた自分と同族の大猿たちが、仲間ではなく敵であることを知り葛藤するコングに比べて、人類の守護者に「成り下がった」ゴシラは、キャラクター的に魅力が感じられないし、せっかくのモスラも、「三大怪獣地球最大の決戦」のように怪獣たちの仲裁役を務めるのは良いのだが、戦う相手が雑魚キャラの大猿だけでは、見せ場として物足りない。
クライマックスも、怪獣たちの巨大さを実感しにくい地下世界ではなく、リオデジャネイロの市街地を舞台にしたのは正解だと思えるものの、地上世界を侵略しようとする大猿の脅威がよく分からないし、地球が氷河期に突入するという危機感も伝わってこない。
ここは、大猿軍団が地上を蹂躙し、それを人類が撃退しようとするも歯が立たず、モスラが立ち向かうのだが苦戦して、そこで「待ってました!」とばかりにゴジラとコングが現れるという、ベタでありながらも王道の展開にするべきだったと思えてならない。
コング+ゴジラvsボス猿+冷凍怪獣のタッグマッチも、まさにプロレス的な面白さが味わえる一方で、敵側に手強さが感じられず、手に汗握る展開とならなかったのは、残念としか言いようがなかった。
せめて、前作のメカゴジラのように、ラスボス感のある強敵を登場させなければ、このシリーズの存続は難しいのではないだろうか?

tomato
tomatoさんのコメント
2024年4月27日

やはり、この映画のゴジラの描き方には納得できませんね。
自然界のバランスを保つ守護者ならば、ゴジラが真っ先に倒さなければならないのは、怪獣ではなく、人間なのではないかとも思われます。
そういう意味では、世界遺産を壊しまくるゴジラは、「在るべき姿」であると言えるのかもしれませんね。

tomato
セイコウウドクさんのコメント
2024年4月27日

雑魚キャラという言葉に納得。それが冷凍怪獣を操る所も謎でした。人類の脅威になってないし、人類の味方扱いのゴジラの方が、世界遺産や街を壊しまくっているし。

セイコウウドク