君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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深大なメッセージの込もった渾身の作品
生と死の関わり、生きるためには他の命を犠牲にしなければならないカルマ。
好きで殺すわけではない。自分たちが生きるためには他者を殺さなければならない覚悟と自覚を感じた。
それと全体を生かすためには、少数の犠牲はやむを得ないこともある現実。
その少数の犠牲をとらえて批判する者もあれば、全体を生かした成果を称賛する者もある。
生きるうえでの根本を考えさせられた。
また、これまでの社会秩序の中で繁栄を享受してきたものが既得権益を守ろうとする価値観と歪んだ古い価値観を正そうと模索する賢人の葛藤。
そして最後は、古い社会秩序を打ち壊して新しい世界を作っていって欲しいという次世代へのメッセージを感じた。
ただ、他の人のレビューにもあるように難解。
ストーリー展開も特に後半は断片的で夢の中で見ているような感じがした。
でも宮崎ワールドの世界観は存分に楽しめる。
映像は美しいし、強く美しくカッコいい女性の活躍は胸が空く。
エンディングテーマの地球儀というタイトルにもちょっと意味を感じました。
もう1回見たら違う印象を感じるかもしれないので再度見てみたいと思います。
アニメ史に残る"兵馬俑"
「君たちはどう生きるか」。
もっともジブリらしい画がいっぱい詰まっていた。宮﨑駿が創ってきたキャラクターたちの再現しかり、ジブリ映画の声優たちしかり、冒険ファンタジーへの誘導しかり、その夢物語から醒めるとき、それらに久石譲の鎮魂歌が寄り添う。
宮﨑駿が世に提示してきた数々の斬新な(かつて斬新だった)表現の宝箱。いまや当たり前になってしまった技術は、まさしく宮﨑駿が創ってきた手描きの美学である。
そして、それらを支えるのはジブリに関わってきたアニメーターたちの再集結。エンドロールの文字がいちばん泣けた。
宮﨑駿のために集まった卒業生たちによる豪華絢爛な副葬品の数々。さしずめスタジオジブリによる”兵馬俑”のような趣きに圧倒される。
作品の好き嫌いは明快に分かれるであろう。あなたは"宮﨑駿"が好きかどうかを問われている。まさに("宮﨑駿"なきアニメの未来に)、「君たちはどう生きるか?」である。
"現代日本人は皆アダルトチルドレンだ"という、本質を突いているような作品でもあり、主人公が男の子ゆえにマザコンアニメのそしりを免れない。本作に嫌悪感を抱くとしたら、その指摘が妙に当たっているからだろう。
アニメ史に残る"兵馬俑"。ウォルトなきディズニーランドのように、100年後もジブリパークは続いていくかもしれないが、レジェンド宮﨑駿とともに一時代を楽しませていただいたことに感謝する。
(2023/7/14/ユナイテッドシネマ豊洲/Screen10/H-18/シネスコ)
DNAを揺さぶる宮﨑駿の脳内プロジェクション
公開初日のレイトショーで鑑賞。上映開始直前まで情報を遮断したかったので、SNSは開かず周囲の会話も耳にしないようイヤホンを装着したまま座席に着いた。ここまでまっさらな状態で向き合う映画体験が昨今あっただろうか。声優のイメージや事前情報による余計な先入観に引っ張られることなく、物語と絵に全ての集中力を注ぐことができた…いや、そんな能動的な状態ではなく、全神経が勝手に持っていかれた。それだけで至福の時間だった。
最初から最後まで宮﨑駿節が全開。彼にしか生み出すことのできない、あの独特の絵の表現、キャラクター造形、ストーリーとが凝縮されていた。(詰め込むだけ詰め込んであった、という方が正直なところかもしれないが…。)「私はいま宮﨑駿の新作を見ているんだ・・・!」という興奮がずっと続いた。と同時に、本当にこの作品をもって引退するんだな、という決意というか哀愁を感じて、エンドロールではホロホロと涙が溢れてきた。米津玄師の主題歌も良かったな…。
監督の自叙伝的なお話しと聞いていたが、まさに監督の思想や悔恨みたいなものを映像化した、監督の脳内をスクリーンにプロジェクションしているような、そんな作品だった。「君たちはどう生きるか」は劇中で主人公が読む本のタイトルだった。母親から主人公へと贈られたその本はどんな内容なのだろうかと、そこにも興味を惹かれた。
「難しかった」とか「よく分からなかった」みたいな感想を抱く人もいると思う。でも私は、難解さや意味不明さがイコールつまらないにはならないと思っているし、分からないからこその面白さが宮﨑駿監督作品の醍醐味ではないかと思うくらいだ。私自身、小学校低学年の頃に「風の谷のナウシカ」を観たのが宮﨑駿作品との出会いだが、あの時の「・・・よく分からないけど、なんかすごい面白かった・・・」(それから何度も繰り返し観た)感覚はもはやDNAに刻まれていると言ってもいい。中年になった今日に、幼少期と同じ感覚を呼び覚まされた、そんな体験だった。日本に生まれ、宮﨑駿が生む作品と共に育ってきた私には、条件反射のように揺さぶられる感情があるのだ。
さて、もう一度劇場で鑑賞したら、どんな感想を持つだろうか。確かめてみたいと思っている。
作る前に誰も止めないのか?
義理の母といきなり近づきすぎ。
最後になって現実で鳥はなぜ消える?
地下の世界はあの後どうする?なくてよかったのでは?
婆さんのお守りたちはなに?
なぜ鳥?
題名何?
友達作る?なぜそれで納得する?
ハァ?ハァ??ハァ??
とにかく内容についてパヤオとかに指摘するとハラスメント系で誰も何も言えないとか?
一番良かったのは始まる前のIMAXの紹介映像は最高!
突き放してもなお、力がある。
観方によっては突き放すような作品。
その一番の原因は音楽ではないか。
今作の映像に、例えば千と千尋かもののけ姫のような劇伴が付いたなら、気分はかなり上がるだろう。音楽で盛り上げるのをわざと避けている気さえする。
弓に弦を張るとか、根でまかれた石の壁をよじ登るとか、波間を割る細い舳先(コナンOP)とか。そんなこんなから集大成との印象を受ける人もいるようだ。
しかし、過去作と同ポジでも、印象は驚くほど違う。
これまで常に、前作までと異なるものが追求されてきたと思う。むしろ、過去作と同ポジでも違うものを作るという並々ならない気概のあらわれのように感じられてならない。
風立ちぬは、監督自身と重ね、才能を持つ者への隠しきれない賛歌だったと思うが、今作はいわば真逆で、ついに、主人公は、良い人でなく、自傷までして偽るヤツになった。
元々良い人でなく、悪いところもある人・・・ということは誰もが、生き方を見つける様が提示される。
いくつものことが、じわじわと心に迫る。
これが最後なのか?
そういうつもりになるとは思えない。
だがしかし、この突き放し方では、200億円とか、とても多くの人が付いていくとも思えない。
今後も作りたくなったら作れるように、収益があがることを切に願う。
宮崎駿の自伝的物語・アニメーションの終焉
「千と千尋の神隠し」以降、ストーリーが迷走していてわかりにくかったが、今回は起承転結が明確、物語の構造も理解しやすい。
説教くさい部分はあるが、それも含めて私としてはとても面白かった!
表面的な解釈は置いておいて、個人的な裏の解釈は、、、
高畑勲の作り上げた夢の世界に入り込み、鈴木敏夫と共に冒険を繰り広げる宮崎駿の自伝的物語。
最後は積み木崩壊≒虚構のアニメーションの世界の終焉。虚構の世界に浸からず、苦しくても現実をしっかり生きろというメッセージ。
大叔父:高畑勲
…夢と幻想と狂気の世界(アニメーション)を作り上げる。
青鷺:鈴木敏夫
…夢世界の案内役。嘘と口車で煽動し世界を操る。
主人公:宮崎駿
…青鷺とともに夢の世界を冒険し、最後に虚構を破壊する。
ついでに…
キリコ:色彩設計の保田さん?
ペリカンの埋葬:高畑勲のお葬式?
を連想してしまいました。
(追記)
インコ(大王):ジブリの利権に群がる広告代理店?
情報ゼロ。パンフもなし。
緻密な導入部は流石と言うしかない。
一気に引き込まれる。何考えているかわからないマヒト(だっけ?)だけど、母親の妹(母にそっくりの叔母でしかも父の子を妊娠している。)に対して悪意はなさそうだ。
鳥は死者の魂を運ぶもの。としても鳥が不気味。
色々な要素はあるけど思いのほかファンタジーだった。
長いので途中寝てしまうかも心配だった。
亡くなったお母さんが今までのジブリ、新しいお母さん(母の妹なので全くの他人ではない)がこれからのジブリなのかな?なんて
これから色々考察して楽しむことにしよう。
タイトルなし(ネタバレ)
赤ちゃんの生まれる前の存在、ワラワラはここ最近飛ぶことができなかったというキリコの台詞。
→戦争による貧困や徴兵で子作りが減ったこと。
最近はまたワラワラが飛んで行くようになった。
→戦後のベビーブーム?
飛んでいっても、ペリカンやペリカン退治の炎に焼かれて多くのワラワラは命を落としてしまう
→赤ちゃんの生存率の低さ。
受精〜妊娠〜出産〜出産後の過程で、生きることを許されなかった命が幾つあるだろうか…
産屋のナツコ
→ナツコとその子は生死を彷徨ったのだろう。母親と子は一体。子どもは生きれたか?
インコの集団→昭和の学生運動と関連ある?
インコたちは子持ちは食べない、それ以外は食べれる。
→現世での人殺し。暴力。争い事??
石(意志)とは何か。
→石は宇宙ができた時の塵が星となり長い年月をかけて外力を受け硬くなったもの。宇宙誕生のメッセージ??
我ヲ学ブモノハ死ス
→「学ぶ」は「真似る」のこと。真似ることから本当の後継者は生まれないという警鐘か?生き方への投げかけ。
うーん…ごちゃまぜちゃんぽん
拡大解釈による妄想一人歩きを避けて言及するならば、
乱暴にこの作品はどうかというと、
「風立ちぬの時代設定で、
シン・エヴァンゲリオンのテーマの世界を、
ポニョの世界のキャラクター達が、
ハウルの扉や千と千尋の翼を使って冒険し、
もののけ姫風のクライマックスで急に大円団を迎える、
余韻を残さない既視感満載の現代アート美術館」
でした。
唐突なあの終わり方はポニョの再来、「これで終わり?」という、これから種明かしで30分くらいあるだろうの部分がごっそり抜け落ちていて、突き放されたような唖然とした空気が観客を包んでいた気がします。
ワラワラなどの新しいキャラクターも、戦隊モノや魔法少女の武器のように、後のぬいぐるみやグッズ化を狙って急ごしらえした存在のよう。
この映画よりも、冒頭の宣伝で出たスタジオポノックの新作の方がよっぽどジブリらしさを踏襲している気がしました。
イベントをこなしていって、急に「はい尺があるので終わらせました!」て感じで…。
終劇後は失笑してる人もいました。
宣伝(してない)手法も含めて例えるなら、
レストランで写真のないオススメメニューを、「お楽しみ日替わり御膳」という説明書きだけを頼りに注文してみたら、量が少ない見知った具材のミックスフライ定食が出てきたような、そんな気分でした。
圧倒的説明不足でその空白部分は議論が楽しめそうですが、
議論したくなるかというとどうなんですかね。
実は深く練られていない世界観を、小難しい謎めいた言葉で誇張して大きく見せているような違和感を感じました。学生が書く論文のような。。。
一緒に行った連れの感想は、
「才能がかげったアーティストが、過去のヒット曲をアルバムにまとめ上げて新作として発売するやつのようだ。」
「ジブリの過去作品には世界観を表すような象徴となる音楽があった。今回はただの一般的なBGMや特徴のない歌だけだった。」
とのことでした。
僕たちはどう生きようか?
映画を観た自分なりの解釈を。
主人公は現実の世界で、母親の死や父親の再婚など自分の思い通りにはいかない人生に苦しさを感じている。
いじめられた後に自分を大袈裟に傷つけ同情を誘う、そんな卑しさや小ささも持っている。
現実は苦しくて目を背けたくなることばかりだ。
そんな主人公は青鷺に誘われ、現実から離れた「大叔父の創った世界」へと入っていく。
そこで生と死、冒険や友情に触れる。
そして最後にこの世界の創造主である大叔父に問われる。
まだ志半ばだが、さまざまな世界を見て積み上げた悪意のない13個の作品たち。
その上に君の作品を作って足し、この世界を継いでくれないかと。
大叔父はアニメに出会い、のめり込み、この大きな世界を創ってきた。
だからこの世界の中には、彼の創ってきた世界の痕跡が垣間見える。
だが彼の世界はもう時を経てバランスを崩し、崩壊寸前まで来ている。
彼の世界でたくさんの作品に触れ成長した主人公は自分の卑しい嘘に、小さな自分に向き合う。
そして彼の後を継ぐのではなく、苦しくても現実に戻り自分の世界を創っていく選択をする。
彼の世界で得た一つのカケラと共に。
宮崎駿は思うように生きた。
僕の作品に触れた君たちはどう生きる?
この世界でどんな新しい世界を作っていく?
僕の後を継ぐのではなく、君たちの世界を作ってほしい。
何かを創っている人やこれからの世代に向けたメッセージのような映画でした。
眞人は視聴者自身で、だから意志も感じづらく感情移入はしにくいのかなと。
何かを創ってる人間として「君たちはどう生きる?」という作品を作れる、作ることができる立場にいられることはとても羨ましいなと感じました。
これから皆さんはどう生きますか?
映像は楽しめる
これまでの作品のオマージュを感じたなぁ。あの演出、あのキャラはあの作品のあの場面に似てる!っていう面白さ。作画は凄いし躍動感もあって映像そのものは十分楽しめた。でもストーリーはファンタジーに突入してから「どうゆうこと?」と思うところがたくさん笑
お母さんが死んで、その妹が新たに母親になり(あの時代ってそういうのよくあったの?)、眞人はなかなかそれを受け入れられない様子で、夏子もそれを察してるかのよう。でもお父さんはそこが分かってなさそう笑
ファンタジーの世界を通して成長して自分と向き合い、他者を受け入れ戻ってくる感じ、千と千尋みたい。
あとヒミの描き方を見て、駿のマザコンぶりを感じた。
まぁあまりタイトルに引っ張られないで観ることをオススメします
いろんな人の考察も楽しみたい。
宮崎駿の映画を見た
一言で表すと、宮崎駿ザ・ベスト
今までの作品のオマージュや宮崎駿ならではのファンタジーの世界観、愛くるしいおばあちゃん達や奇妙で不気味な動物たち、時間跳躍的な要素などなど これぞ宮崎駿の集大成
説明不足でストーリーはよくわからんが、宮崎駿の素敵なファンタジーが謎の説得感を出してくるので、何も質問しない主人公同様に、こちらも「なるほど、石で 世界を 作る」「はいはい、これは悪意のない石ね」「そうか、あなたが若かりし頃の母か」と抜群の適応力が身についてくる。
とにかく、細かいことは気にせず宮崎駿が作り出す世界を楽しめたのだから良い体験だった。
広告も告知もキャストもださないように、パンフレットも公開数日後に出すということで、徹底した秘匿ぶり。
普段はレビューを覗いてしまうが、今回は誰の評価にも左右されず真っさらな気持ちで見たかったので、公開初日に見に行った。あらすじもなにも分からない状態で見る映画はとても新鮮でよかった。
引退してるのに作るってもう趣味だし同人活動の域なのにジブリでのし上がった権力や経験、人望を駆使してマジで自分の好きなものを好きなように作っちゃうクリエイティブな宮崎駿 マジリスペクト卍
ほんとに好きだから作ってるんだろうなって事がわかる作品
私はこのように、自分の世界を好きなだけ、好きなように創り続けて生きている。
さて、"君たちはどう生きるか"?
と、宮崎駿に問いかけられてるみたいだった。
いつか観たボーイ・ミーツ・ガールを…
私が好きな作品は、ものの姫や天空の城ラピュタ。ボーイ・ミーツ・ガール系の宮﨑監督の作品が大好きです。
今回は内容を一切明かさずに上映するといった、なんとも逆にワクワク感を募らせる手法、鈴木さんにやられちゃいましたね。
ただ…この映画のウリはなんだろう🤔何を伝えたかったのだろう…考えさせられました。
本作は…確かに主人公の年代に近い女性は出てきますが、冒頭のシーンの演出などでその正体はバレバレでガッカリしてしまいました。これじゃまずボーイ・ミーツ・ガールは成り立たない😮💨
叔母さんが(ここでは敢えて叔母という立場で)主人公に対して本音をぶつけるシーンも…あれ?こんなシーン某監督の去年の作品にもあったよね…スペクタルシーンも某監督の作品を観ているような気がしてまさしく本末転倒…
劇中に出てくるタイトル名の本、宮﨑監督はやっぱりこの本を読ませたいという事を伝えたいだけだったのか?
今回も俳優さんがたが声をあてられています。新海監督の作品もそうだったんですが、セリフが胸に響かないのです。
素晴らしい演技をする俳優さんでもやはり声だけでは何も伝わらない。目を瞑ってセリフを聴いていると…おっと意識が遠くに…キャラクターの背景の描写についても弱いからご都合主義が全体から漂ってくる…
ソフト化されれば購入しますが…こんな作品が最後の作品になって欲しくないです
サギ男がバロンみたいに導いてくれる物語だと期待してたのに‼️
内容は前から「冒険ファンタジー」と聞いていたので、メインビジュアルのサギ男が耳をすませばのバロンのようにかっこよく導いてくれる物語だと勝手に期待していたのですが全然そんなことありませんでした笑
サギ男はまさかのハゲ男で(結局何者!?)
キムタクのパパは最期まで絶妙にダサいし…
抽象的、概念的(?)なところが「海獣の子供」にちょっとにてますね🤔
でもジブリの最新作ってだけで感動!
かしこすぎた男の生涯
ファンタジーなSFと感じた。
不思議な隕石の力で
世界を構築する術を得た男が
世界の複雑さを最期は理解して
やがて自滅を選ぶ。
若い頃、
世界の複雑さを汚れと感じ
美しい世界を
平等な世界を目指すことが
人々にとっての幸せだと
熱にうなされることもあるかもしれない。
不思議な隕石の力で
それを試みる機会を得た。
かしこすぎた故に
理想は実現可能だと
燃えた。
しかし
たかだか一人の妄想力には限界があり
もはや世界のバランスを取れなくなった。
この期に及んで、かしこすぎた男は
後継に純粋無垢さを求めたが
その少年は、
皮肉なことに
その妄想の世界で
現実を学び、
自らの卑怯さを自覚し
純粋無垢ではないと
継ぐことを拒んだ。
妄想の国の大王が継げるわけもなく
大王の稚拙な行動により
世界は崩壊、
少年は現実に帰っていく。
世界は複雑なのだ。
だから面白く美しい。
そして、私はどう生きたいのか。
まず初めに、宮崎監督の作品は個人的に、観ているものも観ていないものもあり、また製作者の方々のインタビュー記事などもあまり読んだことがないので、自分の宮崎ワールドへの理解度は低いだろうな、、と思っています。その上でコメントを上げさせて頂きますこと、ご容赦ください!
もともと哲学とか、頭で考えることは得意ではないもので、この映画が公開されても、映画館に足を運んではいませんでした。ですが、ゴールデングローブ賞受賞の際、発表者の方(女性)の表情が「あの素晴らしい作品ですもの、受賞は当然よ!」というような、とても誇らしい表情だった(私にはそう見えまして、、、笑)のが印象的で興味を持ち始め、その後、テレビで映画の紹介として映された、アオサギが日本家屋の長い縁側の上を滑るように飛んで去ってゆくシーンを見て、その素晴らしさにノックアウトされまして、原作についても映画のレビューについても一切見ず/知らずのまま、映画館にすっ飛んで行きました。
見た感想ですが、まず映像については、輪郭が線で囲って描いてある人物たちと、その後ろに描かれた美しい絵画のような風景は、いつもながらだと思いますが、素晴らしく調和していて美しかったです!
人物の方は、冒頭の、玄関で下駄を脱ぎ捨てて階段を駆け上がる動き、病院に向かって走る動き、どれもスタジオジブリ独特のもので躍動感、疾走感が素晴らしかったです(個人的には、プリプリ怒ってお尻を振るドナルドダックの動きも大好きですが、ジブリ映画の人物の動き、特に走る姿は世界中で唯一無二で最高だと思います!)。
風景の方も、他の作品もそうですが、日本の里山の美しさが描かれていて本当に素晴らしく、もしゴールデングローブ賞の発表者がこの美しさを共有してくれているなら、うれしいなぁ、、と思いました。
ストーリーの方は、画面を追って見ている限り、分からなくなったり、混乱したりすることはなかったように思います。個人的に心にストレートに来たのは、
主人公の2人(宮崎監督の映画でよく描かれる、純粋な少年と勇気のある少女)が、 « 人間の住まない異世界に身を置きながら、なんとか人間界の調和を保とうとする » のではなく、自分自身が業もある人間として生きながら、同じ志の仲間を作って、世界の調和を達成しようという生き方を選ぶところです。
私たちはこの映画とは違い、もともと、人間界に生きるしか選択肢がないですが笑、例えば聖職者の生きる世界と、一般人が暮らす世界は全然違っていて、聖職者の世界はこの映画で描かれた異世界に近いのかもしれないなーなんて感じました。そして、仮に昔の自分に聖職者として生きる選択肢があったとしても、自分はやはりどうやっても、聖職者としてではなく、人間の中に身を置いて、同じ方向を目指せる仲間を探して行く人生を貫くだろうな、と思いました(きっとこういうことって、選ぶ選ばないに関わらず、生まれた時から決まっている、一人一人の使命のようなもののようにも感じます)。
ちょっと話がずれてしまいましたが、この映画はまさにタイトルどおり、自分が生きて目指したい方向について、考える機会を与えてくれたように感じました!
上映期間に間に合って良かったです!
(最後に、、、。たまたま映画の中の人物が自分と同じ名前で、名前が出て来た時に一瞬、わあぁぁ、、と焦りました。
別に焦る必要もないんですが、なぜこういう時、人はドキッとしてしまうんでしょうね〜)
え?これ何?
君たちはどう生きるか、という小説ファンで
その実写化と勘違い。いつになったらコペルくん出てくる?優しいおじさんは?とか思いながらみたからダメだったの⁇
いやー、なんじゃこりゃ?
少年、ペリカン大量に飛ぶ
火の中から少女?なぞのじいさん、後妻、キムタクの声のパパ、ばあちゃんたちなんかお人形になってる
謎のご先祖、どうした?
ところどころ寝てしまいました集中力がもたなかった。
宮崎駿の集大成だった
宮崎駿の集大成だった
色々な宮崎駿作品のセルフオマージュが散りばめられていた
亡者の船列は紅の豚の亡者飛行機の列のシーン
魚を求める黒い人は千と千尋の神隠し
わらわらはこだまやすすわたりかな
他にも沢山の過去作連想するシーンが多岐にわたられてあった
あとジブリお馴染みのおばあさんキャラが大集結(笑)
悲惨な戦争のシーンをかかなかったのは、宮崎駿が宇都宮空襲で助けを求める人を見捨て車で逃げた話もあったし、トラウマで描きたくなかったから風立ちぬでも描かなかったのだろう。
また裕福な家庭・軍需工場を経営する父親は宮崎駿もそうだから主人公は宮崎駿、主人公の父親は宮崎駿の父もイメージしているのではないだろうか。
そしてヒミの帰ったら空襲で死んでしまうからダメだと引き留められたシーンに息子(眞人)を生めるなら素敵じゃないかと返すのが母(少女だけど)の愛を感じて泣いた
若くして亡くなる運命でも息子に生みたい、会いたいは「いま、会いにゆきます」もそうだったように母の愛は偉大なことを知った
30代の今出会えて良かった作品だった。
全763件中、421~440件目を表示










