君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
全1334件中、61~80件目を表示
難解とか良いとか悪いとかの前に
まず最初に言っておきますと、自分、ジブリマニアではありません。もっと言うと「千と千尋〜」以降、この作品を観るまでジブリの作品観てません。
なので、ジブリファンからすると、恐らく「こいつ何言ってんだ」ところがあると思いますので、ご了承下さいね。
評価は極端に分かれる、という記事をこの作品に関してはよく目にしていましたし、頑なに作品の内容を公にしないため、観る前にこちらが勝手に色んなイメージを抱いていました。
「トンがってる作品なのかも?時間軸がわざとメチャメチャになっててわかりづらくしてるとか?老害垂れ流し?2001年みたいに説明とか全部なくて解釈は全て観客に丸投げ?」などなどです。
で、実際観たのですが、先ずは宮崎駿監督の「この作品を作り、世に出すのなら、自分の最高の作品にしたい、ならばそのために、自分も命を削って頑張るから、携わる周りのスタッフも役者も精一杯の力を貸してくれ」と言う圧倒的な思いの強さがワンシーン、ワンシーンから溢れんばかりに伝わって来ます…正直怖いくらいです。
だって、これアニメーターさんが描いてるんでしょ?CG使ってないんでしょ?もう、その筆のチカラが凄い。
こんな妥協のなあ完成度の高いものを観られるだけで幸せでした。
目に入ってくるそれぞれのシーンの圧倒的な情報量の多さにも驚きました。
今までのジブリ作品へのオマージュとか、メッセージとか色々あるんだろうな(観てないからわからないけど)。
ワンシーンワンシーンのこだわりの強さは、畑は違うけどトムクルーズのそれと似てるかも?
で、作品の内容としては、前記した、どんなとんがったものぶつけてくるのかな、って、構えてましたが、僕が観た
限りでは、凄く優しい映画でした。
「よく来たね、まぁ座りなよ。色々悩んでるんだって?うんうん、私がね、今君たちに伝えたいことは、こういう内容だよ。少しでもチカラになれたかな」
そんな風に言われてるような感じがしました。
考えすぎず、その世界観をそのまま受け止めて浸っているのが僕的には良い見方なのかな、と思いました、
そして、そう思いつつ作品が終了し、エンドロールが出て米津玄師の曲が掛かった途端に何故だかわかりませんが、大号泣しました。
もう、嗚咽クラスでした。50過ぎの仕事帰りのおじさんが映画館で嗚咽です。恥ずかしい…!
で、後、この作品でもう一つ凄いな、と思ったのが
いわゆるキムタク、木村拓哉さんの声優と言うか、役者としての上手さ。
どちらかと言うと僕は木村拓哉さんは、アンチでしたが、表現力の高さに、ほんと、今までごめんなさいって言うくらい感銘を受けました。
菅田将暉さんは、なんか、らしいなって言う配役で、こちらも楽しめたし、事前情報がないため、エンドロールで気づく驚きもこの作品の良さかも。
あまり構えずに楽しんで欲しいです。
僕的には凄く良い作品でした。
恐らくもう一回観ます。
ストーリーが…
悪くはないとは思うものの
90年代までのジブリ作品に愛着があるのでそれ以降の作品はいまいち、だけど本当に最後の作品かもしれないし事前情報全くなしで映画観る機会もうないだろうからと初日朝イチで観に行ってきてモヤっとしながら帰宅。
主人公はかわいいし(直球美少年)作画ももちろん素晴らしい、過去作品思い起こさせる要素も色々ある。のに「楽しい」「おもしろい」になかなか結び付かず。距離があるまま始まって終わってしまった感じ。千と千尋やハウルみたいな華やかさも起伏も少なめ
テーマはそこまで難解ではないと思うものの意図のわからない描写はあり、でもそれを読み解きたいというほど興味も持てなかったのが正直なところ。
終わり方もどう受け止めるべきなのか分からず…鳥好きなんでそこは嬉しい…?かどうかも分からない(立ち位置的に)、という評価が難しい作品でした。
ファミリー向きではないのは確かですね
家族全員で楽しみにしていたのに・・・
経済的にとても苦しい生活をしていますが、大好きなジブリの最新作ということで、なけなしの金をはたいて家族みんなで見に行きました。
結果、意味不明すぎてまったく楽しめず、あまりのつまらなさに子供たちも言葉少なに帰路につきました。泣きたくなりました。
これこれこういう映画なので、こういう人たちには向いてませんよ、という事前情報がやっぱり欲しかった。82歳になった宮崎駿の最期のメッセージともいえる作品ですから、よく考えれば予測できたのでしょうが、それにしてもあまりに不親切だと思います。
魅力的なキャラクターが皆無、という点も致命的だと思います。せめて、ストーリーはなんだか良く分からなかったけど、あのキャラクターは面白かった、気に入った、くらいのことが持ち帰れればよかったのですが、残念ながらそんな要素もひとつもありませんでした。
初期~中期の宮崎駿作品が好きな方、特にお子さんと一緒に見に行こうと思っている方には、まったくおすすめできません。
内容が意味不明というだけでなく、過去作品を連想させるような要素も盛りだくさんですので、アート鑑賞のように、込められたメッセージや作者自身も意識していないような深層心理にまで、あれこれ思いを馳せながら作品をしゃぶり尽くすのがお好きな方には、最高の映画かもしれませんね。
咀嚼し続けたい
そもそも 、すべての創作物は、受け取る側の期待により幾らでも個の感じる価値が変わる。
人間は あくまで個人の記憶に過ぎないそれまでの経験を 無意識に世界共通の 善悪 や 常識 や 望みだと思い込んで、なにかを観たり読んだりする。
人生の長短に関わらず、実は勝手に自分が求め期待しているものに対して、その至極個人的な欲が満たされなかった時の落胆をレビューという形にするのも、まあ自由だろうとは思う。
意識が高いや低いの話ではなく、こうした場がある以上致し方ない。
ただ、ジブリは子供が喜び誰もが理解出来るものでなければならない、と決まっていたか?
自分はジブリ大好き!でもなく、どちらかと言えば米津氏の主題歌を聴きに行ったクチだ。
結論、主題歌よりも映画そのものに印象が強く残った。また観ようと考えるのはそれが理由。
もっと噛み砕いて味わってもう一口飲み込みたい。子供が喜ばないだろう人間の臭みみたいなものが、あたしには嬉しかった。
だって当たり前に自分も狡くて逃げて情けなくてあちこち傷だらけの臭みたっぷりの人間だからだ。夢見させて欲しいんじゃないのよ、突きつけられたいし頭ガツン、ってなりたいし うーわ、やな自分そのもの見てるわ、ってそれから考えたいのよ。そういうのを受け取るヤツも居るんです。多分監督は昔からそれは表現してきたと思う。子供の無垢さや愛だけではなく。
中島みゆきは 歌は世に出した時点で受け取った人のもの、と昔言っていた。
sionは 自分の歌に蹴飛ばされたり抱きしめられたりする、って言っていた。
己の為の表現ならば、大抵の表現者がそうだろう。なのにエンタメって大変だよね、他者を喜ばせなきゃ総スカン喰らうから。これが画家なら難解でも無責任に持ち上げられたりするのに。
でもいい。あたしは このジブリならばむしろ好きだ。うーわ、うーわって思いながら明日からまた生きる。
言い足りないので追記
映画は楽しくなければならなかったか?
耳と眼を塞ぎたくなるような痛みは表現してはならないのか?
ホラー系はその恐怖を 楽しむ ものだろうが、それ以外の人間の醜さや愚かさは表現してはならないのか?もっと言えば 救いをどこかに入れ込んでくれなきゃ気が済まないのか。
なんか若さのみの恋愛と似ている。
最初はあんなに優しかったのに!あんなにかっこよかったのに!どうして?どうして変わっちゃったのよおぉ!っていうやつに。
愛せなきゃ別れなさいよ、嫌悪しかないなら離れて行けばいいじゃないのとあたしは思う。求めてばかりでも構わないのが観客なんだろうかね。
思い通り期待通りにはならんのですよ、対ジブリも 対だれか も 対己の人生も。人間関係なんて、面倒臭くないもんなんか一つもない。だから解ろうと必死になる互いがなによりステキなんであって、
そしてだからこそ、生きることは面白いんだ。
監督が実はどうだこうだ、んなもんどうでもいいかな。
この映画が自分にとって良しか悪しか、それだけなのだ。
こんな80歳を目指したい
ナウシカの原作を思い出してください。
駿監督の原点は万人受けする作家ではないはず。
その才能が故、商業的成功に導く手腕だってある。
でも、映画や作品てそんなことばかりじゃないはず。
ある一人の作家の頭の中をコレだけ長い時間を通して触れられてこんな素晴らしい体験はなかったと言いたいです。
映像業界の末端にいる者として、尊敬と感謝でいっぱいです。
俺はこう作ってきた、君たちはコレからどう作る(生きる)?
作品に向き合う者、何かを生み出したい欲望に駆られる者としての根源の問いともとれました。
メッセージなんてない、自分で考えろってエールかもしれない。
最後だよ!やりたいことだけやっていいじゃん。
黒澤さんだってそうだった。キューブリックだってそうなはず。
宮崎監督、本当にありがとうございました。
「Day Dayの情報だけ」
何時も以上の宮さん世界を堪能出来る作品
内容は、監督・原作・脚本を宮崎駿が仕切る。『君たちはどう生きるか』を本人の人生観と解釈でまとめ上げたファンタジーパラレル宮崎駿作品。印象的な台詞は、アオサギの『あばよっトモダチ!』です。友達の少なさと友達と呼ばれる存在の大切さを人生において素直に受け止める事の出来る今の状態を表しているようで印象的でした。印象的なシチュエーションでは、様々な年齢と立場で描かれるイマジナリー自分が混在する構成が面白かった。映画で語る言葉とは自分が一番聴きたい思いたい言葉なのかもしれません。その様な意味で、自ずからの全裸姿を嬉しくも怖く感じました。印象的なシーンでは、生と死・自由と束縛・罪と罰などのメタファーが多用されていた事が印象的でした。色とりどりなインコ🦜や白くふわふわ丸い奴や様々な時代や地方の船の列など、葛藤がカタルシスを昇華させていく様に感じ。しかし、倒れる塔の一斉に飛び立つインコ達には、一抹の寂しさも感じられる作品でした。死して屍拾うもの無しって割り切りもある様で混在している気持ちの表れが映像表現として素晴らしいと感じました。しかしっ!ジブリファンならずとも、夢のまた夢のお話は少し分かりづらく山が単調で睡魔が訪れる事もありました。数々の宮崎駿作品さながらまだ表層しか味わっておらず、この後発売されるパンフレットが楽しみで、何倍も深い所まで楽しめる事に期待してます。これからも手は動かさずとも少しでも面白い作品を作られる事を期待してます。そして、アニメーターという呪いを楽しめる一人のファンとして期待してます。
宮崎駿の遺言状、そして生前葬
初日に2回観た。1回目は純粋に圧倒された。
2回目はまるで子供時代のアルバムを
見るかのように懐かしめた。
だがこれは誰かのためになんてまるで作ってない。宮崎駿が今までの自分の全人生を、全存在を、映画にして、アニメーションにして、磨き上げ、輝いてる。渾身の右ストレート。
ジブリそのものを表現したような作品。
宮崎駿の生前葬みたいだった。
大叔父=駿。インコ王=鈴木敏夫。ペリカン=アニメーター。13の積み木=ジブリ作品。インコ=ジブリを欲する大衆。
宮崎駿は誰かに引き継ぎたかった。でも誰も引き継げなかった。だからこそ、走馬灯のようにこれまでのジブリ作品を至る所に散りばめて、最後にその世界の崩壊、つまりはジブリの終わりを描いたように思えた。だからこそ、もう宮崎駿監督の映画を観た子供の頃に感じたドキドキ、ワクワクはもう今後味わえないんだなっていう喪失感と寂しさを感じた。
そういえば、、と。どこかのドキュメントで語っていたのを思い出した。「自分が好きになった映画はストーリーで好きになったんじゃない。ワンショット観た瞬間に、これは素晴らしいって。」
面白い、面白くない、じゃない。尊い。
天才の才能にぶん殴られて、頭が痺れればいい。
美術館に行く、芸術を楽しむ気持ちで映画館に足を運んで貰いたい。
宮崎論
うん、難しい。
うん、確かに多くの人が言うように、解釈しづらいシーンの連続ですよ、サギは何者?とか、あの人物は誰?何?とか。
まあ、一部は調べれば解る事も有るんですけど、例えば父の再婚相手が母の妹とか、戦時中は戦死者の兄弟と再婚するって普通に有ったそうです。
で、上に書いた理解の難しいシーンなんですが、たぶんアレってマヒトの精神内のお話、つまりは宮崎駿の心の中での出来事だと思うんです。
だとしたら理解出来無くて当たり前ですよ、個人のイメージなんだもん。ちゃんと意味は有るんだろうけどたぶん解んなくても良いと思うんです、マヒトの意志さえ汲み取れば良いと思うんです。
マヒトがイメージの世界に入った瞬間って、石で頭殴ったトコからですよね、作画にこだわる宮崎駿があんな不自然な大量出血ですよ、あれは心の出血なんじゃないでしょうか。
母の死、父の再婚、新しい母、戦争の道具を作る父の仕事、そして何よりずるい自分自身。
マヒトはそれら全てが許せず、それらと対峙する世界に入ったんじゃないでしょうか、言わば冒険です。
そうそう未来少年コナン以降の宮崎作品に登場する男性主人公って全て宮崎駿本人だと思うんですよ、コナンもパズーもトンボもアシタカも、ルパンですら。
無垢な少年が少女と出会い、少女は世界の秘密のカギを握っており、2人は冒険に出て、仲間の協力を得たりして、冒険の末世界の秘密を知り、決着を付ける、そして平和が訪れた故郷へ着地。
たぶん宮崎作品てコレなんですよ、少年は宮崎駿本人。
さて、今作で少女の正体が解りました。
やっぱ母だったんですよラナもクラリスもナウシカもサンも。
わかりやすいものを求める現代へのメッセージか
今までのジブリはファンタジー要素やその世界観だけでも成り立ち、裏にもメッセージが込められているものだが、
本作は真人が生きる現実や戦争、生死と結びついているため、その意図が汲み取れないと十分に楽しめない。
だが、それがなかなか難しく、わかりそうでわからない。
なので、ファンタジー要素あるキャラクターがスクリーンを駆け回りつつ、観ている頭の中は考えているという忙しいものになっている。
なので、楽しめるというより、もっと知りたい、と惹かれる感覚ではある。
全く宣伝をせずどんな作品かと興味をそそられ、観に行っても結局よくわからず、さらに惹かれる、という構造。
人生もそんなものだろう。
真人もお母さんを引きずりながら生きてきて、自分なりの答えを見つけて現実に戻る。それが代々引き継がれていく。
わかりやすくコンテンツを消費する世界だけど、実際はそんなものだけでない。
宮崎監督もこの映画でメッセージをあとの世代へ伝えたかったのではないか。
宣伝をしないという方法。お金がものをいう資本主義の映画業界の大部分を占め、自由な受け取り方を制限される宣伝という枷にとらわれないやり方を実践したか。
日の目を見ない映画が多い中で、宣伝は不可欠なもので、それをしなくても集客ができる宮崎監督にしかできないことではあるものの、配給の東宝がこれを許したのは少なからず意味がある。
もう一回観て、自分なりの答えは見つけたい。
2023年劇場鑑賞79本目
新鮮で贅沢な体験だった。先入観なく映画を見たのはいったいどれだけぶりか、、
映画の感想は、
とても画面が美しく、感情の起伏が激しすぎない内容で、
エピソード内で「世界ってそんな風にできてるものかな」という描写もあり
何か所か妙に納得したり。
世界の種明かしのような表現も多くて
何度か見ると必ず感想が異なってくる気がします。
再度見てみようかと思います。
この映画を見るにあたって「君たちはどう生きるか」の漫画版を
購入して読みかけていました。映画の前に読むつもりで。
ただこれがけっこう説教っぽく感じて漫画とはいえ文字も多く、放ってしまってましたが、
この映画の中の重要な役割であると思いますのでこの映画を再度観るときまでには
なんとか最後まで読んでみようと思います。
おそらくなにか感じるものがあると信じて、、。
面白かったのは、映画の広告や前情報がほぼない事でした。
贅沢というには逆な感じもしますが、最近特に大御所の作品で
なにも前知識なく見れるということはないと思います
よほど意識して遮断しない限り。
今回は予告どころかサイトもないし、パンフすらいまだに見せてもらえない
新鮮で楽しい体験でした。久々にワクワクしました。
すべて含めて星5にします。
うーーん
壮大な白昼夢
アカデミー長編アニメーション映画賞受賞おめでとうございます。
映画館で宮崎作品を観るのが本当に久しぶりで、開始早々、絵や、音、動き…初めて観る作品でも懐かしい感じすらした。
宮崎駿さんには幼少期より感動とワクワクを私の心に満たし続けて育ててくれたようなもの。
今作、日本では宣材はイラスト1枚。
他の情報もなく、、…観なくていいかな、と思っていました。
観に行かないつもりでいたが、ずっと、何となく後ろ髪をひかれた。
先日、海外の予告編見た。
あれ?海外では予告編あるんだ。
…日本ではイラスト1枚で日本人なら分かれや、って感じすらしたけど、海外ではそうはいかなかったのだろうか。
物語がイメージできて、少し変わった異世界モノのような印象を受けたのでちょっと現実逃避したい気持ちになってた自分としては、呼ばれた気がした。
冒頭の火事
昔の階段の角度やキシミ
妖怪の様なおばあちゃん達
カエルの群れ、、、
美しい映像に何となく癒やされ。。。
不思議の国に迷い込むあたりは言わば壮大な白昼夢のよう…。
そう…意識が離脱するあの感じ…
ねもい…。。。。
過去の宮崎作品の片鱗がそこここに感じられ、イメージの膨大な情報量の映像化に感心する。。
…何を言いたかったのか?
生と死について描きたかったのか
よく分からない。。。
思いついたまま描きたいことを描いたらできた作品の様な印象を受ける。。。
あそこで、それでもお母さん、と呼べるんだ…。
結局、宮崎映画だから観ておきたいと思った
声の担当は俳優さん女優さん。前から気になってはいたけれど…。
広がりすぎて収拾の付かない世界観…
もはやカオス…と思う反面
よくこれだけのものをあの御年で作り上げたな、と、そのエネルギーに感心する。
なのに、なぜか、あれだけの映像を見せられても物足りなさを感じた。
私が宮崎作品に期待した事…
米津の最後の曲はとても良かった。
色々思うところはあるものの、日本の作品が世界に認められたのは素直に嬉しい。
老いてしまった宮崎駿
今までの実績を信頼したこちらが悪いのか
一切告知無し、それでも映画館は満員。これが信頼される実績を持った監督だから成せること。
これから書くことは、大いに批判である。
「嫌なら見るな」と言われるだろうか、「ジブリファンなら黙って見ろ」「ファンなら公式からの供給を素直に喜べ」と言われるだろうか。
ひどい映画だった。ストーリーもめちゃくちゃだ。幻想的!神秘的!という肯定的な意見もある。分からないのだ。ピースが散らばったジグソーパズルをドンと置いて、「完成です。これが作品です。これが映画です、芸術です」と言われたような感じだ。
人を試すような作品は作ってはいけないと思う。映画なら尚更だ。映画ならストーリーで勝負しろ。芸術作品を並べて見せ続けるのは映画じゃない。自己満足だ。個展でやるべきことだ。
物語として考察しようにも、辻褄が合わなかったり、矛盾点が多くて、考察のしようがない。
「告知をしないことで作品に入り込ませる実験的な作品、それがよかった!」みたいな評価をする人がいるが、本来そうであるべきだろう。消費社会が加速してるから、失敗したくなくておもしろいという確信がなければ見ない人も増えたが、ネタバレをたくさん吸って映画に足運ぶ人はそんなに多いのか。少ないだろう。本来の映画の楽しみ方だし、作品のレビューをしろ。作品の良し悪しを上映の仕方やプロセスで評価するなよ。今後、レンタルとか配信で見る人には関係ないだろう。Amazonで「配送遅かったから低評価」とか言う人と変わらんぞ。
そして、告知しないことでネタバレの流出も大いに防いでいる感があるが、それで素直な低評価も弾圧されている気がする。
そして、「これまでのジブリのオマージュ」「監督の集大成、監督の頭の中」とかで評価されている方もいるが、それこそ監督の自己満足作品と言ってるようなものだろう。
本当にがっかりした。風立ちぬは本当に大好きで、何回見ても泣いてしまう。あれはストーリーが良かったから、声優の違和感も帳消しにできた。
今回の作品はただの芸能人声優当て楽しみましょう映画だ。暇つぶしの作品でしかない。
彼の一作品に惚れ込んだ私だからこそ、心の底からがっかりした。見なければ良かったとさえ思う。素晴らしい作品を作る監督というイメージを失いたくなかった。本当に本当に残念な映画でした。
期待しすぎずに
全1334件中、61~80件目を表示









