「 のっけから「ゴジラは街を護っているのよ!」(直後に原発襲撃)なん...」ゴジラ×コング 新たなる帝国 sugsyuさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 のっけから「ゴジラは街を護っているのよ!」(直後に原発襲撃)なん...

2024年4月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 のっけから「ゴジラは街を護っているのよ!」(直後に原発襲撃)なんて怪獣至上主義な台詞が実にモナーク的で頭抱え、シリーズを通して味方側組織なのが改めて不思議に思う。陰謀論者のユーチューバーも彼らの中に放り込めば常識人に見える!もっともそんな人間パートは必要最低限(親子の絆を確かめ合う横でボンクラおっさん2人が仲良くなってるのは笑えるが)、9割怪獣プロレスが占めるお腹いっぱい贅沢仕様。表情豊かなコングをはじめ、妙に怪獣たちのノンヴァーバルなコミュニケーションが豊かなのも変なおかしみがある。どうも制作陣は人間文明は怪獣に蹂躙されてこそ!と思ってるらしく、足元で街が盛大に破壊されててもあんまり気にならなくなってくる。見てる側までモナーク化されてるようでちょっと怖い…?!飛んだり走ったり、あげく無重力戦闘まで披露する本作のゴジラはシリーズ屈指の身軽さ。とばっちりで襲撃されたティアマトーが最大の被害者だったと思う。20倍のパワーとか絶対必要なかっただろ!というくらいラストバトルが一方的に終わったのが唯一の瑕疵か。怪獣としてより狡猾形ヴィランとしてキャラ立ちはしていたのでカタルシスはあったけど…次回作は平行世界からシンゴジラ最終進化系かアニメ版ギドラが転移してくるくらいの強敵求む。

sugsyu