君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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大きくなりすぎたジブリ・ブランド……
ジブリ作品を好きな方はたくさんいらっしゃると思います。私もそのうちの一人。
今作は、前半パートが長く、後半パートが短い印象で異世界の世界観に浸かれず、後半退屈になってしまいました。
千と千尋の神隠しの様な展開。
タイトルを考えすぎて、観てしまうと?がついてしまう。
キャラクターの仕草や演出が古くさく多々感じてしまった……
もっとジブリの冒険活劇がみたい!と思ってる方がたくさんいらっしゃるかなと……
今作は戦時中じゃなく、現代に置き換え展開していたらまた違っていたのかなぁ(°°)
私の中でのジブリは、千と千尋の神隠しまでかな(+_+)
観たい度✕鑑賞後の満足度◎ 『千と千尋の神隠し』を傑作足らしめた宮崎駿マジックはやや薄らいだように思うが何故か感動した。ある意味集大成かな。『風立ちぬ』がスワン・ソングに成らなくて良かった。
①初めは全く観る気は無かった。題名を見て萎えた。“ほっとけよ。余計なお世話。こちとら結構(60余年)生きてるし、今更説教たらしい話は聞きたくねェ”という気になったから。
ところが海外の試写で絶賛されているという記事を読み、遅まきながら観る気に。舶来ものに弱いねェ、昭和の人間だわ。
②アニメ映画好きの方には悪いが、もともとアニメ映画って基本荒唐無稽な話が多い。
宮崎駿の作品もオリジナルものは殆んどが摩訶不思議な世界の話ばかり。
理屈が通らねェ、とか、何のこっちゃ、とか、意味わかんねェ、とか思う前に映画の中に引き入れてしまう魔力というかマジックがあるのが宮崎駿ワールドだろう(私はそれほど熱心なファンではないけれど)。
③本作も太平洋戦争中の日本が舞台なので、最初は『風立ちぬ』路線かなと思ったが(現代の子供や若い子達はどう受け取るだろう、とそちらの方が気になった。と書きながら私も“♪戦争が終わって僕らは生まれた。戦争を知らない子供たちィ~さァ~♪”の世代ではありますが)、湯婆ン婆ァのミニ版みたいなのがゾロゾロ出てきたくらいから『千と千尋』路線かとボンヤリ思っていたら、アオサギが喋りだしてから一気に『千と千尋』少年バージョンに突入。
姿を消した夏子さんを追いかけてヨコハマ、じゃなくていよいよ摩訶不思議ワールドに足を踏み入れてしまう。
ちなみに、ここ奈良でも一時サギの姿は全く見なくなった。農薬の影響だったろうけど。水がキレイになったのか、ここ十数年来やっと姿を見かけるようになって毎日でも見かけます。大体がシラサギでゴイサギが時々。アオサギは見ないなァ。
ところでサギはペリカン科なんだと。
④結局、こちら路線の映画なのね、というお馴染み感というか安心感というか。
宮崎駿映画群のどこかで観たな、という既視感てんこ盛りだし、色んな世界に通じるドアなんて、今はやりのマルチバースを持ち出さなくても「うる星やつら」等々結構手垢のついた設定だし、石に神性や心性を持たすのも『2001年宇宙の旅』のモノリスから古墳の石室、や世界各地の巨石文明の跡、パワーストーンまで既に馴染み深い世界である。
⑤ただ、脈絡のなさは『千と千尋』の比ではない。
目まぐるしい展開の合間に頭をよぎる疑問の数々:
なぜ真人は本能的にアオサギを敵みたいに思ったのか?
アオサギは真人の大伯父の使いであることは前半でほぼ分かるが何故に池の鯉やガマガエルまで?
夏子さんは何故矢を放った?
しかもその後しばらくしてから何故一人で森に入った?
真人は何故に夏子さんが自分の意思で森に入ったのではないと分かったの?
私は『千と千尋』は映画館で連続四回観て、その後DVDでも何回も観ているが絵解きが目的ではなくて「あの」世界に浸りたかったから。
本作はそんなに浸りたいとは思わないので、万人向きで作ったのでないのかも。
⑥真人が足を踏み入れた世界は大伯父が作ったようだが:
何故「ポワン」ちゃん(本当の名前、忘れちゃった)が熟して上の世界に行って人間になるようにした?
なのに何故「ポワン」ちゃんを食べるペリカンを放置している?
そのペリカンを退治する役目のヒナちゃんは大伯父の親戚らしいけど…なんか回りくどくね?等々
ここで立ち止まって真剣に考えては行けません。はい、そこで脱落…
次々とやってくるイマジネーションの波にただ身を任せていなければ…上に書いたように凡人のイマジネーションの範囲のようなものも多いけど、そこはあまりにも突飛なら更についてこれない人が増えると忖度したか…
⑦大伯父さんは本を沢山読む博学の人でそのうち頭がおかしくなって失踪した、と言われているけれども、博識の結果きっと平和・博愛を望む人になったのだろう。
だが時は幕末を経て明治維新から海外の列強の仲間入りを目指す富国強兵の時代、変人と思われても不思議ではない。
確かに大伯父が作った世界は平和には違いないがやや歪で博愛精神は有るのかどうか…
ヒナちゃんはこの世界では禁忌であるのを分かりながら真人を夏子さんに会いに行かせて(ここは夏子さんの深層心理が表面化し、それを理解した真人が初めて夏子さんを“お母さん”と呼ぶ重要なシーンであるが)結局捕まっちゃうし。
ヒナちゃんは真人の世界では真人のお母さんで、でも火の女神(だから「火姫」)だから冒頭の火事で死んだわけでなく違う世界へ行っただけ(妹に“男”を譲るため?)
夏子さんが大伯父の作った世界で子供を生みたいというのもよく分からないし…
⑧この解釈はマルチバースの世界に近いけれど、石の塔は全ての世界にあって各世界で石の何らかの意思・意図を反映している?…
⑨大伯父は自分の作った平和で博愛に満ちた(?)世界を維持する為に真人を呼んだわけだが、真人は結局夏子さんを連れて自分の世界へ戻っていくことを選ぶ。大伯父に「憎しみと怒りに満ちて、いずれ火の海になる世界だぞ」と言われながらも。
これが本作で宮崎駿が言いたかったことかも知れない。
⑩『千と千尋』では異世界から元の世界に戻った時は千尋のかの地での記憶は消えていたが紙留めだけは現実の世界に帰っても付いていたという意味深なラストで終わっている(だから余韻が深くいつまでも心に残る)が、本作では1947年の真人は異世界のことをまだ覚えているのかどうか。
宮崎駿は四人になった一家の姿を描くだけてそこまでは描かない。
追記:ところでラストクレジットに流れる歌が良いね。米津玄師という人とか(最近の邦楽、聴かないもん😅)。プロフィール見たら背ェ高ッ!
『シン・ウルトラマン』の主題歌は心に残らなかったけれど、この歌は良い。
山本有三・吉野源三郎
「君たちはどう生きるか」吉野源三郎作ですが、初めは山本有三先生が関わった作品。有三は病気になり、吉野源三郎さんに依頼したようです。山本有三ファンとしては封切りの日から3回見ました、、この本は息子小6の時に塾の先生からいただきました。小6には難しいだろうと思いましたが読んでました。映画の中で、君たちはどう生きるかをめくるシーンがあり、初版のみ山本有三の名前が出ている話が裏付けされました。瞬きしてはだめ。しっかり見て欲しい。どのシーンも瞬きはダメ。全部よし。一回では理解できないかしら。「サバカン」の時みたいに.6回観たらわかるかな。本当に楽しみです。近代文学を児童文学に繋げた作品を、オリジナルではありますが、「君たちはどう生きるか」と名付けてくれて、スタジオジブリと宮崎駿さんに感謝です。何回みてもわからなかくても、あたりまえとおもい、私はまだまだ、見に行きますよ。東京にて、息子32と見ました。20年前にいただいた本が映画になった。嬉しくて嬉しくて、まだまだ、みたりないかんじ。山本有三と、吉野源三郎の連盟のべーじが、なにより、楽しみな私です。皆様も、よろしければー。
ジブリで宮崎駿の作品だったとしか
正直に言うと、自分にとっては可もなく不可もなくくらいな印象。
主人公の成長物語で中盤に乗り越える1つの呼び名と、最終盤での自己の告白が試練となってるのだろうが、一通りの葛藤描写はあるものの、感情表現を抑える主人公というのがどうしても波として弱い。
それが味と言えば味なのだろうけど、青年が主人公だった風立ちぬでも戦時中でももう少し感情表現があったから、「この主人公だからこそ見せられるシーン」が何だったのか、俺には分からなかった。
雑な感想としては、ゲド戦記と思い出のマーニーを足して3で割ったような。
映像と音楽は良かった。
懐かしい漫画映画 長靴をはいた猫を思い出す。
大学生、高校生の息子2人と3人で鑑賞。嫁ちゃんはレビューを見て行くの止めました。
事前情報が、蒼鷺を被る人らしき者。君たちはどう生きるかという戦争中の小説から題を取っている事。この二つ。そのお陰で映画に没入することが出来た。
小さな子供の頃に見た「長靴をはいた猫」という漫画映画があったが、その時の感動を思い出した。東映まんがまつりだ。東宝チャンピオンまつりもあったな。入替え制がなく、友達数人と朝から晩まで一日中映画館にいた。飽きたらロビーや階段で遊び、見たいシーンを何度も見た。その頃だ。
ストーリーは小さな子供でも分かりやすいかといえばそうでもなく、あとで大人が説明して納得するかも。実際、わからなくとも楽しい。色んな見たことあるシーンも見られおじさんには懐かしい。
登場人物だが主人公眞人は宮崎監督。蒼鷺の中身がオッサンなのは想定外だった鈴木P。大伯父は高畑勲。インコの王は庵野監督。それぞれの生き方がキャラクターに反映されているのかな~
普通に
斜めに構えるとつまらなくなるよ
まずタイトルが紛らわしい
誰かを助けに行く冒険映画として見るべし
所々に駿らしい場面、風景、作画、キャラ
途中の哲学的なセリフは家に帰って考えれば良い
むしろすっ飛ばしでいい
良かった、楽しかったでいいと思います
ママは貴方を産んだんだよ
だから一生懸命に生きて欲しい
という感じかな
自分の境遇も忘れて
この世界観を感じる
盛りだくさんのセルフオマージュ
81歳でこの作品作るバイタリティ
観終わったあとじわじわと感動しました
母が亡くなってから父が叔母とすぐに結婚は
眞人の気持ちを考えると辛いですが
この頃は普通だったと思うのと
生きるために人は強くいなくてはいけなかった
命はこうして今日に繋がっているのだなと思いました
大叔父様が守ってきた世界を継がなかった眞人
悪意でいっぱいのこの世でも
人間の可能性、素晴らしさを信じたい
そんなメッセージを感じました
ヒミがやさしい眞人に出会うために元の世界に戻るラスト
ジブリに出てくる女の子はまっすぐな瞳で芯がある
その強さに、やはり感動する
現実を生きる私たちはこんな摩訶不思議な世界はなく
残酷で汚い心を持つ人間と共存する世界で生きるか
命を終わらせるかの2択しかないんですよね
残りの人生の生き方、考え方を問いかけられた終わり方は
ノマドランドのようでした
小説は読んだことがないので読んだらまた違う解釈になるかもしれないです
事前情報の少ない今回の作品
私は本当に正解だったと思います
このキャラクターがなんて名前で
キーを握るとかそんなことしなくていい
どいつが仲間で敵なんだとか
先入観なく作品に出会い浸る
本来映画とはこう出会うべきなのかもしれない
この宮崎駿監督の世界観をただ受け止める
この世界で知能を与えられた人間は
その頭で考えて生きていくべきなのだと私は思いました
壊れた作品
宮崎駿さんのアニメはアニメーターデビューした最初から好きだった。
1978年にNHKで放送された「未来少年コナン」は当時まだ珍しかった家庭用ビデオデッキで全話録画し何十回も繰り返し見た。「ルパン三世カリオストロの城」も劇場で観た。「風の谷のナウシカ」と「天空の城ラピュタ」は初日舞台挨拶で宮崎駿監督を直接見た。「天空の城ラピュタ」の舞台挨拶では「白蛇伝」の監督の藪下泰司さんの訃報について語っていたのを覚えている。更に時代を遡れば「太陽の王子ホルスの大冒険」も大好きだし「ガリバーの宇宙旅行」の殻を脱いで素顔になった紫の星の王女(宮崎駿担当シーン)も大好きであった。
そのようにほとんど最初からの宮崎駿ファンの私だが「君たちはどう生きるか」は初日に観てがっかりした。一言で言えば「映画になっていない壊れた作品」だった。
風の谷のナウシカのラストで腐った巨神兵が登場するが「君たちはどう生きるか」はあの腐った巨神兵に思えた。
ストーリーも滅茶苦茶、説明も無し。ドキドキハラハラも無し。伏線の回収も無し・・・というか伏線自体無かった。
面白い場面も、美しいシーンも無かった。食べ物を美味そうに描くのが得意な宮崎監督だったがパンにイチゴジャムを塗るシーンのパンが美味そうには見えなかった。
宮崎駿監督の得意とした気持ちの良い飛行シーンも無かった。
本田雄作画監督の力で作画力だけは高いが肝心の作品の骨格が滅茶苦茶なので面白くもなんともない退屈で記憶に残らない映画になっていた。
宮崎駿監督は現在82歳。「君たちはどう生きるか」を作り始めたときは70歳過ぎだが、セオリーで映画を作る監督ではなく動物的勘で映画を作る人なので知力体力の衰えがそのまま映画の完成度に反映されてしまうのだろう。「風立ちぬ」で長編アニメからは引退しておくべきだった。創作意欲がある限り「めいとこねこバス」のようなジブリ美術館用の短編アニメを作り続けるのが良いと思う。宮崎駿監督は、もう長編アニメを作るのは無理であろう。
凡人の考察(妄想)
観賞直後は
「うわージブリが芸術作品になっちゃったよ」
と思わせ、時間が経つにつれて
「あれってこういう事だったのかなぁ‥‥」
とふと思わせてくれる作品。
個人的には最終的に
「宮崎駿と若きクリエーターたちを描いた作品なのではないか?」
という結論に行きついている。
作中で言う主人公・真人が次代を担う若者であり、
大きな世界を作り上げた大叔父が宮崎駿なのではなかろうか
観ていた時から変わらないのは
真人という少年が分かりやすい子供でありながらも、嫌悪感は感じない主人公であるという事だ。
大切な母は亡くなり、尊敬する父は母の妹である叔母と再婚、叔母のお腹の中に異母兄弟がいる、知らない土地への引っ越しと転校
キツイ出来事だらけである。
唯一の救いは父も叔母も彼を大切に思ってくれている事だろう。
それでも真人はそれを受け止めきれない。
学校の級友との喧嘩や自傷行為はそんな不満に対する当てつけであり、
だからこそ最後に言った“悪意”なのだろう。
この真人こそが大きな目標と信念を持ちながらも、環境によって雁字搦めになっている若い世代である。そんな環境だからこそ悪意に満ちた表現や、醜悪な創造・行動に走ってしまう。
そして大叔父は変人と呼ばれながらも自らの意思を突き通して、未知の石の中で新たな世界を作り出した人物である。
次なる担い手を欲しながらも中々現れない。
だからこそ自分が世界を守るためにヨレヨレになっても石を積み上げていく。
何故なら、自分にはそれだけの力があるからだ。
宮崎駿監督もまだ主流ではなかったアニメの世界に入り、文字通り時代を切り開いてきた人物である。
老齢に差し掛かり、新たな世代に引き継ぎたい。
しかしそれが中々できない。ならばと新しく自らが創造する。
何故なら、自分にはそれだけの力があるからだ。
そして大叔父が血族でなければ告げない。というように、宮崎駿の後を継ぐのはアニメーターでなければならない。
「早く僕の石(意思)を継いでくれ」
と言っているような気がしたのだ。
しかし、それならばと思う事もある。
なぜ石の世界があれほど窮屈で残酷なのか。宮崎駿監督が作り出して来た世界は美しく壮大なものだったはずなのだ。
もしかしたら時が経つにつれてそれも醜悪なものになるという危機感を抱いているのかもしれない。
さらに劇中に現れる新しい命を食い尽くそうとするペリカンについても、
そのペリカンは自分の作った世界が作り出したものだと思っているのかもしれない。
別考察であったが
『紅の豚』では
「飛べない豚はただの豚だ」
と語っていた男が
「翼が折れた。もう飛べぬ」
と語っている。
そしてそれは正に新しい命を食おうとした報いなのである。
宮崎駿監督はその罪の意識を感じているのではなかろうか?
そしてラストシーン。
真人(新たな世代)は大叔父(宮崎駿)の跡を継がない。
「現実の世界に戻り、新たな友達を作ります」
この回答こそが、宮崎駿の求める
若い世代は新しい世界を作れ
というメッセージなのではなかろうか。
いや、もしかしたら「何で継いでくんねーんだよ!」と思っているのかもしれない、だからこそ真人の背中を押すが祝福はしない。
そして色とりどりのインコを放つが糞まみれにして非常な現実世界へと見送るのだ。
君たちはどう生きる?
この問いかけは
この作品を通じた宮崎駿から若い世代へのメッセージだとするなら、彼がアニメをやめた後、我々はこのアニメという世界をどう扱っていくか。
その答えを宮崎駿監督は求めているのかもしれない。
宮崎駿フォロワーの感想
映画の導入部分と序盤は掛け値なしに素晴らしかった。テンションの高さとコンセプトに向かっている感覚は70歳を越えた作家とは思えない(制作期間7年なので現在は80歳を越えられている)瑞々しさがあった。中盤以降の展開はよく言えば自由奔放なイメージ。別の言い方をすれば取り留めのない複数のアイデアの複合体。私は宮崎監督の代表作品は千と千尋の神隠しだと考えているが(好みは初期のカリ城やラピュタだが)ハウルの動く城から目立ち出した中盤以降の構成の迷走が今作では顕著に出ている。ある種、千と千尋で宮崎監督の中にあったテーマが昇華されて以降の作品は新しいテーマを模索しているとも見れるが、これまた自由なポニョを経て、風立ちぬで再度しっかりした構成の作品を世に出した事に当時は驚いた。
今作を観るにあたって、1番興味があったのは高畑勲亡き後、宮崎駿は誰に向けて映画をつくるのかという事。鈴木P曰く、宮崎駿は高畑勲という1人の観客に向けて映画を作っているのではないか。今作は監督の本意は別にして結果的に自分という観客に向けた内省的な作品になったんだと思う。抽象的な作品はそれはそれで良いのだが、私が宮崎駿に求めていたのは教養とか批評とかネタなんかを内包したままねじ伏せるほど強力な娯楽性、みんながわかって楽しめる物語だった。
多少支離滅裂ですよ人間だもの
駿が描くストーリーじゃなくて
駿をコンテンツにしてみた映画
メタファーがたっぷりなので背景知らないと
なんのこっちゃ感満載。少しでも隠喩の
元ネタ知っておくと面白く見れるかも
例えばこんなポイント
ばあちゃんたちは観客
大おじも、まひとも、どっちもパヤオ
大叔父(今のパヤオ)真人(純真な頃のパヤオ)
戦争の時疎開して、そのあと君たちは〜に出会って
アニメーターになる駿がモチーフ
隕石はアイデア、アイデアの世界を旅して見つけた十三の作品(これまでのジブリ映画)
それをもう一回積む人を探してる
リメイクするの?
でも無理ぽ
昔の自分だって嫌って言うだろうな
(金のため=悪意がある積み木)
白いふわふわはアニメのキャラたち
上の世界(現実に)アイデアの世界から
行こうとするも生まれられるのは一部だけ
ペリカンは売れるようにアニメキャラを
間引く人たち(代理店?)金に縛られてる
キリコさん(観客の一部)が世の出る手助けを
している。
アイデアの世界で石(アイデア)を拾うと夢中になる、
だから敏夫(アオサギ)に触んな言われる
でも一個、純真な自分はまだ持ってる
力弱いけど
敏夫も多分力貸せないけど(宣伝してないし)
まだなんかやるかもな
監督からの愛に溢れたバトンと解釈しました
退屈なシーンなど、どこにもなかったです。
シンプルに感動しました。
宮崎 駿監督の人生最後に伝えたい思いみたいなものがじわじわと伝わってきて、
途中から涙してしまいました。
私は過去に何度も流産を経験し、その後大変な思いで出産もしました。
ここ数年で両親を病気で失い、死を身近に感じたこともあり、
監督が訴えている 命の尊さ が痛いほど胸に突き刺さりました。
監督のような素晴らしい人でも大叔父のように年老いて、
いつかはこの世を去らねばならない悲しい現実。
それが生きるということ。
また人間はその尊い他の命をいただかなければ生きてはいけない事も
魚を捌いたり、また時には鳥にさばかれそうになったり、というシーンの対比で表現されています。
大切なのは感謝の気持ちと、いただいた「命」の連鎖として、与えられた「命」を大切にすること。
そしてタイトル通り、その尊い命で君たちはどう生きるのか、というのが一番のテーマではないでしょうか。
主人公は最後に「与えられた無垢の石で新しい世界を築く」という用意された道を拒否し
「元の世界に戻って友達と協力して生きていく」ことを自分で決めます。
嘘や隠蔽などでいっぱいのこの世の中で「自分で考えて生きること」が大切だと訴えているように思いました。
継承したい事は沢山あるが、「自分で考えて生きること」が大事という
監督からのエールのような、願いのようなバトンを、
是非若い世代の人たちに受け取って欲しいです。
今はつまらなかったと書いている人たちに、何年か後にもう一度見て欲しいと思いました。
また悪意に満ちた世界でも、救いは友の存在であるとも教えてくれています。
小学生の息子も一緒に楽しんで見られました。
本当に素晴らしい映画でした。
宮崎監督の最後の作品とのこと。自らの作品へのオマージュと、これからの世界を築いていく後進への期待とで詰まった作品かもしれない。そんな気がしました。
前の作品で一区切りついたと思っていた訳ですが
新作が出来たからには観ない訳には ・_・イカン
…などと、思い詰めて観に行くつもりは無いですが
やはり今までの作品鑑賞とは違った気分がします。
さあ鑑賞。
第2次世界大戦中のリアルなお話。…と思わせて
少年が異世界に行ってしまうお話でした。
母親が入院している病院が火事に。 大変だ。
どうやら母は亡くなってしまったらしい。
母の妹(叔母)と父が結婚する事に。 …展開早くないですか
叔母のお腹には弟か妹がいるらしい …手も早くないですか
母の実家の洋館には別館があり、アオサギが飛んできます。
アオサギに導かれて別館に消えた叔母。
叔母を追って洋館に立ち入る少年。(と湯婆婆みたいな老婆)
この辺りまでは、それなりに楽しく鑑賞。
若返った湯婆婆(みたいな)の一人と
火を操る若く美しい娘が登場。
どうやら異世界のようだ。
擬人化したペリカンやインコがいる。(…可愛くない ・-・;)
そして
この世界を創った男がいるらしい。
この辺りから、アタマに「?」が立ち始めます。
実は、火を操る少女は少年の母親。
この世界を創った男は、実は母親の大叔父で
世界を受け継ぐものを探しているという…。
ああ、そうか。
宮崎監督は
自分のこれまでの作品を自らオマージュしながら
この後に続く世界を後進に委ねようとしているのか
飛び立つ沢山の鳥は、若きこれからのクリエイター達
を示しているのだろうか
などと、そんな事を考えながら帰宅しました。
う~ん。
全くの的外れかも知れませんし,どうなのでしょう。
本当の所は誰にも分からないのかも知れません。
※同じタイトルの「本」を読むと
理解が進むのでしょうか… はて
◇余談
本編上映前の予告編
普通なら「入っている客層」をターゲットにして
また来てくれそうな作品の予告編を流すものと思うのですが、
今作では見事にバラバラでした… ・_・;
・ホラー作品(目を背けたのでタイトル不明 @_@)
・山田洋次監督作品(吉永小百合、大泉洋)
・トランスフォーマー
・クレしん (しんちゃんも3D!)
・すみっこぐらし(3作目。 観ます♡)
etc
シニア層向けから就学前のお子さん向けまで。
「君たちは-」がどんな客層でも対応できるようにとの
そんな予告編のラインナップでした。
※子ども向けの作品なら、予告もアニメ作品が多いとか
あると思うのですが、違ったなぁ、と。
※この作品にどんな客層が入るのか全く予測不能
だったのかもしれませんね。 (と、真面目に考察)
◇最後に
大叔父さんを見ていて
未来少年コナンのラオ博士の最後のセリフが
アタマに浮かんで来ました。
” 君たちの時代が始まるのだ
素晴らしい未来を創っておくれ」
ビジュアル的には全く似ていない二人な訳ですが
何故か、脳裏から消えません。
◇大団円
宮崎監督のこれまでの活躍には「お疲れさまでした」と
感謝の気持ちしかありません。
今までの素晴らしい作品、ありがとうございました。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
未来はまぶしい
どんな時代に生まれようとその時代を精一杯生きるしかない。
世界がどんなに荒れていても今一番の問題は雨が降っているのに傘がない事。昔そんな歌があった。
眞人は幸運にも死ななかった。
そして二年ぶりに東京に帰るところで物語は終わる。
戦後二年の東京はどうだろう。
昔から何百回となく聞かされた戦後の悲惨さを何百回も想像しても経験した人にしかわからないその惨状を
眞人は今から知る事になるんだな。
それとも人々のたくましさを知るのか。
2時間以上も観た映画が物語のプロローグだったと知って胸がギュッとなった。
あのあと眞人はどう生きたのだろう。
まだ眞人が生きているなら眞人を知っている人がいるなら教えて欲しい。
問いの答えは
君たちはどう生きるか。
便利なものに囲まれすぎた今。
時間の過ごし方が受動的で、
思考が安直になりがちだ。
この映画の世界はとても不思議で、
混沌としていた。
次から次に展開し、新たな世界が生まれ、
さっきまでの世界が突然消えて、
次の世界に切り替わる。
でも宮﨑駿の脳内はこんな世界なのだ、
と不思議と腑に落ちる。
日本の話であったはずがいつのまにか、
国籍のわからない塔の中の世界へ。
その下に広がる世界には、
ベルサイユ宮殿のような門が登場し、
その門には日本語が彫られていたり。
年代のわからない古びた木製の船の上に、
誰かの生活があったり。
監督が長い人生で見てきたものや感じた事、
表現したいと思って来たもの。
それらを全て注ぎ込んだ映画だった。
齢82歳のほと走る情熱が詰まっていた。
現実には一般的な物語のように
起承転結がまとまった人生なんて、ない。
そういう意味ではこの物語は、
物語というより、現実的な世界だった。
私たちは何か事が起こった時、
どう受け止め、どうする?
選択するのは自分なのだ。
映画の人物たちはこう生きたけれど、
君たちはどう生きるか?
そういう映画だと私は思う。
作品として見るか、メッセージとして受け取るか
作品としては、全然面白くなかった。
戦時中の意味はないし、自分で頭に傷をつけた理由がわからないし、あの世界で出産する意味も不明で、ナゾポイントを上げればキリがない。
世界観はいい感じなのに、やりがいことが雑に詰め込まれていて、作品としては低評価。
しかし、宮崎駿からのメッセージとして受け取ろうとすると、まったく視点が変わる。
自分が生きてきた世界、出会った人々、起こった現象、生み出した作品を映画の世界観やキャラクターに比喩しているならば、深みが変わってくる。
観る人によって、いや、もっと言えばジブリの歴史を知る人こそが受け取れるメッセージのような気がする。
宮崎駿のジブリ映画総決算
宮崎駿のジブリ映画オマージュ集のような作品。
塔の中の世界はほぼほぼ旧作のオマージュ。
以下稚拙な考察。
大叔父は宮崎駿
マヒトは宮崎吾朗
インコ大王は鈴木敏夫
落ちてきた石はジブリ(もしくはアニメ映画?)
石の中はジブリの中で作り上げた宮崎映画の世界
大叔父が石を塔にしたのは駿がジブリを盛り上げてきたという暗喩
積木は宮崎駿の映画人生におけるノウハウや信念
大叔父(駿)はこれで世界(映画)を作れと言うがマヒト(吾郎)は拒否。
インコ大王(敏夫)がそんなもの下らないと破壊して大叔父の世界(宮崎駿イズムを継承した世界観)は崩壊。
石が壊れる(今までのジブリではなくなる)。
吾郎の手には積み木が一つ(駿の意志の欠片)残るがそれもいつか忘れられる。
駿の居ない世界で君たち(ジブリと視聴者)はどう生きるのか?
という映画だと考察しました。
考察以前の破綻映画
事前情報なしということでタイトルから「パヤオの説教映画か~」と思いつつも楽しみに見に行きました。結果、見せられたのはチャチな児童向け映画でした。
あらすじからメタファーだ自伝だと言っている人がいますが、そういう人はあらすじだけ読んで感想書けばいいんじゃないでしょうか。映画はあらすじだけではなく、作画・演技・脚本など細部に神が宿ると思いますが、この映画は人物描写からストーリー展開から整合性までクソです。誰とどのキャラを重ねていようが、そのキャラそのものや周辺の描写、ストーリーが駄目ならそれは評価するポイントには全くならないでしょう。
主人公は空襲で失った母を忘れられず、度々そのことを夢に見るなどの描写が序盤繰り返されます。そして、父は母の妹、ナツコと再婚することになるのですが、主人公は新しい母に微妙な感情を抱いています。
そして、失踪したナツコを探して異世界に飛び込みます。そこで主人公は少女の姿をした亡き母に出会います。特に正体が隠されているでもなく、初対面でナツコを「妹」と呼んだことで主人公にも母であることは分かっています。本人も空襲で死ぬ記憶もある様子。が、かなりの間行動をともにするにも関わらず、この2人の間の掘り下げは全くありません。別れのシーンになってようやく多少それっぽい話をする程度。序盤の描写は何だったんだよ。というか、少女の姿をした亡き母と出会ってほぼノーリアクションはないだろ…
そしてジブリお馴染みのいい感じの姉御枠ですが、お屋敷のお手伝いをしているオバアの若い頃が当てられています。…が、こちらも特に若い頃の描写があるとか2つの世界の繋がりを伝えるとかでもなく、特に脈絡のない繋がりで特に意味無し。
ナツコですが、異世界では産屋でちょっと会っただけです。が、異世界から帰ってくるときには手を繋いで仲良しになっています。「ナツコ母さん!」って言ったから仲良しになったのかな?雑すぎます。
そして、ストーリーですが、主人公の行った世界は人間の命が生まれる場所で赤ん坊はこの世界からやってきます。そこを統べているのが主人公のご先祖ですが、世界は崩壊の危機を迎えており、主人公への継承を望んでいます。そして、終盤にご先祖と主人公が対面し、継承するか否かの決断のその時…乱入したインコ大王(強キャラだけどモブ)が癇癪を起こして世界を破壊します。結果、なし崩し的に主人公は元の世界に帰還して終わりです。なんだこれ?
というかこの世界崩壊したら赤ん坊生まれないんじゃないの?なくなっても何も困らない世界だったのかよ。メチャクチャな幕引きでした。
最も印象に残ったのは、序盤の空襲シーンでの群衆と炎の描写の素晴らしさでした。音楽は悪くはなかったですが、「この曲といえばこの作品!」というような印象的な曲もBGMも特にありませんでした。
謎めいた雰囲気の少女、姉御肌の強い女性、ちょっとキモいけどコミカルなキャラ、美味しそうな食事などガワはジブリですが、内容は歴代と比べるべくもありません。
宮崎駿監督の遺作になるかもしれないこの作品があまりにも酷い出来でとても残念で悲しいです。(内容は酷いけど)セルフオマージュあるから素晴らしい!はもはや監督への愚弄でしょう…
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